「算数の復習から難関高校入試まで」数学が本当に苦手な中学生・高校1年生におすすめの最強数学勉強法
なぜあなたの数学は「どれだけ頑張っても」伸びないのか?
数学が苦手な人は、よくこう言います。 「公式は覚えたのに問題が解けない」 「学校の授業が呪文のように聞こえる」 「自分には数学のセンスがない」
断言します。数学にセンスは必要ありません。 あなたが数学に苦しんでいる理由は、能力の欠如ではなく、「積み残した過去の穴」にあります。
数学は「ジェンガ」である
数学という教科は、他の教科に比べて「積み上げ」の性質が極端に強い学問です。
小学校の「算数」が1階
中学校の「数学」が2階
高校の「数学」が3階
もし、1階の土台がグラグラだったらどうなるでしょうか? その上にどれだけ立派な2階、3階を建てようとしても、必ず崩れ去ります。
「高校数学が分からない」と言っている人の9割は、実は高校の内容ではなく、中学数学、あるいは小学校の算数で躓いています。
今の学年がどこであろうと、プライドを捨てて「自分が分からなくなった場所」まで戻ること。これが、最短で数学を攻略する唯一の「最強の近道」なのです。
1.算数・中学数学・高校数学の「切っても切れない」繋がり
具体的に、どの単元がどう繋がっているのかを解説します。ここを理解すると、復習の重要性が痛いほど分かるはずです。
1. 小学校の「割合・分数」ができないと、高校の「確率・微分」で詰む
小学校で習う「割合(く・は・じ)」や「分数の計算」。これを「なんとなく」で済ませていると、中学の「方程式の文章題」で式が立てられなくなり、高校の「確率」や「微積分の計算」で壊滅します。
高校数学の複雑な計算の正体は、結局のところ「分数の処理」の連続だからです。
2. 中学の「関数・グラフ」ができないと、高校数学は「詰み」
中学2年、3年で習う「一次関数」や「二次関数」。これが理解できていないと、高校1年生で最初にして最大の壁となる「二次関数」は絶対に理解できません。
高校数学の大部分は「関数」に関連しており、ここが崩れると大学受験の土俵にすら立てません。
3. 中学の「図形の性質」ができないと、共通テストで死ぬ
中学数学の「三平方の定理」や「図形の相似」。これらは高校の「図形と計量(三角比 sin,cos,tan)」や「ベクトルの図形的性質」に直結します。
共通テストでは、中学図形の知識を前提とした問題が頻出するため、ここが抜けていると手も足も出なくなります。
2.数学アレルギーを克服する!最強の参考書ラインナップ
数学が苦手な人が陥る最大の罠、それは「自分のレベルに合っていない参考書を選んでしまうこと」です。
学校で配られる分厚い問題集や、本屋で平積みされている「偏差値が上がる!」といった謳い文句の応用書に手を出してはいけません。
今のあなたに必要なのは、プライドを捨てて「これなら絶対にわかる」と思える一冊から始めることです。
【ステップ1】「計算の遅さ」と「算数の穴」を完全に埋める
高校数学で挫折する人の多くは、実は「数学」以前の「算数」でつまずいています。分数の足し算、引き算、割合の概念……これらが無意識レベルで解けないと、高校の複雑な数式を処理することは不可能です。
まずはここから、徹底的に土台を固めましょう。
1. 算数の全体像を復習する
【改訂版】小学校6年間の算数が1冊でしっかりわかる本

改訂版小学校6年間の算数が1冊でしっかりわかる問題集

このシリーズは、大人の学び直しでも大ベストセラーとなっている名著です。無駄な説明を省き、「結局どういうことか」を本質的に解説してくれます。
大学受験でのメリット: 共通テストの数学では、高度な思考力以前に「速く正確な処理能力」が求められます。
この本で算数の本質(特に割合や図形の基礎)を掴み直すと、高校数学の「確率」や「微積分」の立式スピードが劇的に上がります。
2. 「算数脳」を呼び覚ます魔法のテクニック
小学校で習う計算が5秒で解ける 算数 ひみつの7つ道具

