自動車メーカー新ブランド トータルコミュニケーションプラン
この提案は、単なる新車の商品告知ではなく、この製品の「世界観」を社会的に共有・体験させるムーブメントづくりを目指した統合型マーケティングプランです。メーカーが求める、新しいブランドの魅力的打ち出し方に対し
マス広告で基礎認知を築き
体験型・参加型のタイイン企画で共感を醸成し
デジタルやコラボで話題性と接触幅を最大化
という、多層的アプローチをもって構成しています。題材が少し古いため、現代のデジタルマーケティングの施策は足りていませんが、広告宣伝立案における教科書的な提案資料のフォーマットとしてぜひお役立てください。
👉 本記事は「企画が通る構造」を分解して解説しています。
同じ構造はテンプレートとして再現可能です。
→つまり、同じレベルの企画を再現できます。
この事例は
「世界観浸透型(新ブランドの機能ではなく、価値観・ライフスタイル・空気感まで市場に浸透させる型)」の企画です。
(※企業名や商品/サービス名は 守秘義務により仮称としております)
(※他の企画事例はこちらの一覧ガイドを参照ください)
1. 提案概要
提案元: 某広告会社
提案先: 国内自動車メーカー「E社」
提案日: 20XX年X月X日
車種コード名: ACT
2. 商品ポジショニングとターゲット設定
車種コンセプト
商品規定: My Playing Garage
グローバル・スモールプラットフォームから生まれた待望の新型車
クラスNo.1の広さと変幻自在のカスタム・ラゲッジスペース
極太Cピラーをはじめとした個性的なスタイル
「好きなことにハマりたい」「夢中な自分を楽しみたい」というニーズに応える
ターゲット層
メインターゲット: 25-34歳の独身・プレファミリー男性
特性:
基本的に家にいない活動的な層
必要な情報によってメディアを使い分ける
マス媒体、生活導線、趣味関連、口コミなど様々な情報源を活用
ブランドポジション
ACT= E社の「元気印」
2002年後半のE社拡販の要として機能
世の中に対してインパクトを持って元気にデビュー
3. コミュニケーション戦略の2本柱
①認知最大化戦略
目的: 新発売のニュース、ブランド名の訴求、ACTの世界観の醸成
メディアプラン(総額約13億円):
テレビCM: 9.0億円(発売後3ヶ月間の集中出稿)
M25-34のGRP最大獲得を目標
競合対策として発売直後のスポット大量出稿
新聞広告: 2.3億円
全国+ブロック+ローカル展開
15段4色での発売期掲載
雑誌純広: 0.6億円
ターゲット閲読率の高い20誌への1ページ展開
屋外広告: 1.0億円
ビルボード(0.7億円): 渋谷・新宿エリアで4週間
交通広告(0.3億円): 7地区での駅貼り・ベンチ上ボード
②話題喚起戦略
コアコンセプト: 「FUN bowl」
中核施策「ホビーパートナー by ACT」:
メーカーの押し付けではない、ユーザー視点の共感獲得
アレンジACTを軸とした話題の「情報化」と「実体化」の同時多発
4. メディア・タイイン企画の詳細
5大やんちゃ情報誌×5人のアソビストのコラボレーション
リラックス×移動カフェ
コンセプト: 移動エスプレッソバー「Mobile Cafe」
展開: 渋谷での移動カフェ開店、等身大チャッピーフィギュア搭載
HDP×ファッションデザイナー
コンセプト: Tシャツショップ車
展開: エクストリームスポーツへの挑戦、コラボブランド商品のリリース
メンズノンノ×ファッションモデル
コンセプト: 移動ワードローブ
展開: ブランド巡り、駐車場でのファッションショー開催
ポパイ×作家
コンセプト: 夜遊びカー
展開: 美女探し、夜の街での活動
スマート×アーティスト
コンセプト: DJ仕様車
展開: DJブース搭載、シークレットライブ実施
展開スケジュール
ティーザー期(9/10-9/17): 駅貼りポスターで予告
発表会(9/18): 正式発表
ローンチ期(9/24-10/17): 各誌での8ページ特集掲載
イベント(10/12-14): 都内イベントスペースでライブイベントを開催
5. 全国波及施策
