【ライブレポ】Ringwanderung 2nd ONEMAN LIVE【VERSE】
良いグループは数多くあれど、その中で「勢いに乗っている」と言えるのはこのグループなのかもしれません。
6月27日(日)に渋谷のWOMBにて開催の、5人組アイドルグループ・Ringwanderungの表題のライブに行ってきました。

この日の会場であるWOMBは、個人的には初めて行く会場だったのですが、どうやらここは深夜になるとクラブとして使われているそうです。
といっても、体感としてはいわゆる「ハコ」の狭さはなく、むしろそこら辺のライブハウスよりも広いように思えました。
天井にはこんな大きさはみたことのない程の巨大なミラーボールが取り付けられ、遥か上まで空間が広がっていました。
それだけの広さの会場でありながら(天井の広さは関係ありませんが)このライブの前売り券は完売、当日の場内でも「もう3歩前にお進みください」というアナウンスが2回くらい流れるほどの盛況ぶりでした。
僕が以前にRingwanderungを観たのが、2021年3月末のTSUTAYA O-nestでの単独公演で3カ月ぶりだったのですが、その時よりも明らかに入りが増えています。
もう8割がたお客さんで埋まっているWOMBのフロアに一歩踏み入れた時、ここまで人が多いのかという戸惑いに似た驚きを感じていました。

ここからライブレポに入ります。
定刻になり、ステージのスクリーン上に突如として5カウントが刻まれました。
いよいよメンバーが出てくるのでしょう。
パンパンになったフロアのそこかしこからは、声にならない声も聞こえてきます。
ほどなくしてSEが流れ、はやる気持ちを示すかのようにフロアからは手拍子が激しく鳴らされました。
この場面、通常であれば一人ずつ出てくるRingwanderungメンバーがおこす手拍子のジェスチャーを合図にフロアの手拍子が始まるのですが、この日は早くもメンバー登場前から走り気味にかき鳴らされていました。
ところでこの日、曲に合わせて手拍子をする場面が何度となくあったのですが、フロアの嵐のような拍手に負けじとこちらも拍手していたためか、ライブ終わりにはいつも以上に手の痛さを感じていました。

①メンバーの歌声
冒頭4曲(memories~es~ハロー ハロー~Flash Back)には、グループ結成後比較的初期にお披露目された曲が並びました。
個人的にはここのブロックはRingwanderungと言えばの曲だと思っていて、細かく刻まれる伴奏の鍵盤がダークに響いてくるサウンドが特徴的です。
ここで書いておきたいのが、みょんさんと佐藤倫子さんという、サビでメインを張るメンバー二人についてです。
ここのブロックの曲は、まずサビ頭をみょんさんがソロで歌い、続いて佐藤倫子さんがソロを引き継ぐという流れがメインになっています。
ああ そうやって笑って
乾いた目であの空を見て
解かてるってさフリをして笑うけど(みょん)
それって それって
優しさにもまた背を向けて
ねえ これからを生きるの? (佐藤)
es / Ringwanderung
みょんさんは魂を込めたような歌声で、目をつぶって何かを掴むように指を曲げながら歌う姿にも感情が入っています。
みょんさんの歌声は会場の広さや先述した天井の高さをまるで感じさせないくらい頭に突き刺さってくるのですが、しかしその後を受ける佐藤倫子さんも負けてはいません。
佐藤さんの声はマイクとの相性が良さそうで、気持ちよく響いてきました。
この二人の歌声は迫真でした。
また、佐藤さんについてもう一つすごいと思ったのが、その目線でした。
この日僕は上手側の端っこ、柱の影に隠れるようなところからライブを観ていたのですが、そんな位置であっても佐藤さんは何度かこちらに目線を送ってきたような感じがありました。
客に対して「見てるよ」というサインである「レス」をまんべんなく送ってきた結果というよりも、これは佐藤さんの視野の広さなのだと思います。
佐藤さんの目線を追っていると、フロアの端から端へと目線を配っていることが分かります。
よそ見していたらそれさえも見られてしまうのではないかという、油断ならないところが佐藤さんにはあります。
こういうところが「小悪魔担当」たるゆえんの一つなのでしょう。
さて、ボーカルの話に戻ると、冒頭から迫真の佐藤さんとみょんさんの歌声ですが、セットリストが進むと一転、中盤の「KIRAIDA」や「夜彩」などでは声質が一変します。
KIRAIDAではスウィング調で軽快に、夜彩はファルセット多めの歌声と、多彩に使い分けていました。
佐藤さんやみょんさんの歌声はずしんと轟いてくるイメージなのですが、そこに上からかぶさってきたのが辺見花琳さんの歌声でした。
『エッグストロメ‼️』ありがとうございました!!
— 辺見 花琳(Ringwanderung) (@karin_henmi) July 3, 2021
お昼も夜もたくさんの人が見に来てくれて、今日も花まる楽しかったわんだふるるる🐥✨
夜は三つ編み子したよん〜
えへへのへん〜^^*♪ pic.twitter.com/yiWy5isxKg
辺見さんの歌声は、聴けばすぐにそれと分かる特徴的な高音なのですが、どう形容したら良いのか未だに分かりません。
直感的にはアニメ声っぽいと思ったのですが、それも何か違う気がします。
辺見さんはMC時の挨拶でも「今日もペガサスに乗ってきました」と言っていたり、髪型を高めツインテールにしていたり、Ringwanderungの中でアイドル性を色濃く残しているメンバーと思います。
歌声も存外に強く、特に重い空気が流れる序盤の曲では心地いい風を吹かせてくれます。
②新曲「カケラ」

