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猫日和#4 『ワガママひとりっ子お兄ちゃんなる』

ペットショップでの初対面の
『シャー』
はどこへやら。

2020年11月29日、
菊次郎を家に連れて帰って来たら、ゲージ越しに鼻チューをする2人。

それでも、
慣れるまでは……と別室で菊次郎は過ごしてもらっていた。

寅次郎は菊次郎の居る部屋の前で待機、
菊次郎も扉に向かってカリカリ。

少し扉を開けると、寅次郎は菊次郎から少し離れたところで座る。

菊次郎は
『わーい』
って感じで寅次郎に駆け寄る。

寅次郎は愛おしそうに毛繕いをして、
お互い頭をつけ幸せそうな顔をする。

まるで本当の兄弟みたいで、

「もしかして知り合いだったの?」
と思うくらいだった。

一応動物病院に電話で相談したら、

「ワクチンも打っていますし、そこまで仲が良いなら、大丈夫でしょう」
と。

それからは寅次郎の後について回っては戯れて、くっついて寝る。

寝る時ももちろん一緒。

あのワガママひとりっ子の寅次郎が、
まさかのイクメンっぷりを発揮していて、
私達はびっくりしていた。

お兄ちゃん大好きの菊次郎は、
ごはんを食べる時だけは、

『ウーウーウー』
って威嚇をしていたけど、

結局2人で並んで食べていた。
(今はもう言わない)

問題はーー
菊次郎は家に来た時から、ずっと下痢だった。

お尻にお宝が(う◯ち)ついていても、
菊次郎には関係ない。

平気な顔して遊び回る。

ただ、床が大変な事になる。

動物病院で、下痢止めと整腸薬をもらっても様子をみても治らない。

なんでだろう…

獣医さんも首を傾げる。

確か、
獣医大学に便と血液を送って、検査をしてもらった記憶がある。

結果はーー

先天性の消化酵素不足だった。

原因がわかるまでに、
2ヶ月くらいかかったかな。

パンクレアチンという粉薬を
朝と晩、チュールにかけて飲んでもらうのが日課になった。

下痢問題も解消されて、穏やかな時間が流れるけれど、菊次郎はどこか不思議なところがあった。

それはーー
運動神経が絶望的なところ。

ジャンプをしたら届かずに落ちちゃうし、
高いところに登ったは良いけれど、
降りられなくなって救助されたり。

「チュール食べるよ〜」
って言っても

『…チュールってなぁに??』
みたいな顔でこちらを見てくる。

しばらくすると、
『あっ!美味しいやつだ!』
って思い出して食べ始める。

水を飲む時はいまだに顎下をベタベタにして満足そうな顔をしている。

そんな菊次郎も、
8ヶ月を迎える頃には去勢手術をする事になった。

以前は電話で予約をしていたけれど、
病院がネット予約に変わっていてーー

私はやってしまった。

珍しく寅次郎は下痢気味で「下痢」、
菊次郎の「去勢」の予約を一緒に取ろうとして…

予約内容
【うロコ 下痢と去勢】

すると、病院から電話がかかって来て、

「あの…この内容ですと、
うロコさんが、下痢と去勢をする予約になってしまうので、
受診する子、1人づつ予約してください」

と言われた。

私は慌てて
改めて1人づつ予約を取り直した。

                   つづく

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