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テスラが目指す先は必ずしもEVではない

直近のところテスラの2024年第三四半期の業績が意外と良かったことを受けての記事だ。 

確かに二週間前に鳴り物入りで予告していたロボタクシーことサイバーキャブのデモンストレーションは投資家たちがガッカリして10%テスラの株価が下落した。そして、今回の業績を受けて12%上がったので行ってこい(死語)でプラスマイナスゼロだ。

とはいえ、これはEVへの期待値ではないのでこの記事は当面のところを見る分にはズレている。

当面のEVはどうにもならない

ご存じの通り、現在EVには逆風が吹いている。

特に中国製EVは国内需給に合わないくらいの過剰生産により海外輸出せざるを得ないが、東南アジアでは滅茶苦茶な安売りをしている。欧州では関税が高くかけられて、振り向け先に困る状況だ。

テスラも例外ではない。値下げをせざるを得ず、過去に高値でかった人は未だにローン支払いに苦しんでいるのに、そのローン残より安値で提供している。せっかく高級EVオーナーとなったのに、馬鹿にされたようなものだ。

イーロン自身「今、EVメーカで赤字でないところはない」と口にした以上、当面はどうしようもない。

自動運転も見通し厳しい

そもそもサイバーキャブでイーロンが普段の大口を叩けなかったことには、理由がある。

EVに限定しないのであれば、自動運転技術はGoogleのWaymoが2018年にタクシー業務を開始しているので何周遅れかという話で新規性に乏しい。

そのうえ、FSD(Full Self-Driving)」というADASを提供中だが、このシステムの欠陥により死亡事故が起きた可能性が高いと予測されている。この問題を重く見た米運輸省道路交通安全局(NHTSA)が、調査を開始している。

イーロンは他の自動運転技術がセンサーベースであるのに対して、テスラではカメラによる黙視ベースであることに拘っている。これはアイザックソンの書籍にもあるように絶対イーロンが曲げない指針の一つだ。

力技で道を開こうとするイーロン

自分の考えが間違いかもしれない、などと考えることはイーロンには有り得ない。彼の問題解決は、阻害要因は力ずくで相手を黙らせるだ。

米運輸省道路交通安全局(NHTSA)が五月蠅いなら、それを支配すれば良い。

だから、イーロンはトランプを支持している。過去に炭素排出量の件でトランプの元を去ったイーロンが再度トランプに付いたのは息子が娘になってしまったことのショックからだけではない。

イーロンはトランプが大統領になった暁には国家省庁の効率化を一手に行うドージを設立する。そうなってしまえば、全てのアメリカの国家省庁はトランプの支配下になる。

彼に利益相反なんて倫理は存在しない。トランプを勝たせるために毎日100万ドル配布を始めるくらいだ。

勝ったら官軍、テスラもスペースXもやりたい放題だし、仮に死人が出ようが黙殺させることが出来る。

テスラ目指すところはエネルギー会社

それに実際のところ、テスラの方向性は必ずしもEVという枠では収まらない。

今回の決算で利益をあげたのは、売上の四分の一に過ぎなかった蓄電池の利益の大幅な伸張手だ。EVの伸びは一桁でしかない。

足元は日本でもヤマダ電機に蓄電池での提携を発表していたが、これと同様の展開は世界的に行われている。

自動運転と異なり蓄電池の分野では販路さえ確保できれば、テスラは先行者利益を得られる。

いずれEVはまた伸張する。当面は炭素に戻ったり、水素エンジンに目が行くかもしれないが諸問題を解決すれば戻ってくる。

それまでは、周辺技術を蓄積しつつ商材として生かす。エネルギー会社としての側面を元々持っているのだから、EVは数ある選択肢の一つと捉えるのが妥当だろう。

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