現場哲学#11 I do it anyway.
杉山大輔です。
I do it anyway.
気分が乗らなくても、それでもやる。
「やる気が出たら、やろう」
そう考えているうちは、なかなか物事は前に進まない。
なぜなら、気分は毎日変わるからだ。
体調、天気、人間関係、仕事の状況。少しの出来事で、やる気はいくらでも上下する。
しかし、現場は自分の気分に合わせてはくれない。
お客様との約束がある。
仲間が待っている。
締め切りがある。
今日やるべき仕事がある。
だから私は、気分が乗るのを待たない。
I do it anyway.
気分が乗らなくても、それでもやる。
これは、無理に自分を奮い立たせるための根性論ではない。
感情に、自分の行動の決定権を渡さないための姿勢である。
筋トレも同じだ。
ジムへ行く前から、いつもやる気に満ちているわけではない。
疲れている日もあれば、体が重い日もある。
「今日はやめておこうかな」
そんな気持ちになることも、もちろんある。
それでも、まずウェアに着替える。
ジムへ向かう。
そして、最初の1回を始める。
すると、少しずつ体が温まり、呼吸が変わり、集中力が生まれてくる。
始める前にはなかった気持ちが、行動したあとからついてくる。
つまり、
やる気があるから行動できるのではない。
行動するから、やる気が生まれることもある。
仕事もまったく同じだ。
企画書を書く気になれないなら、まずタイトルだけ入力する。
連絡を後回しにしているなら、最初の一通だけ送る。
片づける気になれないなら、机の上の一つだけ元に戻す。
大切なのは、最初から完璧にやろうとしないことだ。
「全部できなければ意味がない」と考えると、人は動けなくなる。
しかし、現場を前に進めるのは、百点の準備ではない。
今すぐできる、小さな一歩である。
1回でもやる。
5分でも始める。
1ページでも読む。
1本でも電話をする。
その小さな行動が流れを生み、次の行動を連れてくる。
そして、気分が乗らない日にも行動を続けることで、少しずつ自分への信頼が積み上がっていく。
「私は、気分に左右されるだけの人間ではない」
「私は、自分で決めたことを実行できる」
この自信は、誰かから与えてもらうものではない。
自分との小さな約束を守り続けることでしか、手に入らない。
もちろん、本当に体調が悪いときや、心身に強い痛みがあるときは休むべきだ。
休むことも、長く走り続けるために必要な判断である。
しかし、
「休む必要がある」のか。
それとも、ただ「気分が乗らない」だけなのか。
この二つを混同してはいけない。
プロとは、毎日高いモチベーションを維持できる人ではない。
モチベーションが低い日にも、必要な一歩を積み重ねられる人である。
感情は無視しなくていい。
気分が乗らない自分を責める必要もない。
ただし、感情にすべてを任せない。
気分は受け止める。
しかし、決定権までは渡さない。
それが、私の考える現場の強さだ。
今日のDO
先延ばしにしていることを、一つだけ選ぼう。
そして、完了を目指すのではなく、まず五分だけ始める。
筋トレなら、ウェアに着替えて一セット。
仕事なら、最初のメールを一通。
勉強なら、本を開いて1ページ。
小さくてもいい。
今日、「始めた」という事実をつくる。
未来を変えるのは、気分が乗った日の大きな一歩だけではない。
気分が乗らない日に、それでも踏み出した一歩が、自分を強くする。
今日も、気分を待たずに始めよう。
I do it anyway.
You can do it!
