参議院選挙に向けて、おさらい。──比例代表の「選び方」。
参議院選挙が近づいてきました。
投票所で迷わないために、今日は比例代表の仕組みを中心におさらいすることにしました。
1. 参議院選挙は「2票」ある
参議院選挙では、有権者は【2票】を投じます。
選挙区選挙(1票目):自分の住む都道府県ごとの候補者に「個人名」で投票
比例代表選挙(2票目):全国単位で、「政党名」か「候補者個人名」で投票
このうち比例代表が少し複雑なんです。
2. 比例代表は「非拘束名簿式」
衆議院と違い、参議院の比例代表は「非拘束名簿式」というルールです。
これ、ちょっと聞き慣れないかもしれませんが、要点は以下の通り:
✅ 比例代表のここがポイント!
政党名を書いてもOK
候補者名を書いてもOK(この場合、個人の得票になります)
当選するのは、その政党が得た議席数のうち、得票数が多い順の候補者
つまり、「この人を通したい!」と思う候補がいるなら、個人名で書くことが気に入った政治家を押し上げることにつながります。
なぜ衆議院と異なり参議院は「非拘束名簿式」(公職選挙法第86条の2)なのかというと。
参議院は「衆議院のブレーキ役」として設計されていて、政党よりも個人の資質や多様性が重視される熟議の場とされてきました。
有権者が個人に注目して候補者を選べる、つまり、有権者の意思が反映されるように、党が順位を決めるのではなく、個人の得票数で当選が決まる仕組みが採用されています。
政党ではなく「この人に国会に行ってほしい!」という候補者個人への有権者の思いが結果に反映される制度なんですね。
3. でも実は、「特定枠」という例外もある
2019年から、いわば非拘束式名簿の中の拘束名簿のような位置付けである「特定枠」という制度が導入されました。
これは比例代表の中に、政党が事前に“優先して当選させたい人”を指定できる制度です。
▶ 特定枠の候補はこんな扱いになります
有権者は投票できません(=名前を書いても特定枠候補者の票にならない)
得票数にかかわらず、政党の議席が取れれば自動的に当選
政党が得た議席数から特定枠に指定された人数分が先に差し引かれる
4. 実際にどう使われている?──れいわ新選組のケース
れいわ新選組は2019年、次のように特定枠を活用しました:
**舩後靖彦氏(ALS当事者)**を特定枠1位
**木村英子氏(脳性まひ当事者)**を特定枠2位
有権者はこの2人の名前を書くことはできませんでしたが、
れいわが比例で2議席を獲得し、両名とも自動的に当選しました。
このように、特定枠は、社会の中で声を届けにくかった人や、制度の当事者として切実な経験を持つ人を、確実に国会へ送るために使うことができます。
ちなみに特定枠の候補者は、個人としての選挙運動は原則として禁止されているとのこと。なんか不思議ですね。
得票数で名簿順位が決まるわけではないため、自身の選挙運動は原則的に認められず、たすきを掛けることや選挙カーの利用、演説会も禁止
5. まとめ:比例代表、どう書く?

比例代表であなたが書けるのは:
政党名
または
候補者名(※非特定枠のみ)
当選の決まり方:
特定枠:得票に関係なく、政党の議席数で自動当選(投票はできない)
非特定枠:候補者への得票が多い順に当選
ポイント:
候補者を「推す」なら、個人名で書くのがいちばん効果的(政党の得票にもなる)
特定枠の候補者個人の名前を書いても、特定枠候補の得票にはならない。政党の得票数になるだけ。
比例代表の投票は、「政党への支持表明」にも、「候補者個人への応援」にもなる。
比例代表の非特定枠の候補者の中に、この人を名指しで永田町に送り出したい!という人がもしいるのなら、迷わず個人名で書くと良さそうですね。
*この記事では特定の候補者や政党を推薦する意図はありません。
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