VRAM6GBで好きな声の音声読み上げツールを作ろうとしたらこうなりました
最近、AIや開発ツールを使って作業することが増えてきました。
自分で全部コードを書くというより、AIに作業を投げて、返ってきた結果を確認して、また次の指示を出すような使い方です。
そうなると地味に面倒なのが、AIが返してくる作業報告を毎回画面で確認することです。
どんな実装をしたのか。
どのファイルを変更したのか。
どこで問題が出たのか。
次に何を確認すればいいのか。
こういう報告は大事なのですが、別の作業をしている時に毎回画面へ戻って読むのは少し面倒です。
そこで思いました。
この作業報告を音声で読み上げてくれたら便利なのでは?
画面を見なくても、耳である程度内容を確認できる。
しかも、どうせなら機械的な読み上げではなく、好きな声で読んでくれたら少し楽しいのでは?
そんな感じで、VRAM6GB環境で好きな声の音声読み上げを試してみることにしました。
最初はVOICEVOXで試していた
最初はVOICEVOXで試していました。
VOICEVOXは、ずんだもんの声などで有名な、無料で使える読み上げソフトです。
これはこれでかなり便利でした。
AIの作業報告や実装内容を音声で流しておくと、別の作業をしながらでも何となく内容を追えます。
文章を全部じっくり読むほどではないけれど、何をやったのかざっくり把握したい。
そういう用途には、音声読み上げはかなり相性が良いと思いました。
ただ、使っているうちに少し欲が出ました。
どうせなら、もっと好きな声で読み上げさせたい。
そこで、Qwen3-TTSという音声生成AIも試してみることにしました。
3秒くらいの音声から声を作れるのはすごい
Qwen3-TTSで面白かったのは、数秒くらいの短い音声サンプルから声を寄せられることです。
最初は、好きな声で読み上げさせるには大量の音声データが必要なのでは?と思っていました。
何十分も音声を用意して、学習させて、ようやくそれっぽくなる。
そんなイメージがありました。
でも実際には、3秒くらいの短い音声サンプルからでも、それっぽい声を作れるものがあります。
これはかなり驚きました。
もちろん、完全に本人そのものになるわけではありません。
それでも、短いサンプルから声の雰囲気を拾って文章を読ませられるのは、普通にすごいです。
「好きな声で文章を読ませる」という意味では、この時点でかなり夢があります。
サンプルを増やせば良くなる、とは限らなかった
ただ、ここで少し勘違いしそうになりました。
サンプルを増やせば増やすほど、もっと良くなるのでは?
という部分です。
自分も最初はそう思いました。
そこで、3秒くらいの短い音声だけではなく、もう少し長めの音声も試してみました。
でも、少なくとも自分の環境や用途では、サンプルを増やしたからといって劇的に良くなる感じではありませんでした。逆に生成速度を落とすだけでほとんどマイナスにしかなりませんでした。
多少変わる部分はあっても、
「サンプルを増やしたから一気に音声の質がよくなった」
という感じではありません。
むしろ、今回の用途で本当に問題になったのは、声の再現度よりも生成速度の方でした。
好きな声で音声を作ること自体はできる
結論から言うと、VRAM6GBでも好きな声で音声を作ること自体はできます。
短い文章なら、時間はかかるものの生成できます。
音声ファイルとして作っておくような使い方なら、VRAM6GBでも試す価値はあると思いました。
問題はここからです。
自分がやりたかったのは、ただ音声ファイルを作ることではありません。
AIの作業報告や実装内容を、普通の読み上げ機能のように聞きたかったのです。
ここで大きな壁にぶつかりました。
普通の読み上げとして使うには文章が長い
AIの作業報告は、思ったより文章量があります。
一言の通知ではありません。
「何をしました」だけではなく、
「なぜそうしたのか」
「どこを変更したのか」
「まだ何を確認する必要があるのか」
みたいな説明が入ります。
この文章を音声で読み上げてもらうと、そこそこ長くなります。
普通の読み上げソフトなら、それでも問題ありません。
でもQwen3-TTSのような音声生成AIで、好きな声を作りながら読み上げようとすると、ここがかなり厳しくなります。
声を作ること自体はできる。
でも、長めの文章を自然に読み上げ続けるには、生成速度がかなり重要になります。
VRAM6GBではストリーミング再生は使い物にならなかった

音声読み上げで一番きつかったのは、生成速度です。
文章生成や画像生成なら、多少待てば済みます。
でも音声の場合は少し事情が違います。
音声は、再生速度に生成速度が追いつかないと一気に破綻します。
ストリーミング再生のように、生成しながら順番に再生しようとすると、生成が間に合わない部分で音声がぶつ切りになります。
