ゲームオタク宝塚に行く 「悪魔城ドラキュラ~月下の覚醒」&「愛,Love Revue!」観劇記
※9/28 ル・サンク(舞台写真集+台本)を買ったのと東京公演千秋楽のライブ配信を観たので、ちょっと追記しました。
狂月の招き - まえがき
吸血鬼(ブラッドサッカー)をこよなく愛する皆さん、こんばんは。ゲームオタクです。
先日、人生で初めて宝塚大劇場で演劇を観るという経験をしてきました。
演目はあの「悪魔城ドラキュラ」。
「悪魔城ドラキュラ」は個人的にはかなり思い入れのあるシリーズなのですが、宝塚でやる、と聞いたときはあれ実は結構変なゲームだけどそんなん題材で大丈夫なのか??? くらいにしか考えていませんでした。
それからしばらく経ったある日、X(旧Twitter)のタイムラインにたまたま初日舞台映像が流れて来たので、どんなもんなんかな~くらいのノリで視聴。
すると開幕0秒からあまりにもカッコ良すぎるアルカード登場とともに爆音で流れる「ドラキュラ城」。
絶対に観に行きます。(決断まで2秒)
そんなわけで人生初宝塚があまりにも良かったので、同胞たる闇の眷属(ゲームオタク)への感想の共有と、観劇にあたり色々と教えてくださった宝塚ファンの皆様へのお礼として感想文を書き散らすことにしました。
※本記事内のスクリーンショットはすべてプレイステーション4版「悪魔城ドラキュラXセレクション 月下の夜想曲&血の輪廻」のものを使用しており、著作権は株式会社コナミデジタルエンタテインメントに帰属します。
漆黒の侵攻 - 開演まで
当日に向けて色々動く中でまず驚いたのですが、チケット安すぎませんか?
大劇場1階席にあたるSS席、S席は流石に相応の値段なのですが、2階席の価格は正直かなりお手頃に見えました。
1階席は熱心なファンというかプロ仕様で、むしろ自分のようなド素人が観るなら全体を俯瞰できる2階席のほうが良いのでは? と考えたのと、ちょうど行けそうな日に席が空いていたためA席を選択。
ちなみに今回の公演は「月下の覚醒」と「愛,Love Revue!」の2本立てなのですが、2本観てるのにチケット代支払うのは1回です。何か重大なバグが発生しているように思えます。
果たして当日現地入りすると、お客さんはやはりイメージ通りにお姉様が圧倒的に多いのですが、おひとり様の男性もチラホラ。
あんた、ヴァンパイアハンターだね?
言葉を交わすことこそありませんが、なんとなく心強いです。
序
さて、ここから各場面ごとの感想を綴っていきます。
公演当日、パンフレットは買ったのですが初見の衝撃を128%味わうためあえて読まずに着席。
そして開演、舞台挨拶に合わせて「祈り」、開幕のナレーションに合わせて「月下の夜想曲」と、いきなり惜しげもなく原作BGMのオーケストラ演奏。
ここでテンションは既にMAX。先述の初日舞台映像はアルカードの登場シーンから始まっていたので、語りの終わり際に「ドラキュラ城」が流れて、イントロが終わると同時に超カッコいいアルカードがバーンと登場するんだろうな~と期待を膨らませる立ち上がりです。

……が、どうもナレーションの内容を聞いているとそうはならなさそうな気がしてきました。
アルカードの生い立ちとかの話をしないで、何やら"ドラキュラを倒した二人のヴァンパイアハンター"の話をしている……?
まさか…………これは…………!

あるじゃねーかプロローグも!!!!!!!!!!

第1場 悪魔城(5年前) - FINAL STAGE「血の輪廻」
というわけでいきなり超嬉しい誤算。原作のプロローグもしっかりやってくれました。
原作にあたる「月下の夜想曲」は、その前作「血の輪廻」の最終ステージ、すなわち「リヒター・ベルモンドがドラキュラを倒す」シーンから始まるのですが、この場面の台詞はマジで原作ほぼそのまんま。舞台に合わせたテンポ感でのやり取りがめっちゃカッコいい!
そして戦闘シーンも超ガチ。鞭って舞台の道具として扱うのめちゃくちゃ難しいと思うんですが(武器化されたものと形変わらないから相応に危険だし、かといって下手に手加減すると迫力が失われるはず)、リヒターを演じる聖乃あすかさんはそれを自在に操り戦います。スゴすぎ。多分ご先祖様がヴァンパイアハンターなんだと思います。
このシーンの曲は当然、城主の間までの道を彩る「プロローグ」そしてドラキュラのテーマ「幻想的舞曲」。ここまで開幕2分。この時点で既に「マジでここまでやってくれるの??????」という気持ちにさせてくれるとは……!
さらに注目すべきなのが、このときリヒターの衣装は短髪にハチマキの「血の輪廻」スタイルであること。
公開されてたビジュアルだと、リヒターは長髪だったはず。ちゃんと場面に応じて二種類用意してる……ってコト!?
スゴいね、この舞台♥

そんな感じのさわやかリヒター、ドラキュラと戦ってる最中めっちゃニッコニコですやん。この男マジで生きがいなんだな……戦いが……。
第2場 プロローグ
アルカード目覚めのシーン。
語りとともに聞き覚えのあるイントロが流れ、再び期待は有頂天。いよいよ舞台映像で見たあの場面につながります!
「アドリアン・ファーレンハイツ・ツェペシュ……またの名を、アルカード!」
そして万雷の拍手、コウモリたちの舞いとともにアルカード登場、眩いスポットライト、爆音シンバル、爆音トランペットで始まる「ドラキュラ城」のメインメロディー!

