シニアライフを楽しもう!(13)=【緊急特集】シニアの家計防衛術=
皆様、こんにちは。
私は、間もなく70歳になるチ~タラといいます。
お金に関するアドバイスや提案等を行うファイナンシャル・プランナー(FP)をしています。
引き続き、シニアが「人生の黄金期」を楽しむための不安の解消法についてお話ししたいと思います。
今回は、「【緊急特集】シニアの家計防衛術」をテーマとし、無理のない節約術などについてお話しします。
止まらない物価上昇が、家計を圧迫し続けています。
そのような中、専(もっぱ)ら年金に頼らざるを得ない多くのシニア世帯では、将来の暮らしへの不安が広がっています。
そこで、今回は、物価高を乗り越えるための方法について考えてみたいと思います。
いつまで続く物価高
物価高は2021年頃から続いており、日本の消費者物価指数は過去5年間で約12%も上昇しています。そして、物価高は今後も続く見通しです。
〇 物価高が続く主な要因
物価高が続く背景には、次のような要因があります。
・ 人件費・物流費の上昇:人件費や物流費の増加が物価を押し上げています。
・ 円安:円安により輸入品の価格が高騰し、物価上昇につながっています。
・ 原材料・エネルギー価格の高騰:原材料やエネルギー価格の上昇も物価高の要因です。
〇 今後の見通し
ニッセイ基礎研究所が2025年11月に発表した経済見通しによると、
・ 消費者物価上昇率(生鮮食品を除く総合)は、2025年度が2.7%、2026年度が1.8%、2027年度が2.1%と予想されています。
・ ガソリンの暫定税率廃止と電気・都市ガス支援策が重なる2026年には、上昇率はいったん2%を割り込みますが、高水準の賃上げ継続を受けたサービス価格の上昇ペース拡大を主因として、2027年には再び2%台となるだろうと予想されています。
https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=83784?site=nli
<ステップ1>家計の現状を把握しよう
物価高に対処するには、家計を管理する必要があります。そのためには、家計簿をつけて収支を把握することが重要です。
家計簿や決済履歴を確認し、毎月の収入と支出を把握しましょう。何にいくら使っているかを可視化することで、節約すべき項目が明確になります。
家計簿は、手書きでももちろん構いませんが、スマホで手軽に操作できる家計アプリがあるので、自分に合ったものを使ったらいかがでしょうか。
https://my-best.com/2204
https://okane-reco.com/column/6842/
アプリを選ぶポイントは、①簡単に記録できるか、②簡単に収支管理ができるか、③簡単に金融機関口座や証券口座との連携ができるかなどです。
<ステップ2>固定費を見直そう(注57)
(注57)本項の記載は、次のサイトの記事などを参考にしました。
https://gingerweb.jp/trend/article/lifestyle/20260120-knowledge-10
https://fpsatellite.co.jp/column-fixed-cost-review/
支出削減の対象として最初に注目すべきは、固定費です。
把握した収支の状況に応じて、通信費、水道光熱費、サブスクリプションサービス、保険料、自動車維持費、住居費などをチェックしてみてください。
固定費は、一度見直すと、継続的な節約効果が期待できます。
〇 通信費の見直し
スマートフォンの料金プランは定期的に見直していますか?
