よしながふみの「大奥」
最近、マンガ「大奥」が完結した。
「大奥」は2004年から連載が始まり、
2010年から2012年にかけては、
映画化、テレビドラマ化、二度目の映画化が実現し、
菅野美穂と堺雅人が結婚するきっかけにもなった、
僕にとっては思い入れの強い作品なのだが、
原作のマンガの方は、
表舞台での華々しいブームが終わったあとにも、
コツコツと連載が続いていた。
つい先日、最新19巻で完結したのだが、
僕は16巻あたりから、
ストーリーに付いていけなくなっていて、
ちゃんと読んでいなかった。
なにしろ大体1年に1巻くらいしか出版されないし、
1巻の中で数十年の時間が経ったり、
登場人物もどんどん出て来て、
どんどん死んで行くので、
ついていくのは大変だったのである。
しかしこの物語は近年の日本マンガの中でも、
特出した作品の中のひとつなので、
絶対にいつか読み返して
把握しようとは思っていた。
それでいきなり19巻を読んでも、
絶対に勘を取り戻せないので、
過去の巻を遡って、
かろうじて覚えている巻から始めようとしたら、
なんと8巻から読み直さなければならなかった。
それで8巻から再度読み始めて、
3月9日にはやっと16巻、将軍家茂(女)のもとに、
皇室から偽の御台(女)が来たところまで来た。
男女が逆転しているので、
そのあたりが少しややこしいが、
その他の設定は史実通りなので、
井伊直弼の桜田門外の変なんて、
どういう事情で起きたのか今回初めて知った。
結局僕はマンガを通じてしか知識を得ないのだ。
ちなみにこの作品は「赤面疱瘡」という、
架空の伝染病によって、
日本社会の男女が逆転してしまったという、
SF作品です。
そして昨日、3月10日についに最後の19巻を読み終えた。
かなり苦労しましたが最後まで読めてよかったです。
よしながふみはこの作品を連載しながら、
「きのう何食べた?」もヒットさせ、
ドラマ化、映画化もされているので、
本当に偉大な作家だと思います。
よしながふみの食に対するこだわりは
とてもすごくて、それが、
「きのう何食べた?」のヒットの要因でもありますが、
「大奥」の中にも、うなぎを食べるシーンがあり、
あまりにおいしそうだったので、
思わず僕もそのシーンを読んだ日には、
うなぎを食べに行きました。値上がりしていて驚きましたけど。
最後の数巻は徳川幕府が消滅する、まさに幕末が舞台でしたが、このあたりによしながふみの歴史観のようなものがはっきり出ていました。
徳川慶喜は嫌い、岩倉具視は嫌い、西郷隆盛もあまり好きではない、坂本龍馬、勝海舟は好き、高杉晋作は全く登場せず、というような感じです。まあそれにしても、本当によく書いたと思います。