あまりのカッコよさにこの時点でテンションは外人4コマみたいになってたし、多分みんな外人4コマになってたと思います。
この場面で自分は感動のあまり泣いちゃうのを通り越してめちゃくちゃ笑ってました。人間感動しすぎると変な笑いが出るんですね。
この美しきダンピール、アルカードを演じるのは現在花組のトップスターを務める永久輝せあさん。トップスターが登場したときは観客みんなで拍手するのが宝塚のお約束だそうなのですが、この拍手は「トップスターだから」という理由で起こったものではないでしょう。だってカッコよすぎるもの。この人実は小島文美さんがデザインしたんじゃないでしょうか。
そしてメインテーマ「月下の覚醒」からメインキャスト全員集合。こんなカッコよくていいのかよ……!
ここで確信しました。今オレは宝塚を観に来たことで最高の体験をしている。
しかしここで流れた「ドラキュラ城」がまあ~~~~~~~~爆裂カッコいいんですよね。
メインメロディーがトランペットという大胆アレンジで、舞台での"映え"が凄まじい。
アルカードのテーマ的な曲なので公式アレンジも色々あるのですが、舞台というフィールドの補正もあって一番カッコいいかもしれない。何でもするのでフルバージョン収録でサウンドトラック出してください。
※ライブ音源が出ました。ここまでしてくれるとは……。
第3場 フランス革命
いきなりフランス革命始まってますけど観る劇間違えたかな。
……と一瞬思いましたが、フランス革命は1789~1795年頃。一方、原作「血の輪廻」~「月下の夜想曲」は1792~1797年。時期的に矛盾は生じないのである!!
この構成は素直に上手いな〜〜〜〜と思ってしまいました。悪魔城シリーズを知らない人にもシリーズが現実の時間軸に立脚したファンタジーであることが伝わりますし、単に宝塚のパブリックイメージに沿って取ってつけた要素とかじゃないんですよ。オレには理解(わか)る。
こういう歴史的な重大事件の裏でドラキュラの配下たる闇の眷属が暗躍している……という構図は、第一次世界大戦時代が舞台の「バンパイアキラー」にもありましたね。もしかしたら参考にしたのかもしれません。
普通なら脚本の人そこまで追っかけてるのかな、と思うところでしょうが……後述しますがこの劇の異常なネタの拾い方を見るにそれくらいは普通にしている気がする……。
悪魔たちの策とも知らず、招きに応じて革命軍に協力するためパリへ向かうリヒター。婚約してウキウキだったり、「政治の話はわからねーけど、オレが力になれるなら手を貸すぜ!」くらいのノリでホイホイついていって案の定ドえらい目に遭ったりするリヒターが脳筋かわいい。人民のために力を振るう新たな生きがいを見つけたと思ってウキウキだったのに、シャフトの名を聞いた瞬間「シャフト?????????(これマジ???????)」みたいな反応して一瞬で笑顔が消えるところとか特に……。
そしてマグヌス→サキュバスの顎クイ𝓑𝓘𝓖感情アプローチ。良すぎ。
マグヌスって原作にはいないキャラクターなんですが(ドラマCD「追憶の夜想曲」に登場)、サキュバスとの絡みだったり、アルカード坊ちゃんと旧知の間柄っぽかったり、チャラチャラしてるように見えて純粋なる愛に生きる男だったり、めっちゃ美味しいポジションもらってましたね。良い。
第4場 フランス中部の森の中 ~ 第5場 フランス中部の村
原作だとあまり掘り下げられていなかった、アルカードの人となりがなんとなくわかるパート。
このあたりは原作にない部分……というか原作は最初から最後まで悪魔城の中を駆けずり回って終わるので、観る側としてはむしろ変えてくれて嬉しかったポイントです。
使われていた曲は「木彫パルティータ」。原作の蔵書庫の曲ですね。
今作は悪魔城の外でもストーリーが進んでいくため、原作とは違う場面で使われている曲も多いのですが、これがまったく違和感のない仕上がり。巧みな構成と舞台アレンジの賜物か……!
原作だとサキュバス戦までお預けだった母リサの最期のシーンがここに置かれていましたね。
アルカードが人間を避け、人間を遠ざけながらも何故父ドラキュラを討つため戦おうとするのかを示す重要な場面なので、ストーリーをわかりやすくするためにも良い変更。

そしてアルカードとマリアの再会。
マリアを演じるのは、現在花組のトップ娘役を務める星空美咲さん。強気で凛々しいイメージだった原作よりも可愛らしい雰囲気に仕上がっていますね。それゆえか性格面も前向きで、愛嬌のある方向にデザインされている気がします。年齢は原作よりも少しお姉さん設定でしょうか?(原作は「血の輪廻」で12歳、「月下の夜想曲」で17歳)
性格に関しては「血の輪廻」時代のヤンチャさを考えると「月下の夜想曲」は落ち着きすぎなくらいと思っていたので、個人的には特に違和感はない設定。むしろベストマッチ。
なにしろ「血の輪廻」時代のマリアときたら、「リヒターで救出すると操作可能になる」立ち位置のキャラでありながら、最強のヴァンパイアハンターであるはずのリヒターを耐久力以外すべての面で圧倒する超絶性能を有していたので……。

