【ライブレポ】透色ドロップ 単独公演「瞬間的記憶」
ライブを通じて、アイドルの儚さを見たような気がします。
脆く、くずれやすいものと分かっているつもりではいたのですが、改めて教えられました。
物事に不変なものなどありませんが、それにしても女性アイドルほど安定して存在し続けることが難しいものはそうないのではないかと思います。
3月5日(土)、7人組アイドルグループ・透色ドロップが渋谷Veatsにて単独公演を開催しました。
公演タイトルは、「瞬間的記憶」。
生まれたその場から過去になって消えていくアイドルの姿を、この日の透色ドロップに観ました。
1 儚さ
ステージを観る者として女性アイドルの世界に踏み込んでいくと、一年という期間の重みを感じずにはいられません。
ときに季節が巡る間もなくその活動に幕を閉じてしまうグループやアイドルのお知らせを目にするとき、我々は思わず「短かった」という感想を抱いてしまいます
しかし、本当に短かったと言い切ってしまっていいのでしょうか。
アイドルは絶えず様々な変化にさらされています。
休日はほとんどライブでスケジュールが埋まり、平日ライブだって珍しくありません。
取り巻く環境が劇的に変わってしまうアイドルにとって、1年はたかがとは言えないほどとてつもなく密度の高い期間なのだと思います。
1年で劇的に成長することもありますし、その過程で考えが変わることだってあるでしょう。
様々な要因が、続けていくことの妨げになります。
グループでもアイドル個人でも、3年くらい続けば「よく頑張ったね」という雰囲気がなんとなく流れるのは、至極当然のことだと思うのです。
「何年、何十年も」
ライブ中盤のMCコーナーでは、メンバーが一人ずつ、この日を迎えての感想やコメントを語っていました。
佐倉なぎさんの番になったとき、彼女はこう切り出しました。
「女性アイドルが同じ形で居続けるのはとても難しい」
ふと、アイドルを観てきた10年あまりの期間を思い返していました。
これまで何度夢を見てきたことだろうかと思います。
何十年とまではさすがに思いませんが、せめて向こう数年、この状態が続いてくれないものだろうか。
今の素晴らしいライブは、このメンバー、現状のこの曲が揃ってこそ出来上がるのだからと。
でも、「理想」「完璧」はことのほかあっけなく崩れていってしまうものです。
誰かの離脱やグループの消滅などがどこかで起こり、そのたびに安定はなかったことにされてしまいます。
また、これは贅沢かつ自分勝手な話ですが、大幅な路線変更があったりして、グループが続いたとしても自らの求める方向に進んでくれないこともあります。
潮が引いていくかのように、自覚ないうちに心が離れて足が遠のいていく経験だって、過去何度も経験しました。
こちらの(勝手ながらの)理想が失われていくという意味では、作品にピンとこなくなることだって卒業や解散に並ぶ一つの喪失体験だと思います。
でも、透色ドロップはまだネガティブな思いとは無縁なはずです。
まだ結成から2年も経っていませんし、佐倉さんはじめほとんどのメンバーは昨2021年4月に加入したばかりです。
グループとしてまだまだ上り坂の途中にあり、マイナスが入ってくる余地はありません。
佐倉さんの口調もカラっとしていて、どんよりとした悲観的なニュアンスというよりも事実をただ述べたという雰囲気がありました。
だとしても、なぜこのタイミングで悟ったようなコメントをしたのでしょうか。
一つにはこの事実があるからでしょう。
3月末をもって成海千尋さんがグループを卒業することが既に発表されています。
この日は、7人で行う最後のワンマンライブでした。
SNSやYouTubeの公式動画からは、仲良しなメンバー同士、互いを信頼しあっていることが伝わっていましたし、誰一人欠けてはいけないバランスの良さを感じていました。
そこにきての成海さんの卒業は、かなり大きくショッキングな出来事です。