大手キャリアから格安SIMへの乗り換えで、月額3000円〜5000円の削減も可能で、年間で考えると3万6000円〜6万円もの節約になることがあります。
その他、データ通信量に合ったプランへの変更や、インターネットのプロバイダーの変更、各種オプションサービスの解約なども検討する余地があります。
〇 水道光熱費の見直し
消費者は、これまで地域ごとに決められていた電力会社やガス会社を、自由に選べるようになりました(電力・ガス自由化)。
比較サイトで料金比較を行って、現在の契約よりもお得なプランがないかチェックをしてみてください。
https://kakaku.com/electricity-gas/
https://enechange.jp/
乗換えは意外と簡単で、多くの場合オンラインで完結できます。
その他、エアコン・冷蔵庫・給湯器・照明器具等のエコ家電への切替えも検討する余地があります。ちなみに、東京都では、対象のエコ家電に買い替えるとその場で値引きしてもらえる制度もあります。
https://www.tz-points.jp/
また、家電のコンセントをこまめに抜くなどの節電・節水対策も行いましょう。
〇 サブスクリプションサービスの見直し
動画配信、音楽配信、オンラインフィットネスなど、毎月自動的に引き落とされているサービスをチェックし、使用頻度の低いものは解約を検討しましょう。
〇 保険料の見直し
加入している保険の保障内容をチェックし、重複しているものや不要なものを整理しましょう。
また、保険料が安い保険会社への乗換えも検討する余地があります。
https://hoken.kakaku.com/gla/select/minaosi/
〇 自動車維持費の見直し
自動車ローン、自動車保険、駐車場代などをチェックしてみてください。
マイカーにかかる費用は、ガソリン代、税金、保険料、車検費用、メンテナンス費用、駐車場代などを含めて、年間平均で、軽自動車が約29万円、コンパクトカーが約33万円、ミニバンが約36万円です。
そこで、思い切って自動車による移動を止め、公共交通機関や自転車の利用などを検討する余地もあります。
〇 住居費の見直し
家賃の安い物件への引越しを検討する、現在の住居で家賃交渉を行う、住宅ローンの繰上げ返済や借換えを検討するなどしてみてください。
<ステップ3>食費や消耗品費を見直そう(注58)
(注58)本項の記載は、次のサイトの記事などを参考にしました。
https://10mtv.jp/pc/column/article.php?column_article_id=4235#goog_rewarded
2026年2月6日付け読売新聞記事によると、総務省が同日発表した2025年家計調査で、消費支出に占める食費の割合を示す「エンゲル係数」は28・6%と、1981年(28・8%)以来44年ぶりの高水準となったそうです。
食費についても見直しが必要ですね。
ただし、「食は人生の楽しみ」ですから、切り詰めるばかりでは人生がつまらないものになってしまい、長続きしません。
計画的に買い物をし、調理することなどで、食費を節約しましょう!
〇 安価な食材を活用する
鶏胸肉、豚こま肉、納豆、もやしなど、手頃な価格の食材を使った献立のレパートリーを増やしましょう。
〇 予算を決めて計画的に支出する
1か月の食費の予算を設定しましょう。
そして、買い物前に冷蔵庫の中身を確認し、必要なものをリストアップすることにより、無駄な購入を防ぎましょう。
また、お菓子やジュースなどの嗜好品は、毎週予算を決めて買うと買い過ぎを防げます。
〇 1週間の献立を考える
食材を買う前に、1週間の献立をまとめて考えてしまいましょう。
特売で安くなっている食材と手元にある使い切りたい食材を組み合わせて大まかな献立を考えてみましょう。
これにより、不要不急の食材を「ついで買い」したり、せっかく買った食材を腐らせたり、フードロスを招いたりすることを防ぐことができます。
〇 特売セールや割引を活用する
複数のスーパーを利用できるのであれば、特売日を確認した上でスーパーを使い分けるのがお勧めです。
店内に割引の掲示があればスマホで撮影し、リマインダーを仕掛けておくのもお勧めです。
スーパーのアプリやLINEの友だち追加などをしておくと、セールや割引をチェックすることもできます。
また、アマゾンなどのネットショップではタイムセールもよく開催されますので、チェックしましょう。
〇 まとめ買いをする
洗剤、トイレットペーパー、電池、缶詰、冷凍食品など、ストックしておけるものはまとめ買いをして単価を安く抑えましょう。ただし、保存期限には注意してください。
洗剤やトイレットペーパーなどの消耗品は、ネットショップでセール期間中にまとめ買いするとよいでしょう。