第6場A 悪魔城の一角(復活の儀式) ~ 第6場B フランス革命後のパリ
悪いヤツらが集まるシーン。ここの曲は「大理石の廊下」……かと思っていましたが「魔霧の塔」みたいです。同じフレーズが使われている2曲ですが、確かに後者のほうがそれっぽいですね。悪そうだし。
「ドラキュラ伯爵はまだ復活せんのかァ!!」とキレられつつも、時は満ちたといわんばかりにいよいよ強硬手段に出る皆さん。現場の仕事は大変です。
シャフトに操られたロベスピエールの豹変ぶりには目を見張るばかり。タカラジェンヌ、スゴすぎる。
緑のスポットライトを使うことで原作勢には「あっこれ操られたんだな」と一瞬でわかるようにしてるのが匠(たくみ)ポイント。
人々の怒りと憎しみの感情、数多の血を贄とし、いよいよドラキュラ復活。
ドラキュラを演じる輝月ゆうまさんは特定の組ではなく、組を跨いで活動する一芸に秀でたスペシャリスト集団「専科」の所属だそうで、専科の団員は年配の役を務めることも多いそうです。
それゆえかこのドラキュラ伯爵も一際……というか声量凄いなこの人。
「覚悟はいいか……人間どもォ!!」のシャウトと共に登場してくれるのですが、これがまたアルカード登場に劣らぬほど凄まじい迫力!
悪魔城の城主にして邪心の神に相応しいカリスマとその身に纏うオーラ、原作同様に立派な髭を蓄えたバチバチにキマったメイク。この人も息子さん同様に小島文美さんがデザインしたのではないでしょうか。
そして主君の復活とともに超ウッキウキで踊るシャフト&デス様も良い。
というかデス様のメイクすごすぎ。宝塚歌劇団の団員は全員自前でメイクをしていて、専属のメイク担当はいないそうなんですが、ということは伯爵もシャフトもデス様もあれ自力でやってるんですか?????
ドラキュラ復活シーンの曲はオリジナルかと思っていたのですが、後で調べてみたら「血塗られし闇へのトッカータ」。「月下の夜想曲」ではなく「闇の呪印」のドラキュラ戦の曲でした。雰囲気に合った良い選曲&ナイスファンサービスです。
ところで全然本筋とは関係ないですが、帰りにお土産物屋さんに寄ったらドラキュラのブロマイドだけ他の10倍近い異様な厚みで陳列されてて笑いました。
これ闇の眷属(ゲームオタク)がリアル親父の威光とか言ってこぞって買い求めているせいではないか?????

一方、闇バイト悪魔と契約したロベスピエールに手を貸したばかりに悪魔城の新たな城主に据えられてしまったリヒターでしたが、ここで再び嬉しいサプライズ。
囚われた恋人アネットとともに歌うのはあの伝説的名曲「Bloody Tears(血の涙)」。
悪魔城シリーズを代表する超人気曲ゆえ新旧様々なアレンジがされているわけですが、こうきたかァ~~~~~~~~~!!! と膝を打つばかりでした。
今オレは宝塚を観に来たことで最高の体験をしている。(2回目)
第7場A 村の修道院 ~ 第7場B アルカードの戦い(森)
マリア迫真の一人芝居をアルカードは「気は済んだか」で一刀両断、劇場に沸く笑い声にほっこり。
しかしマリア、なんか思ったより陽気なキャラだな君。
(でも多分「血の輪廻」マリアが成長した姿ならそれくらいは多分やる)
そしてアルカードの剣戟アクション初お披露目。奏でられるはこれまた伝説的名曲「Vampire Killer」! まさかこの曲も来てくれるとはッッ!
あんさん半分Vampireやんけとか野暮なツッコミが浮かびましたがなんでもいいんだ! カッコよければ!!
今オレは宝塚を観に来たことで最高の体験をしている。(パブロフの犬現象)
第8場 森 ~ 第9場A アルカードの家
マリアからアルカードに向けての思いを馳せる歌。なんか馴染みのあるイントロだなぁ……とか思ったらこれ「失われた彩画」じゃん!!!!!!!
劇場ホールの自動演奏ピアノで「月下の覚醒」「月の調べ」と一緒に流れていたので流してくれるんだな~とは思っていましたが、まさか歌詞もつくとは……。
本当にありがとうございます。
場面変わって、アルカードの家。家具なんもねぇな。机と椅子とベッドしかない。でも彼は絶対そういうヤツ。絵が上手いのも含めて解釈一致すぎる。
そしてアルカード、座り方行儀わっるいな。でも原作はめっちゃ足組んで座るし、なんならパパ上もめっちゃ足組んで座るので(原作でも劇中でも)、実は似たもの親子なのかもしれません。

ここの小道具がめっちゃ凝ってて、頼もしい使い魔「インテリジェンスソード」や、愛用の盾でありながら最強武器の一角として名高い「アルカードシールド」はともかくとして、机の上に置いてるピーナッツはマニアックすぎるだろ!!!!
(自分も他の方の感想見てないと気づかなかったと思う)
しかもちゃんと投げ上げてお口でキャッチして食べてるし……。ここ再現する必要あったか? 原作が変だから劇も変になっちゃったんじゃないか? 大丈夫でしょうか?
というかまずピーナッツ食ってないで人の話を真面目に聞け(マジツッコミ)。

第9場B マリア(森)
人間を見放し気味なアルカードを見限り単身悪魔城に乗り込もうとするマリアの前に、魔物としての正体を現し立ちはだかる神父。
この神父は初見の時点で如何にもな怪しさだったし、やっぱりな……という感じでしたが、ここで流れる曲はなんと「パール舞踏曲」。
この神父オルロックか!!

