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「利他」という生き方。稲盛和夫から学んだ“足るを知る”心の豊かさ

はじめに:情けは人のためならず

「情けは人のためならず」

私が昔から大切にしている考え方のひとつです。

そして、この言葉の本質を深く理解できたのは、稲盛和夫さんの『生き方』という本との出会いがきっかけでした。鹿児島での就職を機にこの本と出会い、私の人生観は大きく変わりました。

「他人のために生きることが、最終的に自分の幸せにつながる」

一見、まわり道のようでいて、実はこの考え方こそが人生を整え、心を豊かにしてくれるものでした。

今の時代、「タイパ(タイムパフォーマンス)」「コスパ(コストパフォーマンス)」「自分ファースト」が求められる風潮の中で、あえて“利他”の考え方を持つことは、もしかしたら時代遅れだと感じられるかもしれません。

しかし私は、だからこそ今、この考え方がより重要になっていると信じています。


鹿児島での出会い:稲盛和夫という人間に触れて

私が稲盛和夫さんを知ったのは、鹿児島での社会人生活が始まってすぐのことでした。京セラ創業者として有名であり、JAL再建でも脚光を浴びた方です。

最初はただの“すごい経営者”という認識でした。

ところが本屋でふと手に取った『生き方』という一冊が、その印象をガラリと変えたのです。

開いた瞬間に思ったのは、「これは経営の本じゃない、人間の生き方を説いた本だ」ということ。

どんな人にも通じる“人生哲学”が、分かりやすく、そして熱く語られていました。

私の中で、それまでふわふわしていた価値観がスッと一本の軸を通したような感覚。今でも人生に迷ったときには、この本を開くようにしています。

利他の心と、布施の教え

稲盛さんの語る中でも、特に心を打たれたのが“利他の心”です。

自分の利益よりも、まず他人のことを思う。

これは仏教でいう“布施”という考え方にとても近いものがあります。

私たちが何かを人に与えるとき、見返りを求めることなく差し出すという行為。その行動自体が、自分の心を豊かにしてくれる。これが布施であり、利他の真髄だと思います。

人間関係でも、職場でも、家庭でも、まず相手の幸せを考えること。

「でも、それって損じゃないの?」と思うかもしれません。

実際、利他の行動は、すぐに報われるとは限りません。

でも、長い人生の中で振り返ったとき、結果的に“自分の人生を支えてくれる柱”になっていた。そんな経験を何度もしてきました。

利他の心は、結局のところ“自分自身を磨くための道”なのです。

モノに支配されない生き方

『生き方』には“足るを知る”という言葉も繰り返し出てきます。

現代は「モノを持っていることが豊かさ」という価値観に支配されています。

SNSでは高級ブランドや豪華な旅行の投稿が溢れ、自分も何かを持たないと取り残されるような感覚になります。

でも、本当にモノがそんなに必要なのでしょうか?

私はあるとき、動物の行動と比較して考えてみました。

ライオンが必要以上に狩りをしないように、動物たちは本能的に“必要な分だけ”を求めて生きています。

でも人間はどうでしょうか?

「狩る」こと=「買う」ことに夢中になっていませんか?

何を買ったか、何を持っているかが自分の価値になってしまう社会。

それって本当に幸せでしょうか?

所有による満足は、どこまでいってもキリがありません。

そんな中で、“足るを知る”という考え方に出会ったことは、私にとって人生の転機でした。

離婚と、20万円の財布

私の人生には、決して順風満帆とは言えない時期もありました。

実は、一度離婚を経験しています。

そのとき、所持金はわずか20万円。

正直、人生で一番しんどい時期でした。

でも不思議と、心はクリアだったのを覚えています。

モノも地位も失ったけれど、それでも「生きている」「健康でいる」ことへの感謝が残っていたからです。

そして再婚し、家族ができ、今こうして子どもたちと日々を過ごせている。

あの時に“足るを知る”を実感できたからこそ、今の幸せを当たり前だと思わず、大切にできている気がします。

何かを得たから幸せになるのではなく、今あるものに感謝できること。

それが本当の豊かさなのではないでしょうか。

転職と後輩たちへの想い

以前の職場では、私は主任という立場にいました。

それなりに経験も積み、立場も責任もありました。

でも、家族との時間や、自分の人生のあり方を考え直したとき、大きな決断をしました。

転職です。

もちろん、後ろ髪を引かれる思いもありました。

自分を慕ってくれる後輩たち、共に働いた仲間たち。彼らを残していくことには、葛藤もありました。

でも今は、自分自身が成長し続けることで、遠回りでも彼らに還元できると思っています。

“利他”というのは、その場にいることだけが手段ではありません。

自分が変わることで、周りに影響を与える。そういう形の“利他”もあると信じています。

タイパ・コスパ社会にこそ必要な“余白”

今の社会では、とにかく効率が重視されます。

「この作業、何分で終わらせられるか」

「この情報、3行で要点だけまとめて」

そんな空気の中では、“人のために使う時間”は無駄なように感じてしまうかもしれません。

でも私は、「非効率なことにこそ、人間らしさがある」と思っています。

誰かの相談にじっくり耳を傾ける。

ありがとうの手紙を丁寧に書く。

見返りのない善意を届ける。

こういった“余白”こそが、人の心を豊かにしてくれるのです。

効率ばかりを追い求めると、最終的に“何のためにやっているか”を見失ってしまいます。

それよりも、「誰のためにやっているのか」に立ち返ることが大切です。

おわりに:利他は自分を救う力になる

自分が満たされていないと、他人を思う余裕なんてない。

そう感じることも、もちろんあります。

でも、私自身の経験から言えるのは、

「他人を大切にしようと思ったとき、むしろ自分が癒やされていた」ということ。

“利他”とは、自分を犠牲にすることではありません。

“利他”とは、他人を思いやることで、自分も少しずつ満たされていくプロセスなのです。

稲盛さんの本を読むたびに、そのことを思い出します。

この“利他”と“足るを知る”という2つの考え方。

私はこれからも、ずっと心に置きながら、生きていきたいと思います。

おすすめ書籍(参考)

  • 『生き方』稲盛和夫

  • 『働き方』稲盛和夫

  • 『心』稲盛和夫

  • 『エッセンシャル思考』グレッグ・マキューン

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4姉妹の父親 PTダダ もうすぐ4人の娘を育てる父親として、毎日の育児や家族との小さな出来事をリアルにお届けしています。チップで応援していただけると、育児の工夫や家族旅行の裏話、日常のちょっとした学びなどを、もっと深くシェアできます✨ 「読んで共感した!」と思ったら、ぜひ応援してもらえると嬉しいです😊