「計算が遅い」「ケアレスミスが多い」という人は、計算を「力技」でやろうとしています。
この本は、暗算のコツや計算をシンプルにする工夫(さくらんぼ計算やキリの良い数字の作り方など)を教えてくれます。
大学受験でのメリット: 数学の試験は時間との戦いです。ここで学ぶ「計算を工夫する癖」は、大学入試の二次試験で膨大な計算をミスなく突破するための最強の武器になります。
3. 「文章題アレルギー」を根本から治す
学年縦断ギガドリル 算数文章題 小学3~6年 (シグマベスト)

数学の問題文で「何を言っているのかわからない」という読解力の欠如を補うためのドリルです。
大学受験でのメリット: 近年の入試数学は、実生活に即した長いリード文を読み解く問題が増えています。「文章を数式に翻訳する力」は、この小学校レベルの文章題から始まっているのです。
【ステップ2】中学数学を「ひとつひとつ」着実に攻略する
中学数学は、高校数学を理解するための「文法」です。ここが抜けていると、高校の教科書は一生「外国語」のままです。
4. つまずきをゼロにする超入門書
中1数学をひとつひとつわかりやすく。改訂版

中2数学をひとつひとつわかりやすく。改訂版

中3数学をひとつひとつわかりやすく。改訂版

・中学数学 パターンドリル 中学全範囲

これ以上に親切な中学数学の解説書を、私は知りません。左ページに図解、右ページに練習問題という構成で、数学嫌いの生徒でもスイスイ進められます。
中1数学をひとつひとつわかりやすく。をやりつつ、中学数学 パターンドリルで学習した分野の問題を解きます。
大学受験でのメリット: 高校数学の「2次関数」は中3の関数、「三角比」は中3の三平方の定理がベースです。これらを超基礎から完璧に理解しておくことで、高校での「数学挫折」を未然に防ぎます。
【ステップ3】「図形」と「文章題」の壁を突破する
多くの受験生が苦手とするのが「図形」と「文章題」です。ここを克服すれば、周りと一気に差がつきます。
5. 10日間で図形を得意科目にする
高校入試10日でできる 図形:サクサク合格トレーニング!

図形問題には「視点」があります。この本は、その視点を短期間で叩き込んでくれます。
大学受験でのメリット: 大学入試の「ベクトル」や「複素数平面」は、結局のところ中学図形の知識(相似や三平方の定理)を高度にしたものです。
中学図形が完璧なら、これらの難関単元も「ただの図形問題」に見えてきます。
6. 「式を立てる力」を養う特効薬
こわくない数学文章題 (くもんの高校入試スタートドリル)

「くもん」のノウハウが詰まった、ステップアップ形式のドリルです。
大学受験でのメリット: 「共通テスト」の第1問・第2問は中学レベルの文章題の基礎知識がなければ解くことはできません。
このドリルで論理的な組み立てを学べば、どんなに複雑な入試問題でも「骨組み」が見えるようになります。
【ステップ4】「高校入試」レベルを実戦形式で仕上げる(中学生向け)
基礎が固まったら、いよいよ実戦です。ここでの演習量が、高校に入ってからの「数学の地肩」になります。
7. 網羅性と解説の質を求めるなら
中学総合的研究問題集 数学 新装三訂版

教科書レベルから入試レベルまでを網羅した問題集です。
高校受験でのメリット: 公立・私立問わず、典型的な良問が揃っています。これを1冊やり遂げることで、「数学でわからないことはない」という圧倒的な自信がつきます。
8. 本物の「戦う力」を身につける
全国高校入試問題正解 数学

全国の入試問題を解くことで、自分の実力を客観的に測ることができます。
高校受験でのメリット: 実際の入試問題を解く経験は、高校・大学受験における「初見の問題に対する粘り強さ」を育てます。
【ステップ5】難関校を目指す人へ
「今は苦手だけれど、本当はトップレベルの高校に行きたい」「高校に入ってから数学で学年上位を狙いたい」という志の高い人のための、最終仕上げ用教材です。
基礎を終えた後にこれらに取り組むことで、景色がガラリと変わります。
9. 難問の「解き方」のルールを知る
高校入試の難問が1冊でしっかりわかる本 数学