全然予想してなかった配役で面食らったのですが、調べたところ今作オルロックのビジュアルはアニメ「月夜のノクターン」準拠のようですね。
またこれもすげえとこから拾ってきたな……。
このオルロック卿、見た目の強キャラ感もさることながら、演じる一之瀬航季さんの不敵な笑みがそれはそれはもうすげえ上手なこと。アルカードは「こいつは手強い」と評していましたが、間違いないでしょう。絶対に強い。というかなんなら原作でも中盤までに戦うボスの中では多分一番強い。
オルロックとの戦闘を彩る曲は「しもべたちの祭典」。原作でのボス戦BGMですね。原曲はバキバキのギターサウンドなのですが、これまた上手くオーケストラ用にアレンジしています。というかあの曲、オーケストラでやれるんだ……。
オルロックは無事アルカードに倒されますが、マリアはオルロックに吸血され、ヴァンパイアと化してしまいます。
そういえばそんな設定あったな。吸血鬼モノ全部ひっくるめてメジャーすぎる設定なので完全に忘れてました。
「ギャラリーオブラビリンス」だとストーリーに関わる結構重要なファクターだったりしたんですが。ショップのおっさんが犠牲になったりもするし。
第10場 悪魔城(ドラキュラの部屋)
オルロック卿が討たれたとの知らせに城内激震!!
城内の混乱に乗じて悪魔どもを一網打尽にし、アネットを助け出そうとするリヒターと、これを見越してアネットに化けていたデス様。こんなこともできちゃうのがドラキュラ伯爵の腹心。必見。
そしてシャフトにあっさり操られて本格的に闇堕ちするリヒター。
この場面、操られたリヒターのガンギマった笑顔が本当にスゴい。
こういう細かな演技の凄まじさもしっかり味わえるので、オペラグラスがあって本当によかったですね。
劇場で貸し出しサービスをやっていたので、初心者だしあったほうが色々見えていいかな~くらいの気持ちで借りたのですが、この判断はマジで自分を褒めたいです。
500円です(厳密にはレンタル料500円+オペラグラス返却時に返ってくる保証料5000円)。
「オルロックを葬るほどの力を持つ、剣を使う男」に心当たりがあり、サキュバスに生け捕りを命じる伯爵。これだけの手がかりで気づくということは、アルカードに剣を教えたのはやっぱり伯爵なんでしょうかね。
せっかくのサキュバスの出番にいいところを見せについていこうとしてリヒターから割り込みキャンセルを食らうマグヌスかわいそうかわいい。
第11場A アルカードの家(森の中) ~ 第11場B 死者の世界
「いいところへ連れていってやろう」
お前も原作再現するの??????????
原作では進行に必須のアイテムが置いてある場所に連れて行ってくれる役割の渡守でしたが、こういう役に持ってくるとは……確かに死者の国の番人は渡守だそうですが……。
このあたりの曲は「水晶のしずく」。なるほどね……。
(原作の渡守はこの曲が流れる地下水脈エリアにいた)

半妖精の歌「夜曲」もここでお披露目。ここまで徹底的に原作のネタを拾ってくれるのだから絶対にどこかでやってくれると思っていましたが、アルカードにつつかれて可愛い悲鳴をあげて飛び去るところまで再現するのは流石に予想外でした。
そしてここでサキュバス登場!
原作だとセーブポイントに化けて待ち伏せして夢の世界に引きずり込むという戦略をとっていましたが、今作だと自ら死者の世界に乗り込んできています。
リサの最期の言葉を歪めて見せる幻覚攻撃、回想の形で序盤に一度見せるのがここで効いてくるんですね~~~~。脚本家の方は構成上手すぎ星人かな????
この場面はBGMの「魔性の宴」もサキュバスの妖艶さもアルカードのカッコいい締めも原作そのまんま。全体のストーリーを1時間半の劇に合わせて大幅にアレンジしながらも凄まじい原作再現度を感じられるのは、こういう原作で印象深いイベントをガッチリ押さえてくれているからだと思いますね。
ちなみにサキュバスを演じる侑輝大弥さんは普段は男役をされているのだとか。それであのセクシーなサキュバスを演れるの??????? タカラジェンヌに不可能はないんじゃないでしょうか。