また成海さんの卒業発表に加え、透色ドロップはいま後発グループ・翡翠キセキと合同での新メンバーオーディションを走らせています。
該当者無しに終わるかもしれませんが、これらの告知はグループが形を変えていこうとする合図であることに間違いありません。
私たちはずっとここにいるわけではない
佐倉さんは、コメントを通じてそれを伝えたかったのだと思います。
しかし、自分がそのメッセージを実感したのは、佐倉さんのコメントからだけではありませんでした。
7人のステージそのものから感じたのでした。
2 雲を掴むような歌声
まずは歌声です。
透色ドロップの特徴の一つに、ソロパートが極めて少ないことが挙げられるかと思います。
かといって大所帯のグループのように全員でのコーラスというわけでもなくその中間、メンバーの組み合わせをあれこれ変えた複数人でのユニゾンが主のようです。
メンバーの歌声は互いに似通っていて、混ざりあうとどのメンバーのものかを抜き出すことが難しいです。
唯一の例外が、グループいち声の通る見並さんでしょうか。
でも、その見並さんの声でさえもはっきりとわかる場面は限られます。
そんな7人の歌声を形容するのであれば、「雲を掴むような」と言えるかもしれません。
耳にへばりついてくるような強い音圧とは、まず対極にあります。
息を多めに吐き出した歌声は柔らかく、優しくもあり、さらについてくるのは儚さです。
脆さを感じさせるそんな歌声に伴奏がつき歌詞が入ったとき、透色ドロップの曲が完成するわけですが、メンバーの歌声の効果なのか、悲しみにくれるような曲でなくとも心がえぐられるような気持ちにさせられることがあります。
3 予想図~衝動
「君が描く未来予想図に僕がいなくても 」という曲があります。
一見して、恋愛ソングです。
良い人で終わってもかまわない
優しくしか出来ないんだ
優しくする以外に自分はなにもできない気弱な自分。
できるとすれば「幸せな未来を願っているよ」と遠くで見守ることくらいです。
相手の近くにまで踏み込みたいけどなかなかできないもどかしさが歌詞によく表れていて、非常に共感できます。
でも、最近この歌詞は表テーマである「恋愛」とは違う捉え方もできるのではないか、と思うようになってきました。
アイドルとそのファンという関係にもそっくり置き換えられそうな気がしてきたのです。
疑似恋愛がどうとかいうと途端に話がややこしくなるので脇に置きますが、アイドルとファンは見かけの距離が近くなっても、あくまで関係はステージとフロアとの間でしかありません。
コロナ禍からおなじみのアクリル板以上に透明で、分厚い隔たりが、この数十センチの間にはあります。
この距離感を越えてのやり取りは、基本は出来ません。
だからこそアイドルが成り立っているのは百も承知ですが。
予想図の歌詞に描かれるのは内気でもじもじとした男の子といったところですが、アクションを何も起こせず静観することしか出来ないという部分だけ切り取れば、アイドルを観るオタクの目線も全く同じとは言えないでしょうか。
そんなメッセージ性は、7人のかき消えてしまいそうな歌声が乗っかることで一層際立ちます。
今アイドルをしている彼女らとて例外ではなく、崩れてしまいそうな砂のお城の上に立っているわけです。
この日、「予想図」は後半に披露されました。
感傷に浸っていると、続いたのは「衝動」。
ほとばしる気持ちが理屈を追い越して前へ前へと揺り動かす、情熱的な曲です。
ここで、この日の「予想図」から「衝動」までの転換の様子を詳しく書いてみたいと思います。
未来予想図が終わり、メンバーは立て膝の体勢で腰を下ろしていました。
ステージ上に点状に散らばったフォーメーションです。
暗がりのなか、やがてポンとピアノの音が鳴りました。
衝動のイントロです。
水面に落ちて波紋を作る小石のようにフロアに音を響かせます。
音に合わせ、一人ずつ立ち上がっていきました。
成海さん、花咲さん、佐倉さん...
