「Joy & Fun」で世界を測るー堀場製作所に学ぶ、技術と哲学のある働き方ー
企業概要と主な事業領域
堀場製作所(HORIBA)は京都発祥のグローバル計測機器メーカーであり、自動車・環境・医用・半導体・科学など幅広い分野の分析・計測機器の開発・製造・販売および技術サービスを手掛けています。
同社の「はかる」技術による製品やソリューションは、科学技術の発展、人々の健康、環境問題の解決などに貢献し、各分野で高い評価と期待を集め続けています。事業セグメントは現在以下の5つに大別され、用途ごとに専門的な製品群を展開しています。
自動車計測システム機器:エンジン排ガスの分析装置や自動車開発用試験システム等
環境・プロセス計測機器:大気や水質など環境計測器、工業プロセス用センサー等
医用計測機器:臨床検査やバイオ研究向け分析装置(血液分析器など)
半導体計測機器:半導体製造プロセスで用いる計測・制御機器
科学計測機器:研究所や大学向けの分析装置(ラマン分光計、粒子径分析装置など)
これら多岐にわたる領域をカバーする総合メーカーであることがHORIBAの強みであり、異なる分野で培った技術を応用することで新たな技術を生み出す競争力につながっています。事業の裾野が広いため特定分野の景気変動に左右されにくく、安定した経営基盤のもとで積極的な研究開発投資を継続できる点も強みです。実際、同社は自社開発のガス分析技術に強みを持ち、たとえばエンジン排ガス測定・分析装置の分野では世界シェア80%を占めるトップ企業として知られています。創業以来培った分析・計測技術は、自動車や半導体のみならず新素材、エネルギー、鉄鋼、食品、バイオ、化学といった多様な産業分野で活用されてきました。
近年では積極的なM&A戦略により事業領域と規模を拡大し、現在グループ会社は世界約27〜28か国・50社に展開、売上高・従業員数の半分以上が海外という真のグローバル企業へ成長しています。
創業者の哲学と企業理念(「おもしろおかしく」)
堀場製作所の創業者である堀場雅夫氏は、京都大学在学中の1945年に同社の前身を創業した「学生ベンチャーの草分け的存在」です。戦後まもなく国産初のガラス電極式pHメーターを開発したことを皮切りに、液体やガスの分析技術をコアとして事業を拡大してきました。堀場氏が掲げたユニークな社是が「おもしろおかしく(Joy & Fun)」であり、これは社員が人生の長い時間を過ごす職場の日常を自らの工夫で「おもしろおかしい」ものとし、仕事に誇りと挑戦精神を持ってエキサイティングに取り組むことで充実した実りある人生を送ってほしい、そしてその活き活きとした働きが会社の発展につながるという哲学を表しています。
実際HORIBAではこの「おもしろおかしく」の精神が企業文化に浸透しており、社員は自ら仕事に工夫と楽しさを見出すことが奨励されています。同社の企業理念(Corporate Philosophy)もこの社是のもとで策定されており、「Joy & Fun」の環境下で社員がやりがいある仕事に挑むことで想像力が膨らみ、新しい価値創造につながる、といった考え方が経営の根底にあります。創業者の堀場雅夫氏の個性と信念から生まれたこのモットーは、今日でもグローバルに活躍する全世界のホリバリアン(HORIBA社員)たちを結ぶ合言葉となっており、社内には「おもしろおかしく」と刻まれた碑が存在するほど大切にされています。社員がJoy(喜び)を持って働くことが結果的に顧客や社会への価値提供につながる、という思想はHORIBAの大きな特徴と言えるでしょう。
働き方・若手への裁量・キャリア展開
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