第12場A アルカードの家 ~ 第13場 トランシルバニア(リサの研究室)
自らの生い立ちと戦う理由、迷いを語るアルカード。そうそう、アルカードって無愛想で厭世的なように見えて実は熱い男なんですよ。
話しているうち、リサが研究していたという、ヴァンパイアを人間に戻す薬「サンクチュアリ」の存在に思い至ります。
こうやって「母のため」以上にアルカードが戦う理由を作っていくんですね〜〜〜〜〜。感心。
サンクチュアリという名前は「ギャラリーオブラビリンス」から引っ張ってきたものでしょう。ヴァンパイアを人間に戻す魔法として登場していました。
最長クラスの詠唱時間を持つ大魔法として扱われ、「詠唱中の相方を守り切る」ことが勝利条件となるボス戦もあったくらいなのですが、そんな魔法をなんとそのままお薬に。
リサの持つ薬学の知識は400年前の一般人にとっては魔法でしかなかった、と劇中アルカードは語っていましたが、実際魔法レベルの超技術だったわけです。母はスゴし。
リサの研究室で流れる曲は「黄金の舞曲」。原作における錬金研究棟エリアのBGMです。あんな感じのとこで作ってたのかぁ……。
そしてヴァンパイア化が進行してしまったマリアVSアルカード。唐突感はありますが、ぶっちゃけこの戦いはシチュエーションこそ違えど原作から唐突なので問題ありません。
(しかも初版プレイステーション版には存在せず、後発のセガサターン版から生えてきた要素)
マリアが突然4体の聖獣を特殊召喚して驚いた方もいるのではないでしょうか。聖獣の力を操るって設定、特に劇中で触れてませんからね……。
(一応第10場でちょっとだけ言及があった+パンフレットには書いてありました)
戦いの後、邪悪なる呪いを見破るという「聖なる眼鏡」を渡すマリア。見た目がヘンすぎますが、原作からあんな感じです。
アルカードは真面目なので、そんなんでも眼鏡をかけようとするのですが……
「持ってるだけでいいのよ」
「あぁ……そうか」
シリアスシーンで張り詰めた空気が一瞬ほぐれるの好きです。

いよいよ選手入城のシーンですがなんかシュールじゃないこれ?
いやまぁ、冷静に考えたらアルカードが爆走して跳ね橋の上がりそうな城に駆け込む原作も相当変なので、飛んでいってるだけ納得感増してますね。
第14場A 悪魔城
アルカードのことを「アドリアン」と呼ぶマグヌス。「アルカード」はドラキュラに反目して以降に使い始めた名なので、本名を知る彼はドラキュラの配下としては相当な古参のようですね。サキュバスもアルカードの出自は知らなかったようですし。
死に際にもサキュバスを想うあたり、単にチャラついてアプローチかけてたわけじゃなかったんですね。インキュバスだしな……とか思ってナメた見方しててすみませんでした。あんた……漢だぜ……!
ここの曲はサキュバスと同じ「魔性の宴」。同じ曲ですが、コーラスが違いますね(多分)。
後日ル・サンクで確認したところ「デュエリストリミックス」という副題がついていたのですがなんか歌詞だとドゥエドゥエ言ってないか??????????
狙ったのか狙ってないのかでいえば絶対に狙っていると思うのですが、天下の宝塚でこんなことやっちゃっていいのかよォ!! いや……悪魔城だからいいか……(本当に?)
そしてアルカードVSリヒター。原作だと聖なる眼鏡があればリヒターを操る緑の玉を数回殴るだけで終わる超塩試合なのですが、勿論今作ではそんなわけもなく。
原作におけるリヒターは体術を得意としていて(お祭りタイトルの「Harmony of Despair」ではキャラ固有アクションとして体術が設定されているくらい)、それを反映するかのように銀橋(舞台の手前にあるオーケストラピットのさらに手前にある、通路状の舞台)まで飛び出しての大立ち回りを繰り広げてくれます。

そして闇堕ちしたためか戦闘スタイルもプロローグのときと全く異なり、鞭を使った絞め技まで繰り出すルール無用の超ラフファイト! こんなことやっていいんですか正統ヴァンパイアハンターが!!
この場面の曲は「異形の血族」。他の曲と異なり電子音メインのアレンジで、異質さが際立って良いですね。
激闘の末に洗脳から解放されたリヒター。原作と同じ台詞をめっっっっちゃ悔しそうに叫んでくれて思わずニッコリ。
リヒターがシャフトの術中に落ちた理由として「俺の血が戦いを求めている!!」という脳筋思考の他に、「ドラキュラ討滅を成し遂げたがためのレゾンデートルの喪失に付け込まれた」という点も語られていますが、原作だと後者についてはバッドエンド=リヒターが死なないとちゃんと喋ってくれないんですよね。
リヒターがロベスピエールに手を貸した理由も、自らの存在理由を欲したがゆえなのかな……と思うところなので、このシーンでしっかり喋ってくれたのは嬉しかったですね。
……そういえば、デス様とは直接対決しませんでしたね。原作の初期版はフラグチェックがバグっていて、デス様と戦わなくてもドラキュラのいる逆さ城中心部に行けてしまっていたそうなので、それを再現したのかもしれません(そんなわけねーだろ)。
第14場B 悪魔城(逆さ城)
最終決戦のバトルフィールドとして、魔界へと繋がる逆さ城を呼び出すシャフト。曲はしっかり原作のムービーシーンと同じ「変容 NO.2」。この辺も拾うの丁寧すぎる……。
(原作の逆さ城は探索必須の場所が少ないので、ぶっちゃけ半ばかさ増し要素だと思ってました)
アルカードとドラキュラ、父と子の最終決戦。
曲は「深淵への扉」「黒の饗宴」。それぞれ悪魔城中心部、ラスボス戦のテーマですね。
ここはもう……敢えて語るのも野暮というものでしょう。
「親子の相剋」「親子愛」どちらも普遍的なテーマではありますが、「月下の夜想曲」を土台とした劇として見事に描き切ってくれました。
展開自体は原作とかなり違うのですが……個人的にはこの展開大好きです。
これにて一件落着、めでたしめでたし。