最後の一人、センターの橘花みなみさんが立ち上がるのを目にしたとき、なぜかわかりませんが涙が流れてきました。
予想図でかき回された感情がここで止められなくなって溢れてきたからなのか、自分でもよくわかりません。
ただ、涙を流していたのは僕だけではなかったようでした
もう一人、ステージの上に居ました。
立ち上がった次のシーンでは、7人は円状のフォーメーションをとり互いの顔を見合わせます。
その輪が解け、こちらを向いたとき、あるメンバーの顔つきが変わっていました。
そのメンバーこそ、冒頭でコメントを引いた佐倉なぎさん。
ステージがわたしの全てだから pic.twitter.com/252sPyDCld
— 佐倉 なぎ(透色ドロップ) (@nagi_skirdrp) March 7, 2022
泣き出しそうな表情になっていました。
佐倉さんがMCでアイドルの儚さを説いたのは、この後でした。
7人での最後が近づいているという実感が、顔を見合わせたときに一気に込み上げてきたのかもしれません。
MCコメントで、佐倉さんの後を継いだ橘花みなみさんは、こう言いました。
「今の7人って凄く良いでしょって見せつけたい」
今のメンバーへの思いが去来した結果佐倉さんが感極まったのだと思うと、計り知れない7人の信頼関係に熱いものを感じずにはいられません。
アイドルの儚さを実感させられた要素は、さらにもう一つあります。
4 鐘の音は、何かの終わり
それが、鐘の音です。
清廉なグループのイメージとも合う、鐘の音。
透色ドロップの曲には、伴奏にこの鐘の音が多く差し込まれている印象があります。
「鐘」を意味するイタリア語から曲名がつけられた「夜明けカンパネラ」などは象徴的で、サビには小さなハンドベルを両手に鳴らすような振り付けがあります。
「ここから始まる 特別な未来が」
鐘の音は、始まりを告げる合図なのでしょう。
でも同時に、こうは考えられないでしょうか。
始まりは、何かの終わりではないのかということです
慣用的に、何かの終わりは何かの始まりとよく言います。
しかし、裏を返してみれば、何かが始まるには、そこに至るまでに終わりや一つの区切りを経ているはずだということになります。
アイドルにとっての「区切り」とは、誰かの卒業や現行体制の終わりなど。
今まさに、透色ドロップが差し掛からんとしている状況です。
意図せず、この日パフォーマンスが初披露となった新曲「戻ることないこの瞬間」にはまさに「始まりはなにかの終わりで」というフレーズがあります。
悲しい別れを経ているという側面を、「夜明けカンパネラ」に感じてしまいます。
そんなことを思うと、前向きなはずのメロディーなのにたまらない気持ちになってきます。
弾むリズムで心は盛り上がっていきますが、なんともいえない寂しさを置き去りにはできません。
7人の儚い歌声には、人を傷つけるような鋭さはないものの、ひりひりとしみ込んでくるような刺激の強さがありました。
5 それぞれで違う感情表現
歌声は7人共に見分けが付かないほど似ているのですが、ステージ上での感情の出し方は、メンバーごとにかなり違っています。
まず目につくのが、表情の変化が大きいメンバーです。
挙げるとするならば、佐倉なぎさんや見並里穂さん、あるいは瀬川奏音さんなど。
彼女らの表情は、遠くからでもよくわかるほどコロコロと変わっていきます。
何も知らない状態で観たとき、目立つなと思わされるのはこれらのメンバーでしょう。
でも、第一印象にインパクトを残すことだけが表現なのでしょうか。
表情を作ることは頭で思うよりも大変ですし、それが出来てしまう見並さんらが凄いことに疑いようが無いのですが、表情の豊かさというのはあくまでものさしの一つにすぎないのではないかと思っています。
そう思うようになった背景には、ライブで目にした二人のメンバーの存在があります。
まずは花咲りんかさん。
"瞬間的記憶" ありがとうございました
— 花咲 りんか (透色ドロップ)🌻 (@rinka_skirdrp) March 5, 2022
暖かいファンの皆さんに囲まれてとっても楽しかったです。みんなの瞬間に少しでも焼き付いてたら嬉しいな……本当にいつもありがとう! pic.twitter.com/4izz1uHD6G
