『ワーキングマン』感想|ランボーの悲しみを書き換えてくれたステイサム
ぜ〜んぜん投稿しないまま年が明けました。2026年だ!
気持ちを新たに、今年ものんびりがんばります。
お正月といえばステイサムなので、観てきましたという感想日記です。
ステイサムを観に行ってランボーを想った
景気のいいステイサム大暴れ映画を観に行ったつもりなのですが、劇場を出る頃、私の心に浮かんでいたのはジョン・ランボーでした。
なんでかというと、『ワーキングマン』のあらすじが、数年前私のことをめちゃくちゃ傷つけた『ランボー ラスト・ブラッド』と似ているところが多かったから。更に脚本には、長年ランボーを演じ脚本も手掛けてきたシルヴェスター・スタローンが関わっているから。重ねちゃうってそれは。
得られない上に奪われる男、ランボー
まずランボーの話をさせてください。シリーズをこれから観たいよという人にはネタバレ満載なんですけど。
ランボーはベトナム戦争からの帰還兵。戦いを終えて町に戻ってくるけれど、怪しい浮浪者扱いで仕事はおろか食事にもありつけない日々。ちょっかい出されて戦うことになって、それが済んだと思ったらかつての上司に呼び出されてまた戦うことになって……というのがランボーシリーズです。4の最後で一応は静かな暮らしを手に入れ、5(ラスト・ブラッド)の冒頭でも長く穏やかに暮らしていた様子が伺えます。ここまではいいんだ。
しかしその平穏は破られてしまう。家族同然の関係を築いていた隣家の娘が人身売買に巻き込まれ、ランボーは救出に向かいます。でも、間に合わない。その怒りが後半のアクションシーンを盛り上げる。絵的にはとても面白いのだけれど、私はめちゃくちゃ悲しかった。ランボーの幸せってどうしていつも奪われていってしまうの。
この悲しみを踏まえたうえで観る『ワーキングマン』は私にとって、とても救いのあるお話でした。
『ワーキングマン』が私にくれた救い
主人公レヴォンは元特殊部隊員。退役後はある建設会社の社長に拾われ、現在は工事現場の現場監督です。
まずこれが嬉しい。だって、ランボーが果たせなかった社会復帰をしている。
拾われて即現場監督なんてことはないだろうから、きっと一作業員としてコツコツ働いて、少しずつ信頼を得て就いた立場だと思います。
「現場監督という設定がアクションに活きてない」という声もありそうな本作。でも私は現場監督って「今回のステイサムの戦い方」じゃなく、主人公レヴォンの背景を示す素敵な設定だなと思う。
きっと戦って戦ってすべてを壊してきたレヴォン。愛する妻もいたようですが、彼女との時間も壊れてしまいました。そんな彼が、その暮らしと決別して、造り上げる仕事を始めた。世捨て人にならずに、町の真ん中で、いろいろな人に囲まれて、信頼されながら生活をして、「ただの働く男」にちゃんとなった。それがまた戦わなければならないとしたら……?というのがこの『ワーキングマン』。
ランボーにもこんな居場所があれば…!映画の最初に出会ったのがあの保安官じゃなくて親切な建設会社の社長だったら……!!ランボーだって現場監督になったよ!!!!!!!
そんな現場監督のレヴォンは、雇ってくれた建設会社一家とやはり家族のように付き合っています。そこのお年頃の娘ちゃんがある晩友人たちと飲みに出かけたところで攫われ、人身売買に巻き込まれてしまう。彼女を助けるステイサム!というのがこの作品のあらすじです。
ネタバレというか、ステイサムのお約束なので言っちゃいますが…娘ちゃんは助かります。ステイサムは負けないし、守ると決めたものは守るので…。
これも、分かっちゃいるけどやっぱり嬉しいポイント。
だってランボーは助けられなかったから。
筋書きはほぼ一緒。でもランボーから奪われたものがこの作品にはあった。
スタローンの言葉を見ていないのでどんなつもりでこの脚本を作ったのかはわかりませんが、私としては、この世界を見せてくれてありがとうという気持ちです。
戦争にすべて奪われて孤独に生きるしかなかったランボーの話を、絶対勝つし絶対守るステイサムの世界でやり直してくれて。ありがとう。
私の数年の心の傷が、ちょっと癒えました。
攫われた娘ちゃんも強くて良かったな。こんなふうにはなかなかできないと思うけど、描かれることが嬉しい。意思のある人間なんですよ、若くてきれいな女の子って。「若くてきれいな女の子」というモノではなくて。
『ワーキングマン』でキュンとしたステイサム3選
最後に私がキュンとしたステイサム3選を共有して終わろうと思います。
・双子のおバカ坊っちゃんに拘束されたときの、「ダル絡みうざいかも…」の顔。全然こたえてない。良い。ありがとう。
・作業着からピシッとしたスーツに着替えたところ。ありがとう。スーツのステイサムも見せてくれて。助かります。
・なんといってもパパの顔!レヴォン自身にも娘がいます。娘と接しているときの優しいパパの顔が私には新鮮で、ありがとう。助かります。
お正月のステイサム映画、ずっとずっと続いてほしい。
絶対勝つし絶対守るというお約束も、ずっとずっと続いてほしい。
いつかステイサムが負けて守れない話にぶち当たるかもしれないというのが、今からとても恐ろしいです。世界を信じられなくなってしまう。
もしすでに存在しているとしても私には教えないでください。
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