難関校の入試問題には、一見すると手も足も出ないような「難問」が出題されます。
しかし、それらは決してセンスで解くものではなく、いくつかの「難問特有の切り口」を組み合わせるだけで解けるようになっています。
この本はその「切り口」を言語化して教えてくれます。
高校受験でのメリット: 難関公立・私立高校では、教科書レベルを超えた思考法が求められます。
この本で「難問をバラバラに分解して考える力」を養えば、初見の複雑な問題に対しても「あ、これはあのパターンだ」と冷静に対処できるようになり、合格率が飛躍的に高まります。
10. 揺るぎない「実戦体力」を作る
ハイクラス徹底問題集 中1 数学

ハイクラス徹底問題集 中2 数学

ハイクラス徹底問題集 中3 数学

「基礎はわかったけれど、実際の入試レベルの問題になるとミスが出る」という人に最適な、良質で歯ごたえのある問題集です。
高校受験でのメリット: 難関校の入試は「時間との戦い」でもあります。
この問題集でハイレベルな典型問題を繰り返し解くことで、正確な計算力とスピード、そして最後まで解き切る集中力が身につきます。
また、ここで中学数学を深掘りしておくことで、高校入学後の数学の授業に無理なくついていくことができます。
・国立高校・難関私立高校入試対策 上級問題集 数学