ローカルメディア展開(1.22億円)
抜き刷り制作: 5誌掲載内容を30万部配布
メイキングVTR: 15分×3,000本を全国ディーラーで放映
地方イベント: ローカルFM局・情報誌とのタイアップ
対象: 北海道、仙台、名古屋、広島、福岡
内容: ライブイベント、トークショー、プレミアム配布
HOBBY誌タイアップ(0.4億円)
9-10誌での3ページタイアップ展開:
6. デジタル施策
Webサイト展開(0.55億円)
E社co.jp内特設サイト: ティーザー期からの段階的情報公開
WEB広告出稿
携帯プロモーション(1,500万円)
メールニュース配信
画像付きメール活用
クーポン配布によるディーラー誘引
ACTプレゼントキャンペーン
7. コラボレーション展開
企業連携案
SHIPS: 25周年アートツアーとのタイアップ(1,000-1,500万円)
SONY MUSIC: mobile Live studio構想
DELL: mobile IT lab展開
その他: IBM、サントリーBOSS、Puma、コンランショップ、IDEE等
著名人コラボレーションアレンジ車 案
釣り好きタレント(バスフィッシング仕様): 1,500万円
ペット愛好家: 300万円
アウトドア、冒険家 : 500万円
8. 総合予算配分
総額: 約20億円規模
認知MAX施策: 約17.5億円
テレビCM: 17.0億円(8ヶ月間)
新聞: 2.3億円
その他マス媒体: 2.15億円
話題MAX施策: 約3.2億円
5誌タイイン企画: 1.55億円
全国波及企画: 1.22億円
HOBBY誌タイアップ: 0.4億円
9. 成功指標と期待効果
本プランは、従来の自動車広告の枠を超えた統合的なムーブメント創出を目指す。メディアとの「タイアップ」ではなく「タイイン」という新しい協業形態により、各メディアが主体的にACTのコンセプトを盛り上げる仕組みを構築。
単なる移動手段ではなく「FUN bowl」として趣味や遊びを最大化するツールとしてのACTの価値を訴求。これにより、他社同クラス競合車種との明確な差別化を図り、2002年後半のE社車拡販の中核車種として機能させることを目指しています。
▶︎ この企画の「型」を再現するには
この企画がうまくいっている理由は、
新車発売を“商品告知”で終わらせず、新しい生き方の提案として設計していること にあります。
新ブランド立ち上げでは、
スペック比較だけで埋もれる
認知は取れても欲しい理由にならない
若年層にブランド文脈が届かない
発売直後の熱量が継続しない
という課題が起こりやすくなります。
この企画では、それを避けるために、
マス広告で一気に認知最大化
車の特徴を“趣味を楽しむ器”へ翻訳
雑誌・カルチャー・著名人との共創展開
体験イベントでリアル接点を創出
Web・モバイル施策で継続接触
という多層構造にしています。
特に秀逸なのは、
車を「移動手段」としてではなく、
遊びに行くための基地
仲間とつながる道具
自分らしさを表現するアイテム
夢中な時間を増やす相棒
として再定義している点です。
つまり、
知る → 気になる → 共感する → 体験したい → 指名買いしたくなる
までを設計しています。
この型は、自動車業界に限らず、
新ブランド立ち上げ
若年層向け商品ローンチ
ライフスタイル商材の販促
アパレル・家電・ガジェット新製品
リブランディング案件
にも応用できます。
新商品が売れるかどうかは、
機能の差より、意味の差で決まることが多いです。
この型は他の事例でも繰り返し使われており、
成果が出ているパターンです。
👉 この構造はテンプレートとして再現できます。
👉(=新ブランド立ち上げ企画を毎回ゼロから考えなくてよくなります)
実務でそのまま使えるように設計しているので、
空欄を埋めるだけで、
市場分析・ターゲット設定・世界観設計・認知施策・話題化施策・継続接点設計まで一本につながる企画が組み上がります。
※同じ構造で企画を作りたい方はこちら ☟
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ありがとうございます