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右椎骨動脈解離 #7「第二の人生へ」

「これは、40代の私が『椎骨動脈解離』で生死の境をさまよった時の記録である」


【最終話】退院後の生活。そして私がこの病気から教えられたこと。


5月13日 18:00

退院した。

一週間ぶりの我が家だった。

正直、
病院を出る時は少し不安だった。

24時間、
誰かが見守ってくれる場所から、

自分で自分を守らなければならない世界へ戻る。

それは思った以上に心細かった。


家に帰ると、
家族がみんな優しかった。

妻のさおりん。

娘。

息子。

「無理しないでね。」

みんなが気遣ってくれる。

ありがたい。

本当にありがたい。

病院にいる時もそうだったが、

今回のことで改めて思った。

私は一人で生きているわけではない。

たくさんの人に支えられて生きている。


まず、真っ先にやったこと。

風呂である。

湯船に浸かる。

じわっと身体が温まる。

「ああ……」

思わず声が漏れた。

最高だった。

本当に最高だった。

数日前まで、

CCMでモニターにつながれていた人間とは思えない。

普通に風呂へ入れる。

それだけで幸せだった。


退院後、

生活は大きく変わった。

特に食事である。

塩分は一日6g以内。

これは結構きつい。

サラダはほぼ生に近い感じで食べる。ドレッシングは小さじ半分。

醤油は減塩。小皿に醤油を貯めることはない。一滴垂らすだけだ。

かなり気を使う。


食べてはいけないものも多い。

ラード。

マーガリン。

生クリーム。

揚げ物。

ラーメン。

カップ麺。

焼きそば。

ジュース。

動物性油は特に注意する。
カルビ。

牛ホルモン。

トントロ。

鶏皮。

ケーキ

どら焼

ようかん

私の中では、

ほぼ猛毒扱いである。


逆に、
食べるべきものは決まっている。

青魚。

魚全般。

皮なしの鶏むね肉。

玉ねぎ。

キャベツ。

ブロッコリー。

トマト。

野菜全般。

納豆。

豆腐。

きのこ全般。

こんにゃく。

昆布などの海藻全般。

十割そば。

ご飯は白米に玄米や雑穀を混ぜる。

やっぱり和食を食べなければならない。


外食も大変だ。

寿司。

そば。

選択肢はかなり限られる。

焼肉へ行っても、

ビビンバ中心。

肉はロースを数切れ程度。


本当は、

天ぷらが食べたいさ。

かつ丼が食べたいさ。

カルビが食べたいさ。

中華そばが食べたいさ。


しかし、
中性脂肪とコレステロールが正常値へ戻るまでは我慢である。

まさに僧侶生活だ。


だが、
不思議と悲しくはなかった。

今回の病気で、
私は大切なことを学んだからだ。


48歳でこの病気を患ったことは、
今後の人生を歩くために、
ご先祖様が与えてくれた愛だったのかもしれない。


食べ物に気を付けろ。

運動をしろ。

ストレスを溜めるな。

身体を大切にしろ。

そして、
人はいつ死ぬか分からない。

だから備えておけ。


そう教えてくれたのだと思う。


もう人生の半分は過ぎたのだろう。

私は今まで、
悔いなきよう生きてきたつもりだった。


だが今回、
本当の意味で理解した。

「人生は有限である。」


人生は楽しく生きろ。

やりたいことはやってしまえ。

会いたい人には会え。

行きたい場所へ行け。

感謝はちゃんと伝えろ。


「お前は誰かの人生ために生きているんじゃない。
 お前は、お前の人生を生きるために生まれてきたんだ。」


退院して、
私がたどり着いた答えはそこだった。


だから、
私はもう以前と同じ生き方には戻らない。


ここからが、
本当の意味での人生の後半戦だ。

「自分が自分でいられるための第二の人生に向かって。」



診断名:右椎骨動脈解離

患者名:だいりん48歳男性




これで、
右椎骨動脈解離シリーズは終わりです。

もしこの記録が、
誰かの異変に気付くきっかけになったり、
健康を見直すきっかけになったなら、
書いた意味があったと思います。



あとがき

あの日から私は、
仕事との向き合い方も、
人生との向き合い方も変わりました。

その過程を記したのが、

Amazon Kindle

『私が壊れるまで 頼られる人ほど壊れやすい理由』

『この頭痛、 二日酔いじゃなかった
 ― 右椎骨動脈解離で 生死の境を彷徨った 40代の記録 ―』

です。

もし興味があれば、
そちらも読んでいただけると嬉しいです。

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【時系列】
5月3日  大好きな仲間たちと
     カラオケに行く。  

5月4日  二日酔いだと思われる。
     激しい側頭部の痛みと
     眼球から後頭部への
     刺さるような痛みが来る。

5月5日  いまだ三日酔いだと思われる。
     頭痛レベル5

5月6日朝 ユビーで検索。
     救急へ行けとのこと。
     頭痛レベル6

5月6日昼 頭痛レベル7

5月6日夜 頭痛レベル8


5月7日 5:30 頭痛レベル8.5

5月7日 7:15 仕事へ行く。頭痛レベル9

5月7日 7:45 クリニックへ行く。
       頭痛レベル9

5月7日 8:00 クリニックに到着。
       頭痛レベル9.5


5月7日 8:30 クリニックで受診。
       頭痛レベル9.5

5月7日 9:00 MRIに入る。頭痛レベル9.5

5月7日 9:45 「右椎骨動脈解離」
       と診断される。
       頭痛レベル9.5

5月7日 10:50 市民病院へ移動。


5月7日 11:05 市民病院ERに到着。

5月7日 16:00 市民病院CCMに移送。

5月8日 11:00頃 一般病棟へ移送。

5月13日 17:30 退院

5月13日 18:00 帰宅



椎骨動脈解離の体験記はこちら

私は椎骨動脈解離で2ヶ月の療養を経験しました。発症から診断、入院、療養までの記録をシリーズとして残しています。
もし今、
身体からのサインに戸惑っている方がいたら、
こちらも参考になるかもしれません。


▼私が壊れるまでシリーズはこちら▼


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▼救急箱シリーズはこちら▼


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