幼稚園児に教えられた。経験しないと分からない ― 満天の星を見に行った夜
早めのGWを取って、長野の昼神温泉へ行った。
関西から栃木の友人に会いに行く途中、ちょうど中間地点だったことと、
妻が「阿智村に行きたい」と言っていたことが理由だ。
阿智村といえば、星空で有名な場所だ。
阿智村の温泉宿に着くと、妻が言った。
「夜、ロープウェイ乗って星空見に行くんだよね?」
私は答えた。
「いや、お酒飲んでゆっくりします。 昼間ロープウェイ乗ろうと言ったのに却下したじゃん。」
そして、妻が
「いいよ、私は子供と見に行くから、一人勝手にお酒飲んでて」
と言い出した。
ということで、
夜は食事はさっさと切り上げて、
ロープウェイに乗って星空を見に行くことになった。
家族に喜んでもらうことが、大きな目的なので、
結果的にはいいんだけど、
ちょっと言い方が気になる。
息子は大はしゃぎだった。
「ロープウェイ乗る!乗る!」
4月の山は思ったより寒かった。
人数分の切符が買えていなかったというハプニングはあったが、
ロープウェイに無事に乗り込む。
残念ながら、空は曇り。
そして、頂上、正確には最終地点の中腹駅に着く。
息子は叫びながら走り出す。
「満天の星!満天の星!」
子犬のようだ。
まず、ビジターセンターに入った
息子が言った。
「早く2階行こうよ!」
「2階?何もないよ。外で星見よう」
「違うよ!プラネタリウム!」
「え?」
どうやら息子の中では、
「星を見に行く=プラネタリウムに行く」だったらしい。
「いや、プラネタリウムみるの!」
「いや違うの」
「違わない」
いった感じで、
押し問答の後やり取りをして、
ようやく理解をしてもらった。
我が子ながら微笑ましい。
星空観察場所へ行き、
芝生に座る。
すると雲が一気になくなった。
一安心だ。
しかし、空には明るい月が出ていて、
見えたのはいくつかの一等星と木星くらいだった。
それでも、妻は満足していた。
よかった、よかった。
今回、気が付いたことがある。
息子は、「満天の星空」と聞いても、
本物の夜空を思い浮かべていなかった。
プラネタリウムだった。
人は、経験していないものは、想像できない。
水に入ったことがない人が、泳げないのと同じように。
どれだけ言葉で説明されても、
それは“知識”であって
“理解”ではない。
だからこそ思った。
息子には、できるだけ多くの「本物」を経験させてやりたい。
帰りのロープウェイで、息子は満足そうにしていた。
満天の星ではなかったけれど、
この夜の体験は、きっと本物として残るんだろうな。
と、父親は満足した。
そして、自分自身もまた、
新たな経験を、
続けていきたいと思った。
ヘミシンク
太極拳
太極剣
NoteもKindle本も。
思わぬところで経験の大切さを教えられた夜だった。
(終わり)
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