【不登校・言語理解凸】再登校のきっかけ|息子は静かに「出番」を待っていた
発達特性
息子は今、小学5年生
この春には6年生に進級します。
今は、お休みと時短登校を組み合わせて通っています。
小学1年生の秋、スクールカウンセラーに、
息子の登校渋りの様子を相談したとき、
「息子さんはギフテッド傾向かもしれません。もしくは高IQによる生きづらさがあるかもしれません。」と指摘され、
はじめて、"発達検査”という言葉に触れました。
けれども、私は、
"いやいやいやいや…うちの子が…"と、
発達検査を受けることに踏み切れないまま、
1年半も、ごまかしごまかし過ごしていました。
やがて息子は、
「学校にいると頭がクラクラする」
「辛いんだ…」
と言うように。
2年生の後半から不登校になりました。
再度、スクールカウンセラーから
「ニ次障害を起こす前に」と
背中を押され、慌てて事を進め、
小学3年生の夏、WISC検査を受けました。
スクールカウンセラーの指摘通り、
突出して言語理解が高い凸という結果。
息子の言動には全て、理由があったことを知れた安堵と、
では、息子はどうすればいいの…
との気持ちで、胸が締めつけられました。
「息子さんは考えに考えて、
学校に行かない、と言っています。
命を守るために言っているんです。
学校に戻すことは、考えないほうがいいと思います。」と
そこからはもう一気にハンドルを切り、
試行錯誤の日々、日々、日々⋯
学んで、動いて、泣いて、笑って、
落ちて、上がって、また泣いて…
再登校のきっかけ
そんな息子が、
あることをきっかけに、
小学4年生の9月から、時短という形で、
再登校するようになったのです。
(一周まわって「学校!?」という驚きがありました)
そのきっかけは、
秋に開催される"運動会”
全種目のトリ「高学年選抜リレー」
その選手に選ばれたい!と言う息子。
(えっ、…いきなり?)
全校生徒、全保護者が盛り上がる、
まさに "花形の種目”
4年生、5年生、6年生の各学年から代表10名が選ばれバトンを繋ぎます。
選抜リレーの選手は、
2回の測定会の平均タイムで選ばれます。
もともと、足の速さには自信があった息子ですが、昨年の運動会はもちろん欠席。
身長も小柄で、けして、ずば抜けた足の速さではありません。
"選抜リレーの選手に選ばれたい”
今の自分なら走れる
走る自信がある
"だから、学校にいく"、と。
驚くことに、体育がある日を中心に、
彼は登校を始めました。
"迎えた測定会”
息子は、2回の測定会ともに
クラス1位のタイムをだし、
念願の選抜リレーの選手に選ばれました…!
走ることが得意な男の子なら、
一度は走ってみたい、選抜リレー。
そこに、
2年近くぶりに登校した息子が、突然、
学年の代表に選ばれました。
息子と私
息子は、目標ができたことが嬉しくて、
毎日毎日、夕方公園で走り、私にタイムを測らせました。
あまりに遠くから走ってくるのと、
夕方の暗さで、私はスタートする息子の姿がよく見えず、
ストップウォッチの数字は毎回、曖昧で微妙。
それを、いいよいいよ、と気にせずに、
YouTubeで走り方を研究し、
また、それを試す。
それが報われた達成感で、他のことにも意欲を見せ、登校する日が増えました。
私といえば、
息子が挑戦する姿に、嬉しい気持ちと、
不安と心配がごちゃ混ぜで、
神経がすり減り、祈るような日々でした。
"途中で投げ出すんじゃないか”
"当日にドタキャンしたらどうしよう”
"大勢の前ですっ転んで、トラウマになったらどうしよう”
そんな気持ちを隠して、
私は息子に、
「選手として走りたい子は、いっぱい、いたはずだよ。
どうせ走るなら、
あいつ応援したいな、って思われるような、
そういう姿を見せてもいいんじゃないかな」
とだけ伝えました。
息子は意外にも
「そうだね」
と、すんなり納得し、
ほとんど休まず運動会の練習、
休み時間には選抜リレーの練習、
運動会委員まで引き受けてきました。
(⋯いや、ちょっと、オーバーワーク。そこまでやらんでも…)
そして、本番の数日前、
息子は、"一言” こう言いました。
「ママ、運動会、僕は"目立つ”よ」
息子の顔は、"やってやる"という自信に満ちていました。
あー、そうだった。
息子は、心の奥の奥で
いつも「出番」を待っていた。
自分が輝ける、"最高の出番”を。
息子は、
密かにプライドが高い。
やみくもに手を出すことは、しない。
不安からくるのか、
特性なのか、そのどちらもか。
ただ、
"自分はやれる、ここは僕だ”
と感じたことには、100の力を注ぐ。
…そして燃焼する。
力を抜けない、だから疲れる。
自己分析に長けているのか、
得意、不得意、
好き、嫌い
心地良い、心地悪い
それを、早くから感じとる。
そして、それが、
良くも悪くも、息子を悩ませる。
運動会、本番
息子は、運動会委員として、
全校生徒の前で、マイクで堂々と自分のクラス紹介をしていた。
(いやいや、クラスを知ったの最近やん…)
そして、いよいよ、
全種目のトリ"高学年選抜リレー”が始まった
息子は2走目。スタート地点で、
早く走り出したい気持ちを抑えて、
自分にむかってくる白いバトンを待っている、
そして、
バトンを受け取った息子は、勢いよく走り出す、
前を走る子の背中が近づく、
抜けそうで抜けない、
保護者や生徒の歓声はどんどん大きくなる、
”大歓声のなか、息子は、走る”
そして、
倒れ込むような勢いで、
次の選手にバトンを渡した。
(走りきった…。 母、脱力…涙)
すぐさま、息子は、応援にまわる
全身から声を出し、力の限り叫んでいる
振り返れば、
私のマブダチが泣いている
私も泣いている
マブダチのパパがプロ級の一眼レフで撮影してくれている
ママ友のパパが動画を回してくれていた
(主人は興奮して、全く撮れてない)
”ありがとう”、しかない運動会
”クラスのお友だち、息子を受け入れてくれてありがとう”
貴重な経験を、本当にありがとう
担任の先生、息子に心を寄せてくれて、
ありがとうございます
スクールカウンセラーの先生、綿密なフォローありがとうございます
マブダチ、一緒に泣いてくれて、ありがとう
いつか
この日、息子の予告通り、息子は目立っていたと思う。
自分で掴み取り、自分に自信を与えた。
自分の居場所、
自分の価値、
目標、意味、
いつも、息子は問うている
”自分のエネルギーを全力でぶつける何かを探している”
そして、"何か"に苦しんでいる
思い通りにいかなくても、
思い通りの自分じゃなくても、大丈夫
大丈夫なんだよ
いつか、この日々を、どうか、
あんな日もあったね、と話せるように
母もがんばるよ
11歳になった息子よ、もうあれこれ考えず、
外に出て、とにかく走れー!!
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