この日、新曲「カケラ」が初披露されました。
「ヨルシカ」のサポートメンバーとして活躍するキタニタツヤさんが作曲というこの曲、第一印象としては「爽やか系のアニメ主題歌っぽさ」を感じました。
Ringwanderungの持ち味の一つである鍵盤の音も入っており、そうした音は「es」などライブ序盤の曲ではダークな鈍重さを生んでいたのですが、「カケラ」では曲のノリを良くしていました。
またこの曲、歌詞と振り付けは増田陽凪さんが担当したとのことで、佐藤さんなどは「一番好きかも」とコメントしていました。
この曲にてサビでふと下手側に立って歌う増田さんや、Bメロのサビ前にて中央で歌う寺尾さんの姿は、初披露とは思えないほど凛としていました。
増田さんと寺尾さんについてはもう一つ、フォーメーションの先頭に立って他のメンバーを導くようにダンスをしていたシーンがあったのですが、そちらも印象に残っています。
初めて聴く曲というのは歌詞もおぼろげで全貌を掴めないためノリ切れないところがあるのですが、「カケラ」については珍しく初めから好感触でした。
「カケラ」の音が爽やかに通り抜けてきただけに、続く「fall into sky」の重低音は音源よりも遥かに深く聴こえていました。
「fall into sky」の伴奏やメンバーの歌声は、地響きのように底から突き上げてきます。
音が壮大なので、WOMBのような大きい会場でこそその広大さを感じます。
③説得力のある販促
2ndワンマンライブを迎えるにあたり、メンバーそれぞれに想いは大きかったと思います。
しかしメンバーはMCで万感の想いを語ることもなく、素晴らしいパフォーマンスによってそれを表現していました。
歌声やダンスに関しては特定のメンバーのみを抜き出して上に書きましたが、5人全員とも目を見張るような完成度でした。
そして、ライブの最後には1stフルアルバム「synchronism」のリリース告知がなされました。
この日初披露で合った「カケラ」以外、この日披露されたオリジナル曲が全曲収録とのことです。
どんな販促の言葉より、このライブそのものが説得力をもって語ってきます。
熱に充満したこの日のライブを作り上げたオリジナル曲のほとんどが収録されたアルバムなんて、その場に居合わせた人であれば手に取らない訳がないと思うのです。
繰り返しにはなりますが、この日ライブの出来以上に驚いたのがお客さんの多さでした。
ファンの多さだけではかれるものではありませんが、Ringwanderungに対する注目度の高さが伺えますし、この先まだまだ大きな会場でライブをしていくのだろうなという未来図が容易に描けます。
その中でアルバムリリースは一つのエポックとなるのでしょう。
この先の活動も楽しみにしています。
