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どうしても貼りたい絆創膏、息子がとった作戦


息子には「大切箱」という箱がある。

その中には、

シールやカード、塗り絵、キーホルダーなど、

自分が大切にしているものが入っている。

とは言っても、いつも出しっぱなし。

どれが本当に大切なのか、こちらには分からない。

ペットボトルのキャップが入っていることもある。

「これも大切なの?」

と聞きたくなる。

そんな大切箱の中に、ポケモンの絆創膏も入っている。

ある日、寝る前。

「足の傷に貼りたい」

と言ってきた。

正直、絆創膏を貼るほどでもない。

でも、仕方なくOKした。

絆創膏を貼ると、

「見てみて!」

と家族みんなに自慢している。

すると当然、

妹も貼りたがる。

こちらはポムポムプリンの絆創膏。

怪我なんてしていない。

でも、貼ることになった。

「もうこれっきりだからね!」

「本当に怪我したときになくなっちゃうからね」

そう約束した。

そして、別の日。

夜ご飯を食べて、洗い物をしていると、

息子と娘は寝室で遊んでいた。

キャッキャッ言いながら遊んでいる。

時々、こちらにやってきて、

「見て見てー!」

と言う。

見に行ってみる。

でも、なんてことはない。

何を見ればいいのかも分からない。

これはいつものこと。

そして、またやってきた。

「ねぇ!絆創膏貼りたい!」

また言ってきた。

「いや、怪我してないんだからいいよ」

そう言うと、

腕。

足。

指。

あちこちを探している。

「だから、ないでしょ?」

「でも、貼りたい!」

「貼りたい!貼りたい!貼りたい!」

「もったいないから!」

「本当に怪我したとき困るよ」

そう言うと、息子は寝室へ戻っていった。

そして、妹とまた遊び始めた。

少しすると、

もう一度やってきた。

「ここ見て!」

「怪我した!」

「は?」

そんな訳ないでしょ。

そう思いながら、息子の人差し指を見る。

すると、

何やら噛まれたような跡がある。

「これ、どうしたの?」

「怪我した」

「だから、何で?」

すると、

「妹に噛んでもらった」

「何やってんだよ!笑」

まさかの作戦だった。

でも、

「絆創膏はダメ」

「あと、そんなことして怪我しようとしないで」

と言うと、

「えー!!」

「せっかく噛んでもらったのにぃぃぃ」

なんだよ、それ。笑

いつもは妹に噛まれて泣いている息子。

それなのに、自分から噛まれにいくとは。

その状況がおかしくて、思わず笑ってしまった。

でも、

絆創膏はダメ。

「分かった?」

と聞くと、今度はすんなり理解してくれた。

それから、

「絆創膏貼りたい」

とは言わなくなった。

大切箱には、まだたくさんの絆創膏がしまってある。

この絆創膏が減らないことが、

親としてはちょっと嬉しい。

できるだけ、

絆創膏を貼らなくていい人生を送ってほしい。

怪我をしないことが一番。

一枚でも絆創膏が減らないことが、

いいんだから。

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