コロッバーAI教養図鑑 第5話
「予測するAI」とは何か。
AIは、未来を知っているのでしょうか。
小岩に愛され、小岩を愛する風来坊。
コロッバーKAWAIです。
前回は、
「異常を見つけるAI」
をご紹介しました。
今回は、
私たちの暮らしや仕事で幅広く活用されている
「予測するAI」のお話です。
天気予報。
渋滞予測。
商品の需要予測。
電車の混雑予測。
こうした「これから」を予測する場面で、
AIは大きな力を発揮しています。
では、
AIは本当に未来を知っているのでしょうか。
━━━━━━━━━━━━
AIは未来を見ているわけではありません
映画やドラマでは、
AIが未来を言い当てるような場面が描かれることがあります。
しかし、
実際の予測AIは、
未来を見ているわけではありません。
AIが行っているのは、
過去のデータから、未来の可能性を推定することです。
例えば、
これまでの売上。
気温。
天気。
曜日。
祝日。
地域ごとの特徴。
こうした情報を分析し、
似た条件の日にはどのような結果になったのかを参考にします。
そして、
「今日は、このくらい売れる可能性が高そうです。」
という予測を行います。
━━━━━━━━━━━━
「経験」を生かすようなイメージです
人も、
経験から未来を予想することがあります。
「今日は暑いから、アイスがよく売れそう。」
「連休だから道路が混みそう。」
そんなふうに考えた経験はないでしょうか。
予測AIも、
考え方は少し似ています。
もちろん、
人のように勘や直感で判断しているわけではありません。
大量のデータを分析し、
条件が似ている過去の事例をもとに、
未来の可能性を計算しています。
━━━━━━━━━━━━
予測AIは、身近なところで活躍しています
予測AIは、
さまざまな分野で利用されています。
天気予報。
商品の在庫管理。
物流の配送計画。
電力需要の予測。
交通量の予測。
農作物の収穫時期の予測。
病気の発生リスクの分析。
人が一つひとつ計算するのは難しい場面でも、
AIは大量のデータを短時間で分析し、
判断の参考となる情報を提供しています。
━━━━━━━━━━━━
「予測」は「断定」ではありません
ここで、
一つ覚えておきたいことがあります。
AIの予測は、
「必ずそうなる」
という意味ではありません。
あくまで、
現在あるデータをもとに、
最も可能性が高い結果を推定しています。
だからこそ、
急な災害。
大きな社会の変化。
予想していなかった出来事が起きれば、
結果も変わります。
AIは、
新しいデータを取り込みながら、
予測の精度を少しずつ高めているのです。
━━━━━━━━━━━━
人が判断するための材料
予測AIは、
未来を決めるためのものではありません。
未来を考えるための材料を示す技術です。
例えば、
店舗では、
予測を参考に商品の仕入れを考えます。
物流会社では、
配送計画を見直します。
自治体では、
防災対策の準備を進めます。
最終的にどう行動するかを決めるのは、
今も人間です。
AIは、
より良い判断を支えるパートナーなのです。
━━━━━━━━━━━━
おわりに
以前の私は、
AIは未来を当てる技術だと思っていました。
でも、
調べてみると、
未来を見ているのではなく、
過去から学び、
未来の可能性を推定していました。
「未来を知るAI」ではなく、
「未来を考えるためのAI」。
そう考えると、
予測AIが少し身近に感じられるようになりました。
あとがき
人は昔から、
「明日はどうなるだろう。」
と考え続けてきました。
AIも、
同じ問いに向き合っています。
ただし、
未来を知っているのではなく、
過去から学び、
未来の可能性を計算している。
そこに、
予測AIの面白さがあるのだと思います。
次回予告
第6話|「聞くAI」とは何か。
スマートスピーカー。
動画の字幕生成。
会議の文字起こし。
AIは、
人の声をどのように聞いているのでしょうか。
次回は、
音声認識AIの世界をご紹介します。
出典・参考文献
・総務省『令和6年版 情報通信白書』
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/r06.html
・気象庁
『数値予報について』
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/whitep/1-3-1.html
・文部科学省『令和6年版 科学技術・イノベーション白書』
https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpaa202401/
・OECD
『OECD AI Principles』
https://oecd.ai/en/ai-principles
いいなと思ったら応援しよう!
もし「いいな」と思っていただけたら、応援いただけると嬉しいです。無理のない範囲で大丈夫です。これからも楽しんでもらえる発信を続けていきます。