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みそ、または塩、ときどきチキンラーメン

学生のころは、みそラーメンばかり食べていた。
特別に好きだったわけじゃない。
ただ、みそを選ぶのが当たり前になっていた。
深く考えたこともなかった。
新入社員になったころ、急に塩ラーメンに偏った。
味覚が変わったわけじゃない。
みそが嫌いになったわけでもない。
なんとなく、塩のほうがしっくりきた。
理由は分からない。
でも、そういう時期だった。
たまにチキンラーメンに浮気する。
急に食べたくなる。
でも続けて食べると飽きる。
また、しばらくすると食べたくなる。
そういう距離感。
そんなことを考えていたら、
恋愛もそんな感じだったような気がしてきた。
みそみたいな人ばかり好きだった時期があった。
理由はない。
ただ、その人たちを選んでいた。
ある時期から、まったく違うタイプに惹かれた。
自分でもよく分からない。
でも、そのときの自分にはそっちがしっくりきた。
そして、たまにチキンラーメンみたいな人に惹かれる。
説明できない。
長続きはしない。
でも、思い出すと少し笑ってしまう。
でも、結局のところ、恋愛はみそだ。
濃くて、温かくて、ちょっと雑で、でも沁みる。
塩みたいに透明で軽い恋もあるけれど、
心に残るのはみそのほうだ。
みそ、塩、チキンラーメン。
どれも好きだし、どれも特別じゃない。
ただ、そのときの自分が選んでいただけで。
でも、結局自分の中にあった「恋愛の好み」は、
なんだかんだで、また、みそに戻る。

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