食料品は、業務スーパー、Costco、肉のハナマサ、ネット通販などで大容量商品を購入するのがお勧めです。
〇 ポイントやクーポンを活用する
キャッシュレス決済やネットショップでは、ポイント還元が盛んです。
また、スマホには毎日のようにクーポンが配信されるので、ぜひ活用しましょう。
ポイントやクーポンは使える店舗が限られていたり期限があったりと面倒な点も多いですが、使いこなせるようになると支出をかなり抑えることが可能です。
ただし、ポイントやクーポンに釣られて不要なものを買うのではなく、買い物リストを確認して、必要なものにだけ使うようにしましょう。
〇 作り置きと冷凍保存で賢く
時間があるときにまとめておかずを作り置きしておくと、毎日の食事が楽になり、外食やコンビニ利用を減らせます。
また、使い切れない食材や残った料理は、小分けにして冷凍保存しておくと長持ちし、食品ロスも防げます。
〇 手作り弁当と水筒を持ち歩いて外食を減らす
外食は食費が高くなりがちですので、自分で作った弁当と自分で飲み物を入れた水筒を持ち歩いて、出費を減らしましょう。
<ステップ4>その他の知恵も総動員しよう
〇 不要品は売却し、収入化する
家の中を見回して、不要品がないかチェックしましょう。
使わなくなった家電、着なくなった服、読まなくなった本など、不用品をリサイクショップやフリマアプリで売却すれば、臨時収入になります。
なお、ベビー用品や子ども服は、使える期間が短く新品で揃えると出費がかさむため、リユース品の需要が高いようです。
https://nedan.ja-kyosai.or.jp/column/20250603_houseandcar_no1.html
〇 公的支援金を受け取る
国や自治体では、生活困窮者支援金、住民税非課税世帯向け給付金、子育て世帯応援給付金、学用品費や給食費への補助金などを設けていることがありますので、受け取れるものは積極的に申請しましょう。
〇 所得控除を活用する
生命保険料控除や地震保険料控除は、共済掛金又は保険料を支払った場合に、一定の所得控除が受けられるものです。
また、医療費控除は、自分や同一生計の家族のために支払った医療費が一定額を超える場合に適用される所得控除です。
年末調整や確定申告の際にこれらの所得控除を利用して、所得税や住民税の税額を少なくしましょう。
〇 収入を増やす
支出を削減することには限界がありますので、働ける間は働き、収入を増やすことも検討しましょう。
ただし、本稿の第2回・第3回でお話ししたとおり、たくさん稼ぐ必要はありません。自分らしいシニアライフを続けるために必要な金額(=生活に必要な金額と年金手取額との差額)くらいを稼げば十分だと思います。
働くことを通じて身体を動かす機会が増え、規則正しい生活を送ることができるので、心身の健康維持にも役立ちます。
生活防衛のコツ
ひたすら家計を切り詰めようとしても、欲しい物ややりたいことを我慢し出費を削ることだけ考えていたら、心が貧しくなってしまいます。
「お金をかけずに老後を楽しむ 贅沢な節約生活」(朝日新聞出版)の著者で保坂サイコオンコロジー・クリニックの保坂隆院長は、“本当の節約”について次のように語っています。
「節約はわびしいもの、と思うのは間違いです。不必要なものを削ぎ落とし、暮らしを簡素で落ち着いたものに整えると、精神的に豊かになって清々(すがすが)しい日々を送れるようになります。」
「人生の後半期における節約生活とは、自分らしいお金の使い方をすることなのです。」
https://www.moneypost.jp/1328465
この機会に、自分はこれからどのような生活をしたいのか、どのようなことにお金を使いたいのかを考え、実行に移されてみてはいかがでしょうか。
最後に、noteクリエイターの「成功のレシピ」様が、「物価高が続く中で見つけた、賢い節約と豊かな暮らしの両立術【年間78万円削減も可能】」という文章を書いておられますので、ぜひ読まれるようお勧めします。
節約術のほか、資産形成術や1週間アクションプランまで含まれていますよ。
https://note.com/happy_recipes/n/n6dcdf5a1e05f
以上、無理のない節約術などについてお話ししました。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。ご意見・ご感想がありましたら、コメントを付けていただければありがたいです。
次回も、皆様から寄せられたご意見や近頃の巷(ちまた)の話題等を踏まえ、シニアライフを楽しむためのヒントなどについてお話しします。
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