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百人一首と聖書と日記 56/100

2025年11月3日(月・祝)

今日は、文化の日。
昼間は澄み切った秋晴れ。私は、ずっと行きたかった美術館の特別展へ、一人で足を運んだ。

ガラスケースの向こうにある、国宝の絵巻物。教科書で見たのとは、全然違う。和紙の質感、墨の濃淡、そして、何百年という時間が刻み込んだ、静かなオーラ。ただ、圧倒されて、言葉も出なかった。
その時、ふと、隣に人の気配がして、びっくりした。「彼」だった。
「すごいな」「…うん、すごいね」。ただ、それだけの会話。でも、同じものを見て、同じように感動しているのが、空気で伝わってきた。
「こういうものを、命がけで守ってきた人たちがいるから、今、僕たちが見られるんだな。へぇー、すごいな。」。
彼の、その静かな一言が、私の心の真ん中に、すとんと落ちてきた。

今日のスムージー:お休み。今日は、美術館のカフェで飲んだ紅茶の香りが、忘れられないから。

<百人一首>
忘れじの 行く末までは かたければ 今日をかぎりの 命ともがな(儀同三司母)

→ 「『決して忘れない』というあなたの言葉が、遠い未来まで続くかは分からないから、いっそ、この愛が絶頂の今日で、私の命が終わってしまえばいいのに」。激しい恋の歌だけど、今日の感動に重なる。この絵巻物を前にした、胸が震えるようなこの瞬間が、永遠に続けばいいのに、と。

<聖書>
この福音は、あなたがたが神の恵みを聞いて本当に理解したとき以来、世界中で起こっているように、あなたがたの間でも実を結び成長しています。」(コロサイ人への手紙 1:6 新改訳2017)

→ 聖書クラスで、この言葉は、たった一人のイエス様から始まった「良い知らせ(福音)」が、弟子たちによって語り継がれ、世界中に広がっていった様子を表している、と習った。
今日の絵巻物も、似ていると思った。描いた絵師がいて、それを宝物のように守り、受け継いできた、たくさんの名もない人たちがいる。その「リレー」があったからこそ、今、私の目の前で輝いている。
私も、ただ新しいものを「創る」だけじゃない。誰かが命がけで繋いでくれた、この美しいバトンを、未来に「伝える」人になりたい。
それにしても、「彼」に、続けてたまたま会ったので、「似ている」とは思った。私たちがね。

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