普段は天川さんに並んで少し天然な末っ子タイプで、「夜明けカンパネラ」のセリフパートでは瀬川さんに頭を撫でてもらって嬉しそうな顔を見せたりしています。
可愛い曲では一番の笑顔だったりするのですが、注目したいのがそれ以外の曲の時。
この日は、後半戦に向かうにつれて曲のメッセージ性が増し、パフォーマンスは深みに入り込んでいきました。
感情は揺さぶられるのですが、花咲さんの表情はここで浮き出てきます。
あくまで見並さんらとの比較だと、表情に特段大きな動きはありません。
能面を被ったかのように見事に消えた顔色でのパフォーマンスです。
専門学校でダンスを習っていたという花咲さん。
その経験は、振り付けのキレのみならず、激しく動いても顔がぶれないという姿勢の良さにも活かされています。
首から上は動かず、口を真一文字に結んだ真っ直ぐな表情。
そんな花咲さんの顔つきには、どこか吸い込まれそうなところがありました。
橘花みなみさんもです。
きみがいてわたしがいます、幸せをありがとう pic.twitter.com/uw6TtVVPvM
— 橘花みなみ(透色ドロップ) (@minami_skirdrp) March 5, 2022
この日はフロア真ん中で観ていたので、センターに居がちな橘花さんに視線が行くことが多かったのですが、一見淡々とステージをこなしているように見える橘花さんの姿も見入ってしまうところがあります。
「孤独とタイヨウ」のワンシーンでは、唯一といっていいほど苦しそうな顔を見せたりするのですが、他の場面ではあまり顔色が変わらないからこそアクセントになっています。
こうして書いたのは、どういう表現をしたほうが良いとかの優劣を生意気にも語りたい訳ではなく、それぞれのメンバーが自分なりの解釈で曲を表現しているのだと見ることが出来るのではないかということです。
アイドルの儚さを思うと、花咲さんや橘花さんなどの消えた表情からは深い絶望感を覚えます。
「夜明けカンパネラ」のMV撮影では、ソロシーンでメンバーごとに違う指示が与えられたそうです。
あるメンバーは笑顔のカットが多い一方で、別のメンバーには「笑わないでください!」と指示が飛んだとのことでした。
均された一つの表情にまとまらず、それぞれの持ち味を活かして曲やステージを作り上げようという意図が、ディレクター陣の指示に反映されているのでしょう。
大げさにも見える身振りをするメンバーに加え、顔色変えずに真っ直ぐ前を見る花咲さんというのもまた、ステージを構成する必要なピースです。
6 引き>寄り
この日のライブの模様はYouTubeで中継されており、一応現時点でもアーカイブは残っています。
ご時世もあり、どうしても会場に行けない方々向けです。
音質、画質ともに非常に良く、本当に無料で観ることが出来るのかと信じられません。
どれほどありがたいことかとかみしめないといけないのですが、一つだけ違和感がありました。
それは、映像特有のものだと思うのですが、寄りの画の占める割合が多いことです。
もちろん、透色ドロップ、一人一人のビジュアルがかなり立っています。
綺麗な画質で観ると、普段の自撮りにも劣らぬビジュアルの良さがはっきりと出ており、「やっぱちばなさんは美人さんだな」などと思ってみたりもするのですが、ステージの様子が伝わってくるかどうかという点のみで言えば、寄りだと少々物足りない気がするのです。
先述の通り、透色ドロップはソロパートが少なく、誰か一人がフィーチャーされるということがほとんどありません。
センターやフロントメンバーは展開ごとにめまぐるしく変わり、誰のものでもなく全員で作り出している感が強いです。
そんなステージで、例えば2人でのコーラスの時にどちらかにカメラが寄ってしまうとします。
すると、もう一人の姿はカメラに全く収められないということになってしまいます。
画角に入ってくるものだけを取り上げると、各人の見分けがつきにくい歌声もあり、あたかもソロパートかのようになってしまっています。
でも、全員で作り上げている意識が強いステージ、気になるのはアップにならなかったメンバーです。
