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藍色の図書室

時計の秒針が響く。窓越しに生徒のざわめきが聞こえる。空の藍色が図書室を染める。
この図書室には藍色の静寂が広がっている。本たちの寝息まで聞こえそうだ。

今日も「ひとり」を感じに、この図書室に足を運んだ。ここでの「ひとり」は心地が良かった。いつも独りである自分が認められる気がするからだ。

文庫本の本棚を漁る。表紙の傷んだ、深く眠っている本たちを探す。そうして、手に取り、丁寧に表紙を捲る。黄ばんだ紙に書かれた文章を読む。
眠ってしまった本を起こしていく。

僕はクラスに馴染めなかった。どうやって友達と仲良くするのか分からなかった。どのくらいの距離感が正しいのか分からなかった。独りの寂しさだけは痛いほど分かった。
でも、この図書室はクラスの色に馴染めなかった自分を落ち着いた藍色に染めてくれた。「独り」ではなく「ひとり」に変えてくれた。
図書室はそんな僕の居場所だ。

時計の針が13:00を回る。外のざわめきが消える。もう教室に帰らなければならない。「ひとり」から「独り」になるのは怖い。可能ならすべてを放棄してここに居たい。
僕は図書室を後にする。教室の窓から空の藍色を見る。いつか僕の独りの心が満たされる、その時を待ちながら。

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