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特別編|魔王とコロッケ

こんばんは。
今日は少し趣向を変えて、特別編です。
このお話は、いつもコメントで仲良くしてくださっている蛍さんとのやり取りから生まれました。
「魔王とコロッケ」
そんな一言から始まった、世界で一番平和な物語です。🐔

ある日。
勇者コロッバーのもとに、一通の手紙が届いた。
魔王城へ来られたし。
世界の命運に関わる、大切な話がある。

ついに、この時が来た。
人々は震えた。
勇者と魔王。
長く続いた争いに、決着がつくのだと。
コロッバーは大きなコロッケを一つ抱え、魔王城へ向かった。
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重い扉が開く。
玉座には、魔王が座っていた。
魔王はコロッバーを見つめ、
ゆっくりと口を開く。
「勇者よ。」
コロッバーは身構えた。
「はい🐔」
「コロッケには、何をかけるのじゃ?」
「……はい?」
「聞こえなかったか?」
魔王は少し身を乗り出した。
「ソースか。塩か。それを聞いておる。」
世界の命運に関わる話ではなかった。
少なくとも、
コロッバーにはそう思えた。

「僕は、ソースです🐔」
魔王の眉が動いた。
「塩じゃ。」
「ソースです。」
「塩じゃ。」
「ソースです🐔」
玉座の間に、
静かな緊張が走る。
魔王は立ち上がった。
「ならば、決着をつけようではないか。」
大きなテーブルに、
揚げたてのコロッケが運ばれてきた。
魔王は塩を。
コロッバーはソースを。
二人は同時に、
コロッケを口へ運んだ。
「……。」
「おいしい。」
二人の声が重なった。
魔王はソースをつけた方を食べる。
コロッバーは塩をつけた方を食べる。
「……こちらも、おいしい。」
「塩も合いますね🐔」
その瞬間だった。
厨房の奥から声が響く。
「魔王様!」
「手作りのクリームコロッケが油の中で広がりました!」
一瞬、静まり返る。
魔王がぽつりと言った。
「……なぜじゃ。」
コロッバーも首をかしげた。
「不思議ですね🐔」
そして二人は、
思わず笑い出した。

争いの始まりは、
いつだって小さな違いだった。
ソースが好き。
塩が好き。
それぞれ違っていても、
同じ食卓を囲めば、
案外どうでもよくなる。
魔王は一つのコロッケを手に取った。
そして半分に割ると、
片方をコロッバーへ差し出した。
「勇者よ。半分こじゃ。」
「ありがとうございます🐔」
その日。
勇者と魔王の戦いは、
始まらなかった。
代わりに二人は、
日が暮れるまでコロッケを食べ続けた。
そして世界には、
少しだけ平和な時間が増えたという。
コロッケは、世界平和の第一歩。
……なのかもしれません。🥔🐔

あとがき
この物語は、蛍さんとのコメントのやり取りから生まれました😊
最初は「魔王とコロッケ」という一言から始まりましたが、
気が付けば、
「ソース派」「塩派」
そして、
「クリームコロッケは、なぜ油の中で広がるのか」
という話にまで発展しました🤣
コメントで盛り上がった会話が、
こうして一つの物語になる。
それも、noteならではの楽しさなのかもしれません。
蛍さん、楽しいアイデアをありがとうございました😊🐔
またコメント欄から、
新しい物語が生まれる日を楽しみにしています✨

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