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7月の洋書記録

仕事が多忙を極めた7月は新たな洋書に手を伸ばす気になれなくて、村上春樹の「Hear the Wind Sing」を再読した。
夏になると読みたくなり、読むとビールが飲みたくなる一冊だ。
書店には最新作の「夏帆」が平積みされていたけれど、マイペースにデビュー作を読むのも乙な気がして愉しかった。
この前よく行くコーヒー屋さんのカウンター席で隣になった方が村上春樹好きで、でも読書好きの界隈で村上春樹はけっこう嫌われているから好きと公言するのを躊躇する、と話していた。
私も村上春樹全作品を読んだわけではないし、全作品のファンというわけではないが、「風の歌を聴け」や「羊をめぐる冒険」は好きだ、と伝えた。
女性がやたら亡くなったり消えてしまうのが気になるけれど、鼠とかリトルピープルがリアリティをもって迫ってくる村上作品は唯一無二で、やっぱり惹かれてしまう。
ところで「Hear the Wind Sing」は自分の文体を模索していた村上春樹がはじめ英語で書いて、その後日本語に訳す(移植する?)形で書かれたらしい。フランス語という制限の中で独自の文体を築いたアゴタ・クリストフと同じだというようなことが書かれていたが、創作の経緯も魅力的だ。独学の人であり、天才なんだと改めて思った。
読後にビーチボーイズのカリフォルニア・ガールズをYoutubeで検索して聴いた。
全然風の歌って感じがしないんだけど、暑くてビールを飲む以外なにもできないようなとき、そんな時間も全肯定してくれるようなお気楽さが良い。

“I wish they all could be California girls...”

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