……と思ったらここでシャフトの見せ場作ってくれるのか!!!
原作だと秒でボコボコにされて自らドラキュラ復活の最後の贄となるシャフトがここで!
ここの曲は「死の詩曲」。後半戦のボスBGMです。バトルBGMはこれでコンプリートですね。
しかし原作の台詞の使い方が上手すぎる。構成上手すぎ星人、非常に筆が乗っております。
そういえば本作では語られていなかったと思いますが、シャフトの言っていた「汝の死すべき半身」って言い回しについて。アルカードは死ぬと邪悪な吸血鬼の部分だけが残って人間に仇なす存在と化してしまうので、死ぬことを許されないんですね。最期の安息の場さえ持てない男なんです。
……冷静に考えるとこれシャフトに結構ヤバい寄りの弱みを握られていたということなのでは……?
暗黒神官シャフトも倒され、いよいよ父ドラキュラとお別れのシーン。
これは……もう……ドラキュラがさ……アドリアンがさ……こう……
構成上手すぎ星人ーーーーーーーーーー!!!!
第15場 悪魔城の外
全員無事に城外に脱出して今度こそめでたしめでたし。NKT(長く苦しい戦いだった)……。
このシーンはほぼ原作に沿った流れなのですが、この事件をきっかけにリヒターが新たな人生を見出してくれたのは良かったですね。
完全に余談なのですが、リヒターはドラキュラ討伐を成し遂げた絶大な功績の持ち主であると同時に、それと同じくらいやらかしがデカすぎるという割と不憫なキャラなんですよね。
ベルモンド一族の持つ聖鞭「ヴァンパイアキラー」は後の時代に分家に預けられ、一族も歴史から長らく姿を消してしまうのですが、その原因はリヒターが闇堕ちしたことで一族まとめてヴァンパイアキラーに見限られたからではないか、とする考察まであったりします。
まあ、あんな残虐ファイトに使われてはヴァンパイアキラーがキレるのもわかりますが……(聖乃さんのリヒターはそれくらいの迫真さなんですよ、いやホントに)。
我々が再び歴史の表舞台に立つベルモンド一族の姿を見るには、シリーズ中の時間で1999年、ユリウス・ベルモンドの登場まで待たねばなりません。
原作通りに人類への警鐘を鳴らして去っていくアルカード。
そしてアルカードを追っていくマリア。元気でな……!
エンディングの曲は「哀悼のセレナーデ」。原作でもエンディングの曲です。
ちなみに、原作ではマリアがアルカードを追うエンディングを見るためにはマップ踏破率を196.0%以上にする必要があるため、今作のアルカードは合間合間に悪魔城のマップをめちゃくちゃ埋めていたと思われます。
第16場 父の弔い
原作勢的には超超超超超サービスシーン。
すべてが終わった後に去っていったアルカードと、彼を追って旅立ったマリアのその後を描いてくれます。
父を弔うアルカードに寄り添うマリア。それを見守るドラキュラ夫婦(のヴィジョン)。もうさ……𝓑𝓘𝓖 𝓛𝓞𝓥𝓔じゃん……。こんな未来があってよかったねアルカード……。お父さんともわかりあえてよかったね……。
そして聖霊祭再び。序盤のシーンのリフレイン、みんな好きだよね。そうかいオレも好きだぜ。
アルカード一人だったら絶対こういうところ来ないと思うし、偉いぞマリア。
「私が死んだら、聖霊祭の日に……逢いに来てくれる?」
「地獄の門を開いてやるのもいいな」
おう洒落にならん不死者ジョークやめろや!!
でも、坊ちゃんが幸せに生きてくれていて……オレは……嬉しいぜ……(誰目線?)
というかこの人達めっちゃイチャついてくれますやんか。それも銀橋で。1階席の観客に死人が出るぞ!!!
しかしやはり……この話は「愛」がテーマなので、こんな感じの終わりが相応しいのだと思います。最後に必ず愛は勝つ。二人に幸あれ。
……これまた余談ですが、ゲームの方の悪魔城ドラキュラシリーズの歴史だと西暦2036年時点でもアルカードは健在であることがわかっています。詳しくは後述。
愛,Love Revue!
今回の公演が初宝塚なので、まずレビューって何? って状態でした。
休憩時間中にパンフレットを読んでみてもよくわからないので、とりあえず雰囲気で楽しんでみることにしたのですが……
これが第1部の「月下の覚醒」に負けず劣らずスゴい。
特にストーリーらしいストーリーはないようなのですが(少なくとも明示はされない)、その分「魅せる」ことに全力を注いだパフォーマンスでした。展開に合わせて観客のハンドクラップもお約束になっているようで、自分自身が舞台の一部分になった感覚にさせてくれます。
これも「愛」をテーマにした劇だと思うのですが、舞台も照明も曲も演者も衣装も目まぐるしく入れ替わり、時に激しく、時に優しく、時になんだか妖しい雰囲気で次々とフリースタイルに展開されます。そしてそのすべてが超ハイレベル。
素人が見てもわかります。だって、床に落ちた小道具を舞台袖に放り投げる動きが混ざっても全体に違和感がないなんてことがありえるんですか?????
最後はやっぱりカーテンコール。人生初観劇なのでこれが人生初カーテンコールなんですが、ちょっと泣きそうでした。
