F1ワールドチャンピオンの涙に学ぶ
最近すっかりF1にハマってしまっている。
息子の影響なのだが、息子は自分の興味関心をゴリ押ししないかわりに、その魅力をそっと差し出すのがうまいと思う。すっかりF1の魅力に取りつかれ、FODに加入してレースをライブ観戦している。次はモナコグランプリ。楽しみなレースのひとつだ。
F1カーは「走る研究室」と言われている。流体力学の結晶だ。研究室ごと世界中を移動するわけだから、1つのチームがシーズンを転戦するのに、年間で何百億円規模のお金がかかるそうだ。そこに世界中のありとあらゆる利権が絡む。F1ドライバーになれる人もほんの一握り。実力だけじゃなく運や財力も必要。
「どこからどう見ても圧倒的にすごい世界」私はそういうのが好きなのだ。
先日、息子のお気に入りの動画をいっしょに見た。
2021年の最終戦、アブダビグランプリの動画だ。過去7度王者のルイス・ハミルトンに、初タイトルを狙うマックス・フェルスタッペンが同ポイントで並んで最終戦を迎えていた。ハミルトンがリードして迎えた最終ラップ、このまま守り切るかというところでフェルスタッペンがオーバーテイク。そのままゴールして、フェルスタッペンが初のワールドチャンピオンとなった伝説のレースだ。
ゴール後のフェルスタッペンの様子が車載カメラで映し出されると、彼はヘルメットの上から顔を両手で覆って号泣していた。
外から見るフェルスタッペンは強気で攻撃的で、迷いも隙もなく、勝つことを当然だと思っているみたいに見える。でもあの最終戦は、初タイトルに世界中が注目する中、チームの期待を背負って、ハミルトンを相手に一瞬の判断ミスで全部が終わるという、人生が1周に圧縮されたギチギチの圧力鍋みたいな場面だった。さすがのフェルスタッペンも怖かったのではないか。勝利の喜びと同時に、強さの中に隠れていた怖さが噴き出したように、涙声でチームに感謝を伝えた。

天才でも強気でも自信満々でも、たぶん怖くない人なんていない。怖くても前に出る。負けるかもしれなくても、それでも勝負を挑む。本当に強い人は不安がない人ではなく、不安を抱えながらもやるべきことをやる人なんだね、息子とそんな話をした。
息子は3月に日本グランプリを見に行ってきた。16歳から23歳まで、レースは見られないけどピットウォークとフリープラクティスを無料で見られるパスがあって、それを利用した。
私も行きたかったけど、F1のチケット、鬼高い。他のスポーツとは比べ物にならない。でもいつか行くんだ、海外のツアーにも行ってみたいと今のところ意気込んでいる。
私は鈴鹿サーキットに過去2回ほど行ったことがあったけれど、見物したのはいずれもF1ではなかった。生まれてこのかた50年、モータースポーツには一切興味を持たずに生きてきた。
新しい世界に興味の扉が開くのは、いくつになってもワクワクするものだ。

今年はあまり調子がよくないけど、先日のカナダグランプリで表彰台に返り咲き。
この後に期待!
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