しかも今回のVRAM6GB環境では、「たまに途中で止まる」くらいの話ではありませんでした。
一音一音がぶつ切りになるような感じです。
文章を読み上げているというより、音の断片が細かく途切れながら出てくるような状態でした。
これはさすがに無理でした。
「聞き流して作業報告を確認する」どころではありません。
作業報告を耳で確認したいだけなのに、音声の途切れを聞き取る方に集中力を使ってしまいます。
なので、今回の環境ではストリーミング再生は使い物になりませんでした。
ただし、これはあくまでVRAM6GBでの話です。
新しいPCではまだ試していないので、どのくらいのスペックがあれば快適になるのかはまだわかりません。
なので今回は、「VRAM6GBだとストリーミング読み上げは使い物にならなかった」 という話になります。
少し待ってから再生しても厳しい
それなら、最初に少し待ち時間を作って、ある程度生成してから再生すればいいのでは?とも考えました。
これも試しました。
短めの文章ならまだいけます。
ただ、AIの作業報告や実装内容の読み上げとなると、文章が長くなりがちです。
その場合、最初に少し待ってから再生しても、途中で生成速度の問題が出てきます。
全部生成してから再生すれば安定します。
でもそれだと、今度は待ち時間が長くなります。
自分がやりたかったのは、作業報告を気軽に耳で流すことです。
毎回しっかり待ってから再生する形になると、気軽さがかなり減ってしまいます。
結局、リアルタイム性の壁が大きかった
今回やってみて思ったのは、音声生成は思った以上にリアルタイム性能が重要だということです。
画像生成なら、完成まで待てばいいです。
文章生成も、多少遅くても読めます。
でも音声は違います。
生成速度が再生速度に追いつかないと、聞く体験そのものが壊れます。
これは実際に試してみるまで、あまり意識していませんでした。
音声は、途中で止まるとかなり気になります。
文章なら少しずつ表示されても読めますが、音声がぶつ切りになると一気に聞きづらくなります。
音声生成は、ただ生成できるかどうかだけではなく、
再生に間に合う速度で生成できるか
がかなり重要でした。
普通の読み上げと好きな声の音声生成は別物だった
今回の目的は、一言の通知音声を作ることではありませんでした。
AIの作業報告や実装内容を、普通の読み上げ機能のように聞きたかったのです。
ここが大きな違いでした。
短い音声を作るだけなら、VRAM6GBでもできます。
好きな声っぽくしゃべらせることもできます。
でも、普通の読み上げ機能のように長めの文章を自然に読み上げてもらうとなると、かなり難しくなります。
「音声を作れる」ことと、
「読み上げ機能として快適に使える」ことは、別物でした。
スマホの読み上げ機能があの形なのも納得した
今回試してみて、スマホなどの読み上げ機能があの形になっている理由も少しわかった気がしました。
スマホの読み上げ自体は、Qwen3-TTSのように好きな声をその場で作るものではなく、VOICEVOXに近い系統の読み上げ方式だと思います。
なので、そこまで重い処理をしているわけではないはずです。
それでも、テキストを表示しながら自然に音声を流し続けるとなると、やはりストリーミング再生まわりは簡単ではないのかもしれません。
音声は少し途切れるだけでもかなり気になります。
事前に音声を用意して、最後にボタンを押して再生する形になっているのも、安定して聞かせるためなのかなと思いました。
今回の環境とは仕組みも重さも違うとは思いますが、音声はリアルタイム性がかなり大事なんだなと感じました。
結論
VRAM6GBでも、好きな声の音声生成を試すこと自体はできます。
Qwen3-TTSのように、3秒くらいの短い音声サンプルから声を寄せられるものもあり、最初に触った時はかなり面白いです。
サンプルを大量に用意しないと何もできない、という感じではありません。
ただし、自分がやりたかったような、AIの作業報告や実装内容を普通に読み上げる用途にはかなり厳しかったです。
理由は、文章量がそれなりに長くなるからです。
短い音声を作るだけならできる。
でも、長めの文章をリアルタイムに近い形で自然に読み上げるのは、VRAM6GBだとかなり大変でした。
特にストリーミング再生は、一音一音がぶつ切りになるような状態で、今回の環境では使い物になりませんでした。
今回やってみて一番感じたのは、
好きな声でしゃべらせることと、好きな声で快適に読み上げてもらうことは別物
ということです。
便利そうだと思って始めたのですが、結果として「音声AIって思ったより速度が大事なんだな」と納得する回になりました。
VRAM6GBで「好きな声の読み上げ」はこんな感じでした。
では画像生成の方はどうなのか、という話も別で書いています。
同じく「やってみたらこうなった」系の内容なので、気になる方はこちらもどうぞ。