「グラップラー刃牙」の最大トーナメント決勝戦を見届けた実況の人みたいなテンションになってました。「美しく」あろうとする姿はかくも尊い……。
後で調べてみたのですが、メインテーマ「I Love Revue」は宝塚歌劇団で歌い継がれている伝統の曲だそうです。悪魔城シリーズでいう「Vampire Killer」ポジションってことですね。
レビューについての印象を一言にまとめるなら「宝塚歌劇団が111年かけて研ぎ上げたすべてを塊にして叩きつける」という感じでしょう。歌劇に関わるあらゆる技術を結集したパワー系パフォーマンス、それがレビュー。なのだと思います。
いや本当にスゴかった。約1時間という長尺のはずなのに一瞬のように感じましたね。というか「月下の覚醒」が約1時間半で「愛,Love Revue!」が約1時間なわけですが、タカラジェンヌの皆さんはその間ほぼずっと動き通しなのでは???
やはり人知を超えた存在としか思えません。この強さ、そして美しさ……!
終演のアナウンスが流れ、夢のような時間もいよいよ終わり……と思いきやオーケストラ隊の皆さんが「I Love Revue」をもう1回演奏! みんなで演奏終了までハンドクラップを合わせて、最後に拍手で見送り手を振ってお別れ。良すぎる。本当に最後の最後まで楽しませていただきました……。
オレは宝塚を観に行って最高の体験をしたぞ。
Flash Back - まとめ
全体の感想は大体ここまでに書いてしまったので今更長々と書くことはしませんが、席を立つときに思わず口から漏れた言葉は「いや~~~~スッゲェ」でした。
演者の皆さん全員のお名前を挙げて紹介したいくらいに舞台の構成要素すべてが素晴らしかったのですが、知識が全く追いついていなくてそうできないのが口惜しいくらいです。というか見どころ多すぎるしオペラグラスを覗いたり離したりしながら観てたのでは眼球足りませんて。最低10個は要る。
しかしそんな何もわかってないド素人が見ても、最高の体験をさせていただきました。機会があったら是非また行きたいし、今後の人生の楽しみのバリエーションが増えたとさえいえるでしょう。
「月下の覚醒」と「愛,Love Revue!」の公演はまだまだ続きますが、宝塚歌劇団の皆さんが無事に千秋楽を迎えられることを祈って、この感想の結びとしたいと思います。
稚拙な感想ではありましたが、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
……ところで、自分が観に行った宝塚公演は7月20日をもって終了とのことですが、8月16日からは東京宝塚劇場の公演が始まります。
首都圏にお住まいで悪魔城を知る闇の眷属(ゲームオタク)のみんな!!!!! 絶対に観てくれ!!!!!!!
今確認したら一般会員のチケット前売り全滅してたから劇場は無理かもしれないけどブルーレイ出るから観てくれ!!!!!!!!!!
あと都市圏だと映画館でライブビューイングもやってるし、やってない地域でもライブ配信があるぞ!!!!!!
ダークメタモルよろしく頼む!!!!!
悪魔たちに送るララバイ - おまけ
さて、ここまで読んでくださった貴方は我々と夜の軍団に来るべきだ。
ということで我ら闇の眷属(ゲームオタク)の務めとして、我々が愛してやまない偉大なる原作シリーズのうちいくつかを布教し、これをもってあとがきに代えさせていただきます。
悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲
「月下の覚醒」の原作にあたる作品で、発売から30年近く経つ今なお愛され続ける歴史的大傑作です(超贔屓)。
前作にあたる「血の輪廻」での戦いから5年後、100年に一度ドラキュラ伯爵とともに蘇るはずの悪魔城が何故か再び出現。これと同時に長き眠りから目覚めたアルカードは、この謎を解き明かすべく悪魔城へ向かう……という感じのストーリーです。実は「月下の覚醒」とは結構違うんですよね。
ゲームとしてはアルカードが悪魔城を探索して、強化アイテムを集めながら探索できるエリアを広げていく、探索型アクションゲームです。
いわゆる「メトロイドヴァニア」……というより、このジャンルそのものを確立させた作品のひとつとも言えるでしょう。
そもそも語源がメトロイド+キャッスルヴァニア(悪魔城ドラキュラシリーズの海外名)ですし。
クリア後のおまけモードとして、リヒターを操作できるリヒターモードを搭載。最近の移植版だと、マリアを操作できるマリアモードもあります。
現在はプレイステーション4で配信されている「悪魔城ドラキュラXセレクション 月下の夜想曲&血の輪廻」で遊ぶことができます。
「月下の夜想曲」単品ならスマホ版も出ているので、こちらでも遊べます。
個人的イチオシ曲は「月下の覚醒」でも使われていた「ドラキュラ城」「パール舞踏曲」と、舞台では訪れなかった時計塔エリアのBGM「悲境の貴公子」。

