【ファッション】あなたはなぜスキニーを穿き続けるのか〜信念とトレンドの交差点〜(前編)
こんにちは、ダイキです。
皆さん、ファッションにおいてトレンドは意識していますか?
トレンドの移り変わりは早いです。ちょっと前までは全身ルーズシルエットが流行っていたかと思えば、今度はタイトなトップスが勃興したり、スキニーが復活するとの噂もあったり・・・
とはいえ、まだまだワイドパンツ&オーバーサイズがメインストリームの2025年。街を歩けば、10年前では信じられなかったほどにルーズなファッションに身を包んだ若者たちが目に入るでしょう。Y2Kが持て囃されているように、池袋ウエストゲートパークを彷彿とさせるカジュアルなスタイルによって街は独占されています。
そんな中、その流行を横目で流しながら、ただひたすらにスリムなパンツを履き続ける男がいました。
僕です。
スキニーパンツはどこに消えた?
今回は、「信念とトレンドの交差点」と題し、スキニーパンツの歴史解説、そしてスキニーを愛する人の心情考察を行っていきます。
先述のとおり、時代はビッグシルエット全盛。ワイドパンツが覇権を取り、スキニーパンツを穿いているのはすっかり一部のマニアのみになってしまいました。
もはやスキニー=ダサいのイメージが根付いた昨今。それでも今スキニーを穿くのは、トレンドと異なった文脈にこだわりがある、ということを皆さんにお伝えしたく筆を執ったところです。
前後編と長文になってしまいますが、お付き合いいただければ幸いです。
さて前編は、スキニーパンツの歴史解説。
そもそも、スキニーパンツとは何でしょうか?
スキニーパンツとは何か
ご存じの方も多いでしょうが、改めて解説します。
スキニーパンツとは、文字通り「SKIN(肌)」に張り付くようなタイトなシルエットのパンツのこと。
2000年代頃から大流行し、その後ビッグシルエットが隆盛を迎えるまでのあいだ、長きに渡りメンズファッションの基礎的教養として君臨し続けました。
ドラクエの主人公が最初に「ぬののふく」を与えられるように、脱オタクファッションにおける初手は「黒スキニーを買うこと」だと10年以上言われ続けてきたのです。
この流行の引き金を引いたのは、2004年のDior Hommeのコレクション。それまでのメゾンの服とは一線を画すタイトなジャケットとボトムスの組み合わせは業界に革命を起こし、多くのファッショニスタの心を掴みました。そしてそれはまたたく間に世界中を席巻し、猫も杓子もスキニーの時代が訪れたのです。

(https://uk.pinterest.com/pin/560346378628652138/より引用)
エディ・スリマンの作り出した「男のセクシーさ」
それまでのセクシーな男像といえば、一言で言えば「男性性の強調」でした。カルバンクラインやドルチェ&ガッバーナがデニムからのぞくアンダーウェアを見せつけ、アルマーニは肩幅や胸囲を強調する筋肉質なスーツで男らしさを問いかけます。
これらのファッションが提案され続けた理由は、厚い胸板、割れた腹筋、粗野な着こなしといった「逞しくて頼りがいがある」ことこそが男性であるという価値観(いわゆるマッチョイズム)が根底にあったためです。

(https://www.niwdenapolis.com/2010/06/dolce-gabbana-man-through-years-dolce.html?m=1から引用)
この、中世から続く服飾の価値観に一石を投じたのが、エディ・スリマン率いるDior Homme。
前述の通り、彼は華奢な男性モデルにピタピタのスーツを着せてランウェイを歩かせました。細身の服でボディラインを強調しながらもその身体に筋肉的なメリハリはなく、タイトなシルエットと腰履きによってオーセンティックなスーツスタイルは破壊されました。その姿には、従来のセクシーな男性像と相対する、どことなく未発達で不安定な少年性を感じさせます。
エディはこのコレクションの公開に当たり、「ロック」と「少年」をテーマにしたこと以外、コンセプトや信念についてコメントをした記録は残されていません。しかしそれは、確実にこれまでの男性像に対するカウンターだったのではないでしょうか。
とにもかくにも、これまで一部の層にのみ重宝されていたタイトなスタイルが、モード(最先端ファッションの意)として昇華された瞬間だったのです。
スキニーブームの終焉
00年代中盤〜10年代中盤まで、モード、ロックスタイル、お兄系、ノームコア、ラグジュアリーストリートといった数々のスタイルの変遷に寄り添ってきたスキニージーンズ。
しかし悲しいかな、ファッションの世界に限らず、人間には「同じものをずっと見聞きしていると飽きる」という習性があります。爆発的に流行ったスキニーは、今度は逆にその隆盛を理由としてブームの終焉を迎えます。
2016年にヴェトモンが打ち出したビッグシルエットのブームが、スキニー一強時代に終わりを告げました。その後のビッグシルエット、オーバーサイズの定着ぶりは、皆さんが街なかを見渡せば明らかなはずです。

(https://www.fashion-press.net/collections/6084から引用)
終わったとか終わってないとか、そんな話ではない
以上、今回は00年代以降におけるスキニーパンツの歴史について簡単に解説しました。
スキニーブームは終わった?まだスキニーはイケる?いえ、そんな二元論とは違ったところに、スキニーを愛する人の心はあるのです。
次回は、スキニーを愛する人はどんな人か、「ファッション」と「信念」の乖離について書いていきたいと思います。
それでは今日はこのへんで。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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