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Fitbit Airってなに?

Google Fitbit Airが届く。


これは何かというと、身につけるだけで毎日の活動や運動を記録してくれるウェアラブルデバイスだ。

要するにスマートウォッチみたいなものだけど、このデバイスにはディスプレイがない。なので、見た目はただのナイロンバンドといった感じ。

従来のスマートウォッチとは違い、拍子抜けするほど簡素な見た目をしている。しかし、その潔さがぼくには好都合だった。

もともと、スマートウォッチには以前から興味があった。けど、どの製品を見てもいまいち購入まで踏み切れなかった。それは、性質上どうしてもスポーティなデザインが多く、その見た目がどうも好みじゃなかったからだ。さらに、バッテリーは一日程度しか持たない製品が多いらしく、デザイン面でも機能面でもなんだか決め手に欠けていた。

そこで突如発売されたのがこのGoogle Fitbit Airだ。気に入ったのは、この機種では今まであまりみられない大胆な引き算が行われたことだった。

「そもそもスマホがあればディスプレイいらないよね?」

そんな発想で、 ディスプレイをスパーンと削ぎ落としてしまったのだ。おかげで、見た目は驚くほどシンプルになり、バッテリーは約一週間も持続する。

ぼくにとっては、「なんで今までなかったんだ!」と思うくらい腑に落ちるアイデアだったし、物というより、もはやそのアイデアにお金を払いたいと思って購入を決意した。

スマートウォッチを使い慣れている人がこれをどう感じるのかはわからない。でも、ぼくにとっては初めてのウェアラブルデバイスなので、ディスプレイがないことに不満はまったくない。最初から「こういうもの」として受け入れてしまっている。

ちなみに人気商品なのか、注文してから家に届くまで一週間かかった。Amazonを見ると、これを書いている時点では配送まで二週間前後かかるようだ。潜在的なニーズは意外と大きかったんだろうか。



使ってみてどうなの

一週間くらい使ってみての感想。

本体だけではこちらからほとんど何もできないので、基本的な操作はスマホのグーグルヘルスという専用のアプリを介して行うことになる。

アプリをダウンロードして身体情報を入力し、いくつかの質問に答えてパーソナライズを進める。その途中でAIコーチに「あなたの目標はなんですか?」と聞かれて、はっとした。体に痛い場所もないし、BMIも標準。生活習慣を改善したいわけでも、普段から運動しているわけでもない。じゃあ、ぼくは何のためにこれを買ったのだろう。


考えてみると、ぼくがスマートウォッチに惹かれた理由は、健康意識というより、もっと子どもっぽいものだった。自分の身体という曖昧で感覚的な存在が、リアルタイムで数値になること自体に興味を惹かれたのだ。ドラゴンボールのスカウターが相手の戦闘力を表示することに興奮した、あの当時の小学生男子とまったく同じ感覚だ。

そして、購入後、その願望はあっさりかなえられた。

歩数 心拍数、移動距離、消費カロリー、 皮膚体温。さらにRHRやHRVなど聞いたこともない指標まで……。ありとあらゆる身体の状態が数値になってアプリ上で表示される。 中には一週間かけてじっくり計測する項目も存在していて、まだ細かいことまではわからないことも多い。しかしそれでも、数字が絶えず動いて身体の状態のログを取り続けているのは見ているだけで楽しい。

面白かったのは消費カロリーだ。椅子に座ってぼけーとしているだけでもどんどん数値が増えていく。最初は壊れてるんじゃないの?と思ったけど、人間は何もしていなくても、呼吸をしたり、心臓を動かしたり、体温を維持したりするだけでもすごくエネルギーを消費しているらしい。成人男性なら、何もしていなくても1日およそ1700kcalにもなるという。

また、食事の写真を撮るだけで、大まかなカロリーを計算してくれる機能もある。できれば同時に血糖値も把握しておいてほしいけど、法的にうまくいかないらしい。医療機器と認定されるとややこしい規制の対象になるとかかんとか。 

一週間使っていて一番びっくりしたのは、睡眠の観測機能だった。
忙しく夜中まで頑張った翌日、10時間睡眠をかまして起床すると、通知が来ている。アプリを開くと、「昨夜は布団に入ってわずか2分で眠りについていましたね」 「深く回復力のある睡眠がとれました」とか表示されていて、「え、君そんなことまでわかるの?」ってビビった。AIがついに自分でも知らない身体のことまで把握しだした感覚。

最初の設定段階で、毎日の就寝時間を入力するので、てっきりその時間以外は計測されないものだと思っていた。ところが、イレギュラーな昼寝もちゃんとバレていて検知されている。起きると、「昨日の寝不足を補う形になりましたね!」 とかいわれる。完全に見られている。

だから散歩もバレる。歩き終わると、ゲームクリア後のリザルト画面のように、時間と距離と消費カロリーが表示されて、「前回のウォーキングよりペースは上がっているのに心拍数は安定しています」などレビューも添えられている。数日前の同じような散歩と比較してどうとかもいってくる。

さらに、心拍数と加速度センサーから運動を自動で検知して、心拍ゾーンや有酸素運動負荷の値などが表示され、ただの散歩とは違うリザルト画面になる。

なので、「なんでそんなことわかるの」って一週間ずっと驚かされている。子供の頃に遊んだ「ポケットピカチュウ」の万歩計とはえらい違いだ。技術の進歩よ。

で、買ってから欠かさず毎日腕に巻いているわけだけど、これは端からどう見られているのか少し気になる。時計でもないし、リストバンドでもない。シンプルでスポーティな野暮ったさはないけど、その代わり特にかっこよさもない。

ちなみにぼくは、ふと腕を見るたび、「なんだか常時監視される囚人が装着する電子タグみたいだな……」っと、どこかディストピアを感じる。その瞬間が一日に三回くらいあった。

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