悪魔城ドラキュラX 血の輪廻
前述の通り、「月下の夜想曲」の前作にあたる作品です。
主人公はさわやか青年だった頃のリヒター・ベルモンド。もう一人の主人公として、先に述べた通り化け物じみた性能のマリア・ラーネッドも操作できます。
ゲームとしてはステージクリア型のアクションゲーム。マリアや恋人アネットを含む、囚われた女性達を探し出して救出する探索型っぽい要素も含まれています。
悪魔城シリーズがド硬派アクションをウリにしていた時期の作品なので、難易度は相当に骨太。
それゆえに、難関を突破する快感を存分に味わわせてくれるでしょう。
個人的イチオシ曲はリヒターのテーマ「乾坤の血族」、「Slash」「幽霊船の絵」。
キャッスルヴァニア 暁月の円舞曲
舞台は2035年の日本。どこにでもいる高校生、来須蒼真(くるすそうま)は皆既日食の日、突然見知らぬ城に迷い込んでしまう……というところから始まるストーリー。
何故ここでこの作品を紹介するのかというとこのゲーム、アルカードが登場します。
一応正体を隠しているのでここで言うのもネタバレっぽいんですが、彼を知る人が見れば一発でわかってしまうあたり本人も隠す気がなさそうので……。
ゲームとしては「月下の夜想曲」の系譜に連なる探索型アクションですが、倒した魔物の力を行使する「タクティカルソウル」システムが最大の特徴。このシステムにより戦略の幅が大きく広がり、シリーズはアクションゲームとして更に一段階進化したといえるでしょう(力説)。
なんで普通の高校生がそんな物騒な能力を持っているのかというと……その辺は君の目で確かめてみてくれ!
探索型ドラキュラ伝統のおまけモードとして、先述したベルモンドの末裔ユリウス・ベルモンドを操作するユリウスモードも搭載しています。
プレイステーション4・5、Switch、Steamなど各種プラットフォームで配信中の「Castlevania Advance Collection」に収録されているので、現在遊ぶならこちら。
個人的イチオシ曲は蒼真くんのテーマ「荒城回廊」、ユリウスのテーマ「夜まで待てない」、「時計塔」。
悪魔城ドラキュラ 蒼月の十字架
「暁月の円舞曲」の1年後が舞台となる、直接の続編。その能力に目をつけられ、謎のカルト教団に命を狙われた蒼真くんは再び戦いに巻き込まれていく……。
ゲームシステムは前作と同じく探索型アクションで、「タクティカルソウル」システムも新たな要素を加えつつ続投。ニンテンドーDSでリリースされたシリーズ初のタイトルということもあり、「タッチペンで魔法陣を描きボスを封じる」という意欲的な試みも特徴的です。
おまけモードは前作と同じユリウスモードですが、今回はなんとスリーマンセル。ユリウスとアルカードに、魔術師のお姉さんヨーコ・ヴェルナンデスを加えた三人チームで戦います。
プレイステーション4・5、Switch、Steamなど各種プラットフォームで配信中の「Castlevania Dominus Collection」に収録されているので、現在遊ぶならこちら。
個人的イチオシ曲は「漆黒の侵攻」「闇夜の激突」と、まさかの場所でまさかのアレンジ版が登場した「Bloody Tears」。
悪魔城ドラキュラ ギャラリーオブラビリンス
時は1944年。世界を覆う二度目の大戦は無数の報われない魂を生み出し、その怨念は再びこの世に邪悪なる城を呼び寄せた。新たなる悪魔城に挑むは聖鞭ヴァンパイアキラーの継承者ジョナサン・モリスと、若き天才魔術師シャーロット・オーリン。魔物達を打ち払い悪魔城を進んでいく二人であったが、やがて二人の前に城主として現れたのはドラキュラではなく、ブローネルと名乗る謎のヴァンパイアだった……。
という感じのストーリー。これまでの作品と同様の探索型アクションですが、二人の主人公が協力して進んでいくのが最大の特徴です。
物理攻撃に強い敵はシャーロットの魔法に任せ、その逆ならジョナサンでなぎ倒す。ステージギミックも、重い障害物を二人で押したり、スイッチを分担して押したり、相方を踏み台にしたりして解決していきます。そして二人組なのは主人公だけでなく、ストーリー上重要なボス戦はタッグマッチだったりするのも見所です。
おまけモードは複数ありますが、筆頭はやはりリヒターモード、タッグを組むのはもちろんマリア・ラーネッド。リヒターの性能はアッパー調整が施された「月下の夜想曲」から更にパワーアップ、ジャンプアッパー連打で「上に落ちる」とまで称された変態的機動力は必見。
この作品も「蒼月の十字架」と同じ「Castlevania Dominus Collection」に収録されています。
個人的イチオシ曲は「狂月の招き」「Jail of Jewel」「Bad Situation」。
(今気づきましたが、Apple Musicだと古代祐三先生担当の曲が軒並み入ってないですね。公式サントラには普通に収録されてるのに、解せぬ)
Bloodstained: Ritual of the Night
厳密には悪魔城シリーズではないのですが、長らく悪魔城シリーズのプロデューサーを務めていたIGA氏がコナミから独立した後にリリースしたゲームということで実質悪魔城です。
どれくらい悪魔城かというと、見た目こそ全然違うんですが遊んだ感じがビックリするくらい「月下の夜想曲」です。システム的には「蒼月の十字架」あたりの要素もありますが、ともかくラーメン頼んだらラーメンチャーハンセットが出てくるくらい「月下の夜想曲」です(?)。
それもそのはず、このゲームはIGA氏が開発にあたってKickstarterで資金を募った折に、累計500万ドル以上を集めたイカれた作品。つまり、みんなIGA氏に「月下の夜想曲」のようなメトロイドヴァニアを作ってほしかったわけなんですね。
現在は続編「Bloodstained: The Scarlet Engagement」が開発中とのこと。楽しみすぎて昼しか寝られませんね。
プレイステーション4・5、Switch、Steamなど各種プラットフォームで配信中です。
個人的イチオシ曲は「Voyage of Promise」「Lost Garden」「Gears of Fortune」。
まだまだ語りたいことは尽きないところではありますが、このへんで区切りとさせていただきます。
宝塚から悪魔城に来てくださった皆様も、原作シリーズをよろ色即是空……!
