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【バンコク暮らし(26)】ジヨン

私は韓国の病院で娘を出産した。緊急で帝王切開での出産となり、出産後1週間入院した。その間に、頼んでもないけど義父母シブモが占いに出かけて娘の名前の候補を聞いてきてくれた。

「『ジヨン』がいいらしいよ。親の言うことをよく聞くおとなしい子に育つって。」

と言われて速攻却下した。わざわざ出かけて聞いてきてくれたけど、やっぱり却下だ。第一に、娘を呼ぶときに「じーちゃん」と呼ぶのは全然しっくりこない。そして「親の言うことをよく聞くおとなしい子」がいいのかわるいのか、別段望む姿でもない。ということで全然違う名前に決めた。

そういう訳かどうかはわからないけど、娘は今、全然親の言うことを聞かない子に育った。面白いくらい全然聞かない。弁が立つし大概正しい。おへそにピアスを開けると言ったときにも大反対したのに結局開けてしまった。

私はピアスそのものには抵抗はない。娘の通っていた学校では、スパニッシュの先生の鼻には小さなピアスが光っていてとっても美しかった。コロンビア出身の先生で彫刻のように美しかった。パッションに溢れていてとても優秀な先生だった。ピアスの穴があることは、果たすべきことを果たすことと何ら関係はないと思っている。娘は勉強がよくできる。おへそに穴があろうがなかろうが、ネイルやまつげのお手入れに余念がなかろうが、学生として期待される勉強の成果には何ら影響しないだろう。

だけど私は大反対した。娘は倒れるからだ。もともと低血圧だし、トリガーがあると倒れる。抜歯、採血をすると真っ白になって倒れる。だからきっとおへそにピアスを開けるなんて、娘は絶対に倒れると思った。

でも開けた。お友達と出かけていて開けた。そして予想通り倒れた。今回はおへそピアスを別のに変えてもらうんだと言って私と出かけてきた。そして倒れた。

辞めてしまえ、と思う。辞めるまでジヨンと呼んでやりたい。