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ー「あなたが来てから綺麗になった」―理不尽な現場で見つけた、誰にも奪われない仕事の価値

天井裏から見た、人間の「綺麗」への執着


人間という生き物は、実におもしろいものです。

私たちネズミが暗がりでひっそりと暮らす一方で、彼らは「おもてなし」と「清潔」に並々ならぬ情熱を注ぎます。

特に、あの巨大なショッピングモールという場所。

あそこは、人間たちの欲求と虚栄心がキラキラと反射する、不思議な巨大な箱です。

床は鏡のように磨かれ、ガラスには指紋ひとつない。

でも、その「当たり前の綺麗」が、誰の、どんな汗によって作られているか。

「誰も見ていないところで、誰かのために動く」

そんな、チーズの匂いよりも捉えどころのない「やりがい」というものを求めて、今日も人間は回し車を回すように働き続けています。

私の部屋の隅で、パソコンの画面を凝視しながらため息をついている「あの人間」も、その一人でした。

放置された数百万のAIと、お菓子を食べる責任者


彼がかつて足を踏み入れたのは、華やかなモールの裏側に潜む「清掃」という名の戦場でした。

そこは、私たちが住む床下よりも、ある意味では「濁った」場所だったようです。

まず、入り口からして奇妙でした。

面接は驚くほどあっさりと通り、パートとして入社。

そこで出会った責任者は、無表情でムスッとした、まるで乾燥して硬くなったパンの耳のような人間だったといいます。

「今のパートはみんな仕事もしないし、言うことも聞かない。君が彼女たちに注意する役目だから」

入社初日にそんな「悪口」を新人に吹き込む上司。

さらには「自分は朝起きるのが苦手だから」という理由で、早朝のシフトを押し付ける。

人間社会の「管理職」というのは、時にネズミの社会よりも理不尽なルールで動いているようです。

さらに驚くべきは、本社から数百万円のレンタル料を払って導入された「最新鋭のAIお掃除ロボット」の末路でした。

そのロボットは、責任者が「使い方がわからない」という、それだけの理由で一年以上も放置され、ホコリを被っていたのです。

回し車を回すことすら忘れたハムスターのように、その責任者は控室でお菓子を食べ、サボり、マネージャーからの指摘をすべて部下のせいにする。

そんな「機能していない組織」の縮図が、そこにはありました。

清掃業界という「ブラックボックス」の正体


ここで少し、床下から集めた「人間界のデータ」をお話ししましょう。

彼が直面した環境は、実は日本の清掃業界が抱える「構造的な病」そのものでした。

統計によれば、ビルメンテナンス業界の悩みとして「現場従業員が集まりにくい」と答える企業は、なんと90.4%に達しています。

ほぼすべての現場が、チーズを奪い合うような人手不足の状態にあるわけです。

しかも、現場で働く人の平均年齢は50代後半。

パートの平均時給は1,162円前後という、決して「美味しい」とは言えない条件です。

清掃現場は、少人数での作業や閉鎖的な空間が多く、外部の目が届きにくい。

これが、いわゆる「現場のブラックボックス化」です。

責任者がサボっていても、AIロボットが粗大ゴミになっていても、上の人間には見えない。

物理的な汚れを落とす仕事でありながら、その組織構造は、何よりも「不透明」だったりするのです。

嘘をつく上司と、見ていたマネージャー


そんな理不尽な環境で、彼はどうしたか。

普通なら、さっさと巣穴を変える(辞める)のが賢明でしょう。

でも、彼は少し「お人好し」な人間でした。

仕事の割り振りすら決まっていない現場で、パートのおばちゃんたちと協力し、自分たちでスケジュールを組み立てました。

責任者がお菓子を食べている間も、彼は黙々と床を磨き、トイレを清掃し、モールの隅々まで目を光らせた。

「あいつは動きが遅い」「汚れが残っているのは、あいつのせいだ」

責任者は、自分の失態をすべて彼になすりつけ、逆に評価された点だけを「自分がやった」と本社に嘘の報告をしました。

そんな光景を本棚の上から見ていた私は、「人間って、なんて滑稽で悲しい生き物なんだろう」と思わず鼻を鳴らしたものです。

ところが、ある日のこと。

モールのマネージャーが、二人きりになった時に彼にこう囁いたのです。

「あなたが来てから、ここ、本当に綺麗になったわね」

その言葉には、数百万のAIロボットにも、嘘に固めた報告書にも出せない「重み」がありました。

誰にも奪われない「自分の持ち場」を磨くということ


このドタバタ劇から、私はひとつの真理を学びました。

それは、人間の世界において「評価」や「環境」はコントロールできないけれど、「仕事の質」だけは自分の手の中にある、ということです。

責任者がどれだけサボろうが、手柄を横取りしようが、彼が磨き上げた「床の輝き」という事実は、誰にも奪うことができませんでした。

「自分の仕事の質」を、他人の不誠実さに合わせる必要はない。

清掃という仕事は、社会のインフラを支える「エッセンシャルワーク」です。

誰かが心地よく歩き、誰かが楽しく買い物をする。

その背後にある「透明な快適さ」を作るプライド。

もし、あなたが今、理不尽な上司や機能しない組織に絶望しているのなら。

一度、他人の評価という「不確かなチーズ」を追いかけるのをやめてみてください。

そして、まずは自分の目の前にある「持ち場」を、自分自身が納得できるまでピカピカに磨き上げてみてほしいのです。

暗がりへ帰る前に


不機嫌な上司や、放置されたロボット。

そんなものは、あなたの仕事の価値を1ミリも損なうことはできません。

あなたが誠実に向き合った成果は、必ず誰かの足元を照らし、何よりあなた自身の「誇り」という、一番栄養のある糧になります。

さて、夜も更けてきました。

「あの人間」も、ようやく少しだけ満足そうな顔をして、パソコンを閉じたようです。

私もそろそろ、寝床の新聞紙を整えに、暗がりへと帰るとしましょう。

あなたの明日が、磨き上げた床のように、少しでも晴れやかなものであることを願って。🐭


最後に
声を発した人間や行動した人間が罰せれる会社のシステム。現場を見に来ない本社。全てを現場の管理者に任せておいたその末路、いつかはバレるし大きな責任を負う事を後回しにしていることに変わりはありません。

私も経験した事がある!という方も多くいる事かと思います。ただ皆様の勇気と仕事への誠実な向き合いは必ずいつか人生の中で輝く時が来ることでしょう(⌒∇⌒)

それでは幸せな日々を祈ってます🐭-ネズミよりー


【参考・引用元】

  • 厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

  • 公益社団法人 全国ビルメンテナンス協会「第55回実態調査報告書」

  • 筆者会社体験談:ショッピングモールでの委託清掃員のエピソードより


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ネズミイロの空 チップありがとうございます。チーズ🧀を買ってムシャムシャ食べさせていただきます🐭