本のはなし
今、とても面白い本を読んでいる。
本の面白さを文章で伝えるのは難しい。その本のどこが面白いのか、設定なのかキャラクターなのか。あらすじだけ話して面白さが伝わる場合もあるのかも知れないが、本の魅力がストーリーだけにあるとは限らない。
学校の先生は子どもに読書感想文を書かせる前に全員もれなく自分でも書いてみればいい。
と思ったが、AIの台頭によりそもそも読書感想文の宿題がなくなりそうだ。
AIの発展を踏まえて、人間ならではの感性を育むため、高校の国語で再び小説重視、という新聞の記事を見た。‥人間ならではの感性って一体どういうことか、人間じゃない感性があるのかどうなのか、よく分からないが、国語で小説重視は大賛成。
こころも山月記も教科書で読んだんだもの。あんまりにも面白くて「こころ」は図書館で借りて続きを読んだし、「山月記」はつい最近青空文庫で再読した。大人も子どもも、読み聞かせも朝読書も、どんどんやってどんどん本を読んだらいいと思う。
話が逸れました。
私はどうも本の面白さを人に伝えるのが下手なようだ。
noteに書く前、まず夫に、今読んでる本めっちゃ面白いんだけど、読んだことある?とタイトルだけ言ってみたが、全く知らないと言う。
うむむ‥聞いたこともないか。説明を一からしなくてはいけない。これが実家なら、母か父か弟がもれなく、あぁあれね、昔読んだ、または聞いたことある と、例え読んだことはなくても拾ってくれるから話が早い。
共通の読書体験があるって楽しいことだ。例え感想や読後の印象が全く異なっていたとしても。
先日の「プロジェクト・ヘイル・メアリー」も、帰省していた弟から逆に「あれ、知ってる?読んだ?」と聞かれ、読んだ読んだ!何なら映画も見てきたよとドヤ顔で答えることができたんだけど。
ただ、互いに、あれさー、あぁあれ、⚪︎⚪︎だったね!何かあれみたいだと思った。と、全然私の説明力や語彙力がなくても会話が成立してしまうものだから、読んでいない人にその本の面白さを伝えるのはやっぱり難しいことなのだ。
できることならネタバレは避けたいから、あらすじを伝えることすら悩ましい。結果、途中いろいろあってね、ま、読んだら分かるけど。と、不親切極まりないプレゼンになってしまう。
でも、面白かった本の話が、あれさー、で通じないのは決して夫のせいではない、それが今の日本の大人の一般的な反応なのだから。ここは一つ、頑張って伝えてみることにする。
えっと、⚪︎⚪︎って和歌山の人の書いた本で、
-うん、
実際のお医者さんの話を基にした小説で。
-うんうん、
そのお医者さんすごい発見というか、当時はなかった薬を実用化した人なんだけどさ、
-へぇー、そんなすごい人。
その嫁・姑のやりとりが凄まじくって。
-お、おぅ。
最初はお姑さんも優しくって、お嫁さんもすっごくお義母さんのこと気に入ってて仲がいいんだけど、段々本性が出てきて、そこから旦那さんを挟んで二人の関係がライバルみたいに、私が、私がってなってくるの!それがもうドロドロのメロドラマみたいで怖くて怖くて!それがすんごく面白いの😆‼︎でも朝からそこまで読んだんだけど、途中だからまだこれからどうなるか分からないの‼︎気になるー❗️
-‥‥。へぇ‥‥。そう‥。
全然伝わらなかった。
夫の顔に、なんのはなしですかと書いてあった。私が、単にドロドロのメロドラマが好きな人みたいになってしまった。‥違う!そうじゃない。ただ、この本のすごさを上手く説明できなかっただけなんだ!
まぁ、仮に夫が読んだとしても、面白いと思うかどうかは、全然自信ないけどね‥
何の本ですか?
「華岡青洲の妻」 有吉佐和子 (1966年)
まだ読み終わってないんですが、
途中はかなりホラー小説みたいで、それもまた面白くて。
何これ怖!女の人怖!って通勤電車でニヤニヤしてた。
小説だから純粋に楽しめているのであって、
もちろん時代背景としていろいろ考えさせられる箇所も。
有吉佐和子すごいな。
読み終わったらまた読書記録に載せます。
