「会社に辞めろと言われ退職」それでも自己都合退職になった話
こんにちは。ひなたまです🌻
今回は、私が相談員として働いていたときに経験した話を書いてみたいと思います。
テーマは「退職理由」です。
会社を辞めたとき、
「自分から辞めたのか」
それとも、
「会社の都合で辞めることになったのか」
この違いは、その後の雇用保険の手続きにも関係してきます。
今回相談を受けた方は、
「会社から辞めろと言われて退職した」
と話していました。
ところが、ハローワークでは話がそう簡単には進みませんでした。
「夫が仕事を辞めて、生活が苦しい」
最初に相談に来られたのは、奥さんでした。
相談内容は、
「夫が会社を辞めて収入がなくなり、生活が苦しい」
というものでした。

そこで、私は奥さんから詳しく話を聞いてみました。
すると、
「夫は自分から会社を辞めたわけではない」
と言います。
会社から「辞めろ」と言われて退職した、という話でした。
さらに確認すると、夫はまだハローワークで求職の申込みをしていないとのこと。
私は、
「それなら、まずハローワークに行った方がいいのでは?」
と考えました。
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夫本人にも話を聞いてみた
もちろん、奥さんから聞いた話だけで判断するわけにはいきません。
後日、夫本人にも話を聞きました。
本人から聞いた内容も、奥さんから聞いていた話と大きな違いはありませんでした。
本人としては、
「会社から辞めろと言われて退職した」
という認識だったのです。
私は、
「それなら、雇用保険の手続きをすれば、早い段階で基本手当(いわゆる失業手当)を受けられる可能性があるのではないか」
と考えました。
そこで、離職票を持ってハローワークへ行くことになり、私も同行しました。
ところが、そこで一つ問題が出てきます。
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離職票には「自己都合」
離職票を確認すると、記載されていた離職理由は「自己都合」でした。
本人から聞いていた話とは違います。
本人は、
「会社から辞めろと言われた」
と話しています。
そこで、離職理由について異議があることをハローワークで伝えることにしました。
離職票には、記載された離職理由について、本人が異議の有無を示す欄があります。
その部分はあえて記入せず、窓口で事情を説明することにしました。
私は、
「本人から聞いている話では、自分から辞めたわけではないようです」
という趣旨の説明をしました。
すると、担当者から思いがけない話が出てきました。
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「退職届を提出していますよね?」
担当者から、
「会社に退職届を提出していますよね?」
という話がありました。

しかも、その退職届には、自己都合で退職するという趣旨の内容が書かれているというのです。
私はそこで初めて、
「会社に提出した退職届が、離職理由を確認する際の資料になることがある」と知りました。
本人に確認すると、確かに退職届は書いていました。
本人の認識としては、
「会社から辞めろと言われたから退職した」。
しかし、書類上では、
「本人が自己都合で退職するという内容の退職届を会社へ提出している」。
ここで状況が難しくなってしまいました。
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「会社から辞めろと言われた」ことを証明できない
もちろん、
「退職届を書いたから、それだけで必ず自己都合退職になる」
という話ではありません。
離職理由について本人と会社の主張が異なる場合には、ハローワークが双方の主張や資料などを確認して判断することになります。
ただ、今回私が関わったケースでは、大きな問題がありました。
本人が、
「会社から辞めろと言われた」
ことを裏付ける資料を、私たちは用意できませんでした。
一方で、本人自身が書いた「自己都合で退職する」という趣旨の退職届は存在していました。
少なくとも、私が把握できた範囲では、会社側の説明を覆せるような客観的な資料はありませんでした。
結果として、このケースでは、自己都合による離職として雇用保険の手続きが進むことになりました。
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「言われたから書いただけ」でも……
この相談は、今でも印象に残っています。
本人にとっては、
「会社から辞めろと言われたから辞めた」
という認識だったと思います。
だからこそ、奥さんも「夫は会社から辞めさせられた」と私に相談したのでしょう。
しかし、実際に残っていた書類は違いました。
そこには、
「自分の意思で退職することを示す内容」
が書かれていました。
本人としては、
「会社から書くように言われたから」
くらいの感覚だったのかもしれません。
当時の私は、そこまで詳しく確認できていません。
そのため、なぜその内容の退職届を書いたのか、今となっては分かりません。
ただ、この経験から強く感じたことがあります。
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退職するときこそ、書類の内容を確認してほしい
退職するときには、会社からさまざまな書類への記入を求められることがあります。
そのとき、
「会社から言われたから」と、
内容を十分に確認せずに署名してしまうこともあるかもしれません。
しかし、その書類が後になって、
「なぜ会社を辞めたのか」
を確認するための重要な資料になる可能性があります。
特に、
「本当は辞めたくないのに退職届を書くよう求められた」
「会社から辞めるよう言われたのに、自己都合と書くよう言われた」
といった場合には、安易に書いてしまう前に、一度立ち止まってほしいと思います。

そして、すでに離職票が届いていて、
「書かれている退職理由が、自分の認識と違う」
という場合も、それだけで諦める必要はありません。
ハローワークで実際の経緯を説明し、相談することができます。
※退職の経緯がわかる資料は準備していた方が良いです(メール、録音など)
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制度を知っているだけでは足りない
相談員としてこのケースに関わった当時の私は、
「会社から辞めろと言われたのであれば、雇用保険の手続きをすれば何とかなるのではないか」と考えていました。
でも、実際にはそんなに単純ではありませんでした。
「本人がどう認識しているか」
そして、
「それを裏付けるものが残っているか」
この二つは別の問題なのだと、この相談を通じて学びました。
そして何より、
「意味をよく分からないまま書類に署名することの怖さ」
を実感した出来事でもありました。
もし退職をめぐって会社との認識に違いがあるのであれば、
「とりあえず書いてください」
と言われた書類ほど、その場ですぐに書かず、内容を確認してほしい。
今回の記事が、そんな場面で一度立ち止まるきっかけになればと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました🌻
