【不登校と二次障害】「ただの腹痛?」元教員の私が息子のSOSを見逃しかけた日。病院へ行く目安
こんにちは。
元教員であり、現在は発達に特性のある方のための
福祉サービスを運営しているだんパパです。
そして何より、私自身が「発達障害を持つ息子の父」でもあります。
第1回、第2回では、
発達障害の特性と学校システムの
ミスマッチについてお話ししました。
今回は、不登校の裏に潜む最も警戒すべき
「二次障害(うつ病や不安障害など)」と、
医療機関を受診する目安についてお話しします。
まずは、私自身の後悔と失敗談から聞いてください。

■ 「ただの甘えじゃない?」元教員の私が陥った罠
息子が小学校の時、
日曜日の夜になると「頭が痛い」、
月曜日の朝には「お腹が痛いから休みたい」と
訴えるようになりました。
その時、元教員だった私は
心の中でこう疑いました。
「宿題が終わってないから、
仮病をつかっているんじゃないか?」
「学校に行ってしまえば、
ケロッと遊ぶはずだ。ここで甘やかしてはいけない」
そして、「いいから行きなさい!」と
無理やり玄関から押し出していました。
しかし、その数週間後、
息子は朝まったく起き上がれなくなり、
布団の中でポロポロと涙を流すようになったのです。
その姿を見て、
私は自分の愚かさを反省しました。
彼が訴えていた腹痛や頭痛は仮病ではなく、
限界を超えたストレスが身体に表れた
「SOS」だったのです。
■ 怠けではない。恐ろしい「二次障害」の正体
発達障害やグレーゾーンの子どもは、
学校という環境で、過剰適応しています。
そのストレスが限界を突破すると、
発達障害という「一次的な特性」の上に、
うつ病や不安障害、睡眠障害といった
「二次障害」が引き起こされます。
特に発達障害の子どもは
ストレスに対する脆弱性(弱さ)があり、
同級生からの些細なからかいや、
先生からのちょっとした叱責が、
フラッシュバックを伴う
「深刻なトラウマ」になりやすい傾向があります。
「学校に行きたくない」
という言葉の裏には、
「人が怖い(社交不安障害)」
「教室の空気が息苦しい(パニック障害)」
といった、
本人の意志ではどうにもならない恐怖が
隠れていることが多いのです。
■ 精神科医が警鐘を鳴らす「心の問題」という誤解
不登校支援の最前線に立つ
児童精神科医の先生方は、
「不登校を単なる
『心の問題』や『気合』で
片付けてはいけない」
と口を揃えます。
二次障害としての抑うつや無気力は、
脳内の神経伝達物質のバランスが崩れた
「生物学的な医学的問題」です。
骨折している人に「気合で走れ」
と言うのが間違っているように、
脳がエネルギー切れを起こしている状態の子に
「頑張れ」
「みんな行ってるよ」
と励ますのは、
症状をさらに悪化させる恐れがあります。
教員目線でお話しすると、
学校側はつい
「カウンセラーと話せば」
「別室登校なら」
と学校内での解決(復学)を目指しがちです。
しかし、二次障害に陥っている場合は、
教育のアプローチよりも
「医療のアプローチ(休養と適切な治療)」
が優先されます。
■ 児童精神科・心療内科を受診する「3つのサイン」
では、親として
どのタイミングで医療機関(児童精神科や心療内科)を
頼るべきでしょうか。
以下のサインを目安にしてみてください。
身体症状が出ている:
頭痛、腹痛、吐き気、めまいなどが頻発する。
(小児科で「異常なし」と言われた場合は特に注意)睡眠・食欲の異常:
夜眠れない、朝全く起きられない、
食欲が極端に落ちている、または過食になっている。好きなことにも無気力:
以前は夢中になっていたゲームや
YouTubeすら見ようとせず、ぼーっとしている、
あるいは些細なことで激しくパニックを起こす。
■ おわりに:親のあなたが一人で抱え込まないで
私の息子も、適切な休養と
医療・福祉のサポートに繋がったことで、
少しずつ力を戻していきました。
「精神科に連れて行くなんて…」と
抵抗を感じる親御さんもいるかもしれません。
しかし、医療機関と繋がることは、
子どもを守るために必要なことだと感じています。
どうかご家庭だけで抱え込まず、
外部の専門家を頼ってください。
