オラクルカードを使ってコーチングしたら凄かった(前編)【CBC㉟】
前回記事に引き続き、カードを使ったコーチングについて。今回は「イラスト」や「写真」など「絵のカード」を使ったコーチングについて解説します。
良さそうなカードセットを1組用意するだけで、これまでとコーチングがガラッと変わりますので、興味をもったらスタートしてみてください!
コーチングの様子を見てみよう
「絵のカード」を使ってコーチングをしたり/受けたりの経験が乏しい人もいると思いますので、まずは実際の様子に触れてみましょう。今回は10年ほど前の僕のセッションです。
かなり興味深いケースでしたので、その力を借りながら「絵のカード」を使ったコーチングの魅力を紹介していきます
CO Sちゃん、こんにちは。今日は何について話したい?
CL 母の病気のことで悩んでいます
CO そうなんだ。悩んでいるっていうのは?
CL 状態があまり良くないし、私も仕事や子育てなど忙しくて、あまり関わってあげられてなくて、もっと何ができるんだろうと
CO 何ができるんだろう、っていうのは?
CL 実家がちょっと離れているので、なかなかいくこともできてないし、せめて精神的な支えになりたいとか、あとは離れていてもできることがあると良いのですけど、たまに電話で話して「大丈夫だから心配しないで」と言われているくらいなので
案外普通の始まり方ですね。カードを使ったコーチングも決まったやり方があるわけではないので、さまざまで良いのですがが、今回は「初めてカードを使うコーチ」でもやりやすそうなスタイルをお見せします
テーマは「離れて住む親の闘病に関して、私にできることは何か」ですね。
カードと関係ない解説ですけど、こんなケースの場合にコーチングでは、「どうやって病気を克服するか」みたいなところにいきなり意識を向けることは少ないです。なぜかと言うと
問題や課題を見るのではなく、クライアントその人を見る
というのがコーチの基本的指針だからです。ですので、まずはクライアントの今に意識を向け、「クライアントが何を必要としているか?」「本当は何を望んでいるのか?」を知りたいと思うのが良いと思います
CO 今そのことを話してて、Sちゃんはどんな気持ち?
CL 。。。。落ち込んでいるというか、ちょっと焦っている?。。。。いや、無力感ですかね。。なんかしないといけないのに、できてない感じが続いていると思います
CO そうなんだね。。。ずっと悩んできたのかな。。。
CL 。。。。はい
クライアントはどれくらいの期間かわかりませんが、無力感を感じ続けてきたと言います。コーチはそれを受け止めて
CO そうだったんだね。今日コーチングを受けて、何が起こったら良いと思ってる?
CL 「これならやれる」っていうのが見つかるといいな、と思いますけど。。。。
CO けど。。。
CL なんかずっと精神的に落ちているので「私にもできることがある」みたいな気持ちになれたら良いです
セッションのゴール、この場合は「セッションに望むこと」をきいています。そして
CO そうだね。そうなると良いね!そこに向かって一緒に進んでいこうね。
CL はい。ありがとうございます
CO あと、私たちコーチには守秘義務があるから、何でも安心して話してね。とは言え、Sちゃんが口にしたくないこととかは話さなくてもちゃんとコーチングは進んでいくので大丈夫だからね
CL はい。わかりました
コーチクライアントの間の協力関係(協働関係)をつくり、守秘義務の解説をしています。
その中で「口にしたくないこととかは話さなくてもちゃんとコーチングは進んでいく」と言っていますが、
「絵のカード」コーチングでは、カードを使って進めていくので、極端に話しにくいテーマであってもコーチングが成立しやすい特徴があります。だって極端な話をすれば
CO「まず、現在の自分を表すカードを選んで」→CL(選ぶ)
CO「次に、理想の未来の自分を表すカードを選んで」→CL(選ぶ)
CO「未来に向けて進んでいる状態のカードはどれ?」→CL(選ぶ)
CO「3枚を時系列に並べてみようか。納得感ある?」→CL「はい」
CO「このカードはどうやって進んでいけと教えてくれてる?」
みたいに進めていけるなら、クライアントは何も言葉を発することなく、自分との対話を「カードの力を借りながら」深めていくことができるわけです!!
カードを引く
セッションの続きを見てみましょう
CO では今からカードを渡すので、Sちゃんの今の状態を最も表しているカードを一枚選ぶつもりで、ゆっくりと見ていってもらえるかな。書かれている言葉は気にしなくていいので、絵だけを見て。。。
CL はい。。。。(一枚ずつ丁寧にカードを見ていく)
CO 。。。。。
CL あの?
CO どうしたの?
CL 候補が何枚かあって。。。
CO いいね!どれか見せてくれる?
CL これです(3枚のカードを見せる)

これがカードコーチングの素晴らしさです。随分前のセッションですが、このときのSちゃんの様子を鮮明に覚えています。「The Answer Is Simple」というオラクルカード62枚を丁寧にめくりながら、Sちゃんは深く自分と対話しています。
「今の自分を一番表しているのはどのカードだろう。。。」
全く違うものもあれば、悪くないもの、ちょっと違うもの。。。。いろんなカードがあるのです。だんだん選抜していって、その中から選んで。。。。そんなプロセスの中で
今の自分についての理解を深めていくのです
ちなみにコーチは「書かれている言葉は気にしなくていいので、絵だけを見て」と指示しています。これはオラクルカードなので、カードにメッセージが入っているんですよね。僕は純粋に絵だけを使って探求してもらいたいので、言葉は気にしないように伝えています
CO ではその3枚をよーく見比べながら、やっぱりこれが一番今の自分を表しているな、というものを選んでみよう。。。。
CL 。。。。。。。。。。やっぱりこれです!
こんな風に段階的に選ぶと、自己との対話が深まりやすいので、むしろオススメです。