配信で寄りが来なかったメンバーはどういう表情でパフォーマンスしていたのだろうかと、アップを観るたびにそこがほんの少しだけ気になってしまいまうのです。
映像にはもちろん良さはあるりますし、引きの画ばっかりではせっかくの高画質が意味を成しませんが、あくまで透色ドロップは全体を見渡したときがベストだと思っています。
7 ライブの流れ
透色ドロップ単独公演『瞬間的記憶』ありがとうございました!#瞬間的記憶 pic.twitter.com/6IWaGkku3p
— 透色ドロップ(すきいろどろっぷ) (@sukiiro_drop) March 5, 2022
グループの概観に触れたところで、ここからはこの日の流れをざっくり振り返っていこうかと思います。
この日は、似たような系統の曲で固められたセットリストで構成されていました。
まずは、「ぐるぐるカタツムリ」「キュンと。」といったキラキラしたアイドルソングから。
可愛さ一辺倒で攻めることができるのも、透色ドロップの一つの魅力です。
いやむしろ、透色ドロップのビジュアルを観て抱く第一印象は、こうした曲に代表される可憐なイメージです。
外はまだ冬の天気でしたが、会場はすぐに暖まりました。
アウターを脱ぎだし、腕まくりをし始めます。
温度が上がっていくのを、周りの様子や体感からも肌に伝わってきました。
やがて盛り上がり曲へと移っていきました。
「夢の世界へご招待します!」
「ネバーランドじゃない」ではイントロでサビの振り付けをレクチャーした後、花咲りんかさんがこう呼びかけ、黄緑色の照明がステージを照らしました。
ここのブロックには、新曲「りちりち」もありました。
親指と人差し指でつまむような形にした手は、目の横に置くことで仮面となるそうです。
小気味よいパーカッションが走り、生で聴くとスピード感は一層でした。
会場の天井にくくりつけられた照明はステージを赤く照らし、その首を動かしています。
「筋肉痛になる」
初披露を前にしてメンバーがこうつぶやいていた理由が分かった気がします。
腰を低く落として腕を交互に伸ばす振り付けはどう観ても大変そうでした。
歌割と同様、振り付けも一人が目立ちすぎることがありません。
前列組、後列組のように複数人で動きます。
どの組み合わせでも動きは揃っており、この日に向けてどれほどレッスンを重ねてきたかが伺い知れました。
振り付けに伴うマイクの持ち替えすらもスムーズです。
空気が変わったのが、グッズ紹介のMCを経てやってきた「ユラリソラ」からでした。
先に書いた「予想図」「衝動」へと入っていきます。
涙していた佐倉さんのことでもう一つ書きたいことがあります。
「衝動」のラスサビ前のことです。
孤独な日々も間違っていない
このパートは、前列に佐倉さん、瀬川さん、成海さんの3人が立って歌います。
橘花さんのお気に入りパートだそうです。
多分佐倉さんだと思うのですが、ここで強めの歌声が聴こえてきました。
被せているコーラスをかき消し、ユニゾンの均衡をやぶる、涙ながらの歌声です。
後半にかけて、伴奏は音を増していきました。
孤独とタイヨウでは、バスドラがフロアを揺らします。
本編ラスト「アンサー」は、ブロックで括れそうにありません。
独立した異質な存在です。
メンバーは「答えを出すときだ」とメッセージを残し、サッと捌けていきました。
ほどなくしてアンコールへ。
黒スカートにこの日新調されたライブTシャツという格好で出てきたメンバーは、天川さんの「お待たせしました~」という声をきっかけに「きみは六等星」を披露しました。
2番ラストから落ちサビまでの間、6人が手を繋いで天川さんを囲み、天川さんが飛び出してくる、という「六等星」にちなんだパートがあります。
ソロが少なく、個人がフィーチャーされることの少ない透色ドロップの中でも珍しいシーンです。
先に書いた鐘の音は、「六等星」でも鳴らされています。
目の前に広がる光景からは美しさはもちろんのこと、儚さを感じていました。
15分程度押して始まったライブは、2時間全17?曲を披露して終わりました。
橘花さんはこう言いました。
「悔いのない選択を」
この日に限って言えば、行くという選択をしなければ後悔していたことだろうと思います。
変わっていく透色ドロップの、輝く一瞬を収めることが出来て何よりでした。
