江戸マンガ・黄表紙のメタ表現がメタメタに面白い!喜三二・春町・京伝3選
江戸時代の漫画・黄表紙にも“メタ表現”があったってご存知でしたか?
江戸時代のコミックとも言うべき「黄表紙」。
全ページ絵と文が入った、大人向けのコメディー作品です。

この黄表紙には、現代の漫画と変わらないメタ的表現がたくさん登場。それがメタメタに面白いので、3選にしぼってまとめてみました。
✅メタ表現とは=登場人物や作者が物語の枠を飛び越えて、作品自体をネタにする表現。
📙黄表紙ってなに?という方は下記の記事をどうぞ。
【黄表紙入門】江戸時代のコミックの代表作から作家、価格まで解説!
①版元が登場して店の宣伝!『桃太郎後日噺』(朋誠堂喜三二作)

朋誠堂喜三二作・恋川春町画『桃太郎後日噺』。版元は大河ドラマべらぼうにも登場した鱗形屋です。この作品は、三角関係にもつれた登場人物が安珍清姫のように寺の鐘の中にもぐりこんだところ、最終ページでその鐘からなんと版元の鱗形屋本人が登場。
そして「これからもご贔屓に」と自店の宣伝を始める、という趣向です。「作者も版元が出るなんて聞いてないよ〜」なんてわざわざ書いているところも可笑しい。昔からこんなシームレスな宣伝方法あるんですね笑
②この作品は登場した化け物が残したもの⁉ 『辞闘戦新根』(恋川春町作)

恋川春町作・画『辞闘戦新根(ことばたたかいあたらしいのね』。こちらは地口(ダジャレ)が、自分たちのおかげで黄表紙の人気が出たのに版元は茶の一杯もふるまわないと怒って化け物に。そして版元や画工を襲うというハチャメチャなストーリーです。
最後はなんとか話がついて帰っていきますが、「化け物たちが空中にタイトルを書いて三冊残した本がこのお話です」なんて、とってもファンタジックな終わり方をします。
③書き込みが多すぎて自ツッコミ!『人間一生胸算用』(山東京伝作)

山東京伝作・画『人間一生胸算用(にんげんいっしょうむなざんよう)』。隣家の若旦那の体内に、小さくなってもぐりこんだ京伝は、そこで欲にまみれた「気」を筆頭にした目・鼻・口たちが、生真面目なお堅い「心」にクーデターを起こすところを目撃するという物語。
京伝の筆がのりすぎてダジャレの連発、紙面にびっしり文字が並びすぎて、終わりの方では「心」が「お前たち(作中のキャラたちに)言いてえ洒落があってももう言うな、版元からだいぶん書き入れ(書き込み)が多くて読みにくかろうと言われたぜ」なんて突っ込んでいるのに思わず噴き出してしまいます。
おわりに
今回は黄表紙のメタ表現を3作品から紹介しました。
ほかにも、いろんなツッコミや面白い趣向がたくさん。
黄表紙を読むと、江戸時代がぐっと身近になりますよ。
それではまた、次の記事でお会いしましょう♪
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