「書きたいものがなくてもいい」と言われて、少し楽になった
ライター研究所主催のオンラインイベント「『また頼みたい』ライターになる方法」を拝聴しました。登壇者は第一線で活躍されているライター・上阪徹さんです。
主たる媒体がなくなり、編集・ライターとしてのキャリアを再構築している今の自分にとって、とても励まされる内容でした。
上阪さんは幅広いジャンルで取材・執筆をこなし、手がけたブックライティングはなんと120冊以上。正直なところ、最初は「少しギラギラした業界の話なのでは…」と勝手に想像していたのですが、いい意味で裏切られました。
まず冒頭の「自分のために働くのをやめた」という言葉。「ライターは要望されたものに応えるのが仕事。書きたいものがあるなら作家になればいい」という考え方は、黒子に徹しながらも自分の仕事に誇りを持ち、書くことを楽しんでいらっしゃることが伝わってきます。
今回のテーマである「また頼みたい」と思われるために大切なのは、時間厳守と徹底したスケジュール管理。そして「ベテランこそ、編集者が何を求めているのかをきちんと聞く」という姿勢とのこと。
自分自身、年数だけは重ねてきた分、どこかで新鮮味を失っていたり、無意識に落としどころを先に考えてしまったりすることがあります。その慢心に改めて気づかされました。
また、当日のお話には出てこなかったのですが、上阪さんは「ゴーストライター」に代わる言葉として「ブックライター」という職業名を作った方だそうです。
たしかに“ゴースト”という言葉には、ライターという職業が軽視されたような違和感があります。些細な引っかかりをそのままにせず、新しい言葉を作って昇華させたエピソードには胸のすく思いがします。
そして今回、何より私に刺さったのは、「書きたいものがなくてもいい。書くスキルを使って、いろんなところで役に立てばいい」というメッセージでした。
「仕事がほしい」と待つのではなく、「自分が役に立てることは何か」を考えることが大事なんだなと、はっとさせられました。
それにしても、締め切り前の納品はすごいですね。私は進行管理は確実な方ですが、「前倒しで仕上げる」のは苦手です。
というのも、編集側で早めに締め切りを設定してきた経験がある分、つい逆算してギリギリまで粘る癖があるからです。
同じようにブックライティングをされている方のお話でも、納品の前倒しについて触れられているのを拝見しました。私の意識を変えるべきタイミングなのかもしれません。
ライター研究所のオンラインイベントには初めて参加しましたが、たくさんの学びがありました。ありがとうございました!