さて、選べたら、こんな感じに進みます
CO どうしてこのカードなんだろう?
CL うーん。気がついたら迷路に入っちゃてたんだな。お母さんともしっかり話したし、私は遠いしまだ子どもも小さいので、たまに子どもをつれて様子を見にいくだけでいいんだ、っていうことで家族でも話がついてたのに。。。頭ではそれでいいと思っていたし、思ってるけど。。。身体はついていかない
CO そっか。。。絵の女性は誰?
CL え?私ですけど。。。
CO 。。。。。。
CL 。。。。なんか不思議だけど高校生のときの私みたい。。。。。。。。あ!!
CO どうしたの?
CL 私が高校生の時にもお母さんちょっと大変なときがあって、私すごく頑張ってた。。。。
CO そうか。。。。その高校生のSちゃんが迷路に入ってる?
CL あああああ。。。。。どうしよう。。。。今回は私にできることないよ。。。って思ってる。。。。(ポロポロと涙が流れる)。。。。どうしよう。。。。お母さんが死んじゃう。。。。。
CO 。。。。怖い。。。
CL 。。。。はい。。。。怖い。。。。すごく怖いと思ってる自分がいます。。。今度は何もできない。。。。って。。。
一手目は「どうしてこのカードなんだろう?」です。シンプルでいいですね。あとは「どうしてこのカードなんだろう?」という問いを巡って、一緒に絵から学んでいけば良いのです。
このセッションの流れを変えたのは「絵の女性は誰?」という質問でした。ほぼほぼSちゃんで確定なんですけど、念の為きいてみたのです。そうしたら、このような劇的な展開がスタートしました。無意識の扉が突然開いたような感じです。
こんなときには、ゆっくりと関わっているだけで、どんどんとクライアントに気づきと変化がおとずれるものです。カードがあると、こんなときも簡単です。一緒にカードを見ながら、ゆったりと待っていればいいわけですから
CO そっか。。。。そんな自分がいる感じなんだね。。。。ねぇ、なんかさ。。。この絵では上の方に出口みたいなのがあるけど、これは何だろう
CL 多分。。。出口なんですけど。。。
CO うん
CL そっちにも出たくない。。。
CO あら、どういうことかしら?
CL 怖いから。。。誰に頼ったらいいかわからないし、そうしているうちに何か起こったらいやだから。。。。。
CO 。。。。。。
CL 。。。。。ああ、ここ実家の庭なんだと思います。。。そっか。。。梅の木が生えてる。。。。。。。家に入るのが怖い。。。。お母さんを助けてあげられないかもしれないから。。。。。。。
美術館で一枚の絵をゆっくり眺めながら、その絵に込められたメッセージを紐解いていくような時間ですね。
コーチは絵の上の方にある出口のようなものに意識を向けました。そして「これは何?」と極めてシンプルな質問をします
「絵のカード」を使ってコーチングをするときに、もっておいてほうが良い信念は「絵に書かれていることの全てには意味がある」というものです。本当は意味はないかもしれないんですけど、意味があると思って眺めてみることで、クライアントの気づきを引き出すことができるのです。
実際、こんなシンプルな関わりでクライアントはどんどん気づきを広げ、深めて行っています。

コーチはさらに
CO 。。。。ねぇ。。。なんか変なこといってもいい?
CL はい
CO この子さ、なにかを思い出そうとしているようにも見えるんだけど
CL たしかにそうですね
CO なんだろうね。。。
CL そっか。。。怖いよって思って、家を飛び出してきて、どうしていいかわからずに庭にいる。。。。でも。。なにか。。。。大切なことを思い出したい。。。。
CO 大切なこと?
CL うーん。変ですけど、私の役割ってなんだろう。。。何が一番大切なことなんだろう。。。って
CO なんでそれを変だと思うの?
CL なんか「お母さんを助けなきゃ!」とか思ってたけど、そうじゃなくて、大切なことを思い出すんだ。。。。なんか泣いてる自分に「私!!思い出して!!絶対に覚えてるはず!!」って言ってる感じがします。。。。そっか。。。だから、わたし大樹さんのところに来たんだ。。。
CO 大切なことを思い出すために。。。。
CL はい。。。まだなんのことだかわかりませんけど。。。
「この子さ、なにかを思い出そうとしているようにも見えるんだけど?」
こんなことがやれるのも、カードコーチングの面白さですね。違ったら違ったでいいのですが、こんな風に絵を使ってクライアントの心の内側に問いかけることができるわけです。すごいよね
この後も怒涛の展開が続き、感動のフィナーレで幕を閉じるセッションなのですが、前編はここまでです。
後編では、「絵のカード」をつかったコーチングの展開のさせ方のバリエーションや、実施上のさらなるポイントも解説します。
前回の「コーチングクエスチョンが書いているカード」の解説も、今回のものとは全然違って役にたつので、そちらも合わせてご覧ください。↓
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