【実話】神の領域「フリーランスエンジニア」がLINEを乗っ取られた日。
これは今から10年ほど前、私がまだ会社員として働いていた頃のお話です。
私の友人に、仮に「富田(とみた)」君としましょうか。 フリーランスのシステムエンジニア(SE)として大都会で活躍していた彼が、LINEアカウントを乗っ取られたという、身も凍るようなお話です。
只者ならぬ男「富田」
彼と出会ったのは、中学生の時でした。 彼は少し変わった男で、勉強は「数学」だけが異常に得意。
身長が高く、重度のゲームオタクでありながら、なぜか運動神経も抜群で面白い。
しかし、成績表は極端でした。
数学と体育は「5」。
それ以外の教科はすべて「1」。
まさに、只者ならぬ空気を纏った男でした。
7年ぶりの再会と「賢者」への転職
その後、彼は大都会へ転校していきました。
「いつかまた会えるだろうか」とふと思い出すこともありましたが、成人式を終えた頃、友人伝いに「ナオヤに会いたい」と連絡が入ったのです。
再会した彼は、残酷なほどに変貌していました。
かつてのお笑いキャラは影を潜め、誰もが振り返る「超絶イケメン」に。
さらに驚くべきことに、難関国立大学に入学していました。
中学時代、周囲から「勉強ができない」と切り捨てられていた彼は、いつの間にか「高身長・高学歴・高収入」の切符を手に入れていたのです。
ドラクエで言えば、「さとりの書」を見つけて賢者に転職した。
そんな衝撃を覚えました。
鼻につく「ミニマム」な自慢
東京のIT企業に就職した富田君からは、事あるごとに自慢げなメールが届くようになりました。
「大都会で仕事をしていると……自分がちっぽけな存在に感じるんだ」
そんな言葉を受け取るたび、私は心の中でこう毒づいていました。
「ああ、FFの『ミニマム』でも食らったんだね」
当時の私は結婚し、地方で地道に会社員をしていました。正直に言えば、彼の眩しすぎるキャリアは、少し「うざかった」のです。(笑)
やがて連絡を取るのも面倒になり、私たちは自然と疎遠になっていきました。
土曜日の昼下がりに鳴った、不吉な通知
それから数年後。 スマホが普及し、彼とはLINEだけで繋がっている状態でした。
ある土曜日のお昼時、突然スマホが震えました。 富田君からです。
「今ひまですか?」
何年も連絡がなかった相手からの、あまりにも唐突な一言。 私は直感的に「何かがおかしい」と感じ、即座にYahoo!で検索をかけました。
(Yahoo!懐かしいですよね。)
親友Hからの電話
検索結果は、私の直感を裏付けました。
当時、多発していた「LINE乗っ取り犯罪」の典型的な手口だったのです。
「東京でフリーランスエンジニアと豪語している男が、あろうことか乗っ取られるとは……」
あまりの皮肉に衝撃を受けていると、現在も仲の良い親友のH君から電話がかかってきました。
「ナオヤ!さっき富田から変なLINEが来たんだけど!」
息を切らして話すH君に、私は冷徹に告げました。
「あいつ、乗っ取られたよ。絶対に返信するな。今すぐ検索して確認しろ」
H君を納得させ、被害を食い止める。それが精一杯の防衛でした。
「神の領域」に潜む恐怖
富田君の現在はと言えば、独自のシステムを開発し、家族と幸せに暮らしているようです。
私の中で、システムエンジニアという存在は「神の領域」に等しい。
しかし、そんなプロフェッショナルであっても、たった一度の慢心でアカウントを乗っ取られ、周囲からの評価を中学時代の「勉強ができない」以下まで叩き落としてしまう。
セキュリティの甘さは、築き上げたキャリアを一瞬で「足切り」にする。 本当にあった、怖いお話でした。
ちなみに私はこの件以来、
パスワード管理はアナログで残しています。
ネットから完全に切り離された
手書きのパスワードノートです。
それでも、いつか笑って再会するために
この話を妻にしたところ、返ってきたのは、 「変な人だね」 という、実にあっさりとした一言でした。
そう言い放った妻も、その時は自分が社会保険労務士を目指し、令和7年度の試験に見事合格するとは夢にも思っていなかったでしょう。
自分の足で立ち、独立して戦っている富田君。 少し自慢癖はありますが、彼は間違いなく荒波を生き抜く「個人事業主の先輩」です。
いつかまた、夫婦で彼と再会したい。 その時は、妻は社労士として。私はそのパートナーとして。 セキュリティの失敗を笑い話にしながら、プロ同士としてこれからの話をじっくり聞いてみたい。
今は、そんな風に思っています。
皆さんの周りでも、こういう乗っ取り被害はありましたか?
こういう実話ベースの記事を書いています。
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ほーう。チップをくれるのか。なかなか粋なひとだね。😀
これが届くということは、私の分析が、あなたの何かに刺さったということだ。👍
支援はすべて、次なる調査と執筆に使わせてもらう。✨
また面白い話を持ってくるよ。🤗
