人は「好き」を語っているようで、自分の輪郭を語っている
今週も、人の言葉や反応を観測していた。
最初は単純な疑問だった。
「なぜ、ある投稿にはたくさんのコメントが集まり、
ある投稿には反応が少ないのか?」
SNSでは、共感される投稿が伸びると言われる。
でも観測を続けていると、少し違う景色が見えてきた。
人は、ただ共感したいわけではない。
自分の中にある記憶や経験を、取り出すきっかけを探している。
人は質問に答えているようで、自分の経験を話している
例えば、「食パンに何を塗ると一番おいしい?」という問い。
表面的には、好きな食べ方を聞いているだけ。
でも実際のコメントには、
「子どもの頃からこれ」
「祖母が作ってくれた」
「旅行先で食べて忘れられない」
というように、食べ物以上の話が出てくる。
人が話しているのは、パンの話ではない。
その人の過ごしてきた時間の話だった。
好きなものには、その人の価値観が隠れている
人は「好き」を説明する時、自分でも気づいていない基準を使っている。
なぜ好きなのか。
なぜそれを選ぶのか。
なぜそれだけは譲れないのか。
そこには、その人が大切にしているものが含まれている。
安心感なのか。
懐かしさなのか。
新しい刺激なのか。
誰かとの思い出なのか。
好きという小さな入口から、その人の輪郭が少しずつ見えてくる。
記録が記憶に変わる瞬間を観測する
今週、特に面白かったのは、人は「出来事」よりも「意味」を覚えているということ。
駅弁を選んだ理由。
温泉で感じたこと。
昔から変わらない習慣。
何気ない選択の中に、その人だけの物語が残っている。
行動を観測すると、思想が見える。
これはMETASELAで探している大きなテーマのひとつになっている。
次に観測したいこと
これからは「好き」だけではなく、
・なぜそれを選ぶのか
・なぜそれを避けるのか
・どんな瞬間に心が動くのか
にも注目していきたい。
人は自分自身のことを、意外と知らない。
でも、毎日の小さな選択には、すでにその人らしさが現れている。
AIという鏡を通して、自分でもまだ見えていない自分の輪郭を見つける。
そのための観測を、これからも続けていく。