難関国立・私立高校の入試対策に特化した問題集。中学では扱わない公式や考え方を解説しており、難関高校入試対策に最適です。
途中の計算過程も丁寧に書かれているので、中学数学が完璧であれば使いこなせます。
『国立高校・難関私立高校入試対策 上級問題集 数学』を購入する
3.逆転合格・克服のための「奇跡のスケジュール」
数学の成績を劇的に変えるために最も必要なもの。それは優れた参考書でも、プロの授業でもありません。
「いつ、何を、どの順番でやるか」という明確なスケジュールです。
数学が苦手な人は、往々にして「今の自分には難しすぎる問題」に時間を使いすぎたり、逆に「基礎だから」と甘く見て計算練習を疎かにしたりします。
ここでは、数学を根本から作り直すためのロードマップを、中学生向けの「1年〜1年半じっくりプラン」と、高校1年生向けの「4〜6ヶ月超速プラン」に分けて徹底解説します。
1. 【中学生向け】1年〜1年半で「数学が得意」に変わる着実プラン
中学生の皆さんは、幸いなことにまだ時間に余裕があります。焦って先に進むよりも、「二度と忘れない土台」を築くことが、高校受験、そしてその先の大学受験での大きなアドバンテージになります。
【第1期:最初の3ヶ月】算数の「穴」を完全に塞ぎ、計算体力をつける
まずは「算数」まで戻ります。ここを完璧にすることが、数学嫌いを治す唯一の特効薬です。
メイン参考書:
【改訂版】小学校6年間の算数が1冊でしっかりわかる本
改訂版小学校6年間の算数が1冊でしっかりわかる問題集
サブ教材(並行):
小学校で習う計算が5秒で解ける 算数 ひみつの7つ道具
学年縦断ギガドリル 算数文章題 小学3~6年
進め方: 最初の1ヶ月で『1冊でしっかりわかる本』を読み込み、続く2ヶ月で問題集とギガドリルを完璧にします。『ひみつの7つ道具』は、朝の10分などの隙間時間で「暗算の癖」をつけるために使ってください。
【第2期:4ヶ月目〜9ヶ月目】中学数学の「全貌」を把握する
中学3年間の内容は、実はつながりが非常に強いです。学年をバラバラに学ぶのではなく、一気に網羅してしまいましょう。
使用参考書:
中1数学をひとつひとつわかりやすく。改訂版
中2数学をひとつひとつわかりやすく。改訂版
中3数学をひとつひとつわかりやすく。改訂版
中学数学 パターンドリル 中学全範囲
進め方: 各学年2~3ヶ月ずつかけます。「ひとつひとつ」シリーズは解説が丁寧なので、「なぜその式になるのか?」を他人に説明できるレベルまで繰り返してください。
特に中2の「一次関数」と中3の「展開・因数分解」は、高校数学の命綱になります。
【第3期:10ヶ月目〜11ヶ月目】苦手な「図形」と「文章題」を特訓
多くの人が挫折する図形と文章題を、専門のドリルで潰します。
使用参考書:
高校入試10日でできる 図形:サクサク合格トレーニング!
こわくない数学文章題 (くもんの高校入試スタートドリル)
進め方: 図形は10日間のプログラムを3周(1ヶ月)行います。文章題は残りの1ヶ月でじっくりと。「問題文を読んで図や式に直す」訓練を繰り返します。
【第4期:12ヶ月目以降】高校入試レベルへ引き上げ
最後の半年は、実戦形式の問題集で「戦う力」を養います。
使用参考書:
中学総合的研究問題集 数学 新装三訂版
全国高校入試問題正解 数学
受験する都道府県や高校の過去問
高校入試の難問が1冊でしっかりわかる本 数学
ハイクラス徹底問題集 中1・中2・中3 数学 (各学年分)
国立高校・難関私立高校入試対策 上級問題集 数学
進め方: 『中学総合的研究』で問題演習を行います。難関高校を受験する場合は『ハイクラス徹底問題集』や『難問が1冊でわかる本』で対応します。
仕上げに『全国高校入試問題正解』で各県の過去問を解き、自分の実力が全国レベルでどこにあるかを確認してください。
2. 【高校1年生向け】4〜6ヶ月で中学数学を「完遂」する超速プラン
高校1年生で数学が苦手なあなたは、今すぐにでも「小中学校レベルの穴」を埋めなければなりません。
高校の授業は待ってくれませんが、小中学校の算数と数学が完璧なら、高校数学の理解スピードは3倍になります。
高校生向けスケジュールでは、あえて「高校入試専用の問題集」は省きます。目的は入試ではなく、「高校数学を理解するための基礎体力を最短でつけること」だからです。
【第1期:1ヶ月目】算数の「脳」をリブート(再起動)する
プライドを捨てて、算数から始めます。高校生なら、算数の内容は1ヶ月で終わらせることが可能です。
使用参考書:
【改訂版】小学校6年間の算数が1冊でしっかりわかる本
改訂版小学校6年間の算数が1冊でしっかりわかる問題集
小学校で習う計算が5秒で解ける 算数 ひみつの7つ道具
学年縦断ギガドリル 算数文章題 小学3~6年
進め方: 『1冊でしっかりわかる本』と問題集を2週間で終わらせます。残りの2週間でギガドリル(文章題)を解きつつ、『ひみつの7つ道具』で計算の工夫を叩き込みます。
高校の物理や化学で計算ミスが多い人は、ここを飛ばすと一生苦労します。
【第2期:2〜3ヶ月目】中学数学の「エッセンス」を爆速で吸収
中学3年間の数学を、2ヶ月で一気に復習します。
使用参考書:
中1数学をひとつひとつわかりやすく。改訂版
中2数学をひとつひとつわかりやすく。改訂版
中3数学をひとつひとつわかりやすく。改訂版
進め方: 3日に1章(ユニット)のペースで進めます。わからないところがあれば、すぐに印をつけて何度も解き直します。
特に「因数分解」「方程式」「関数」は、高校数学のすべての単元の基礎になるため、ここだけは「100点」が取れるまで繰り返してください。
【第3期:4ヶ月目】「図形」と「文章題」の解法パターンを網羅
高校数学の「三角比」や「2次関数の応用」で詰まらないために、中学レベルの思考法を完成させます。
使用参考書:
高校入試10日でできる 図形:サクサク合格トレーニング!
こわくない数学文章題 (くもんの高校入試スタートドリル)
進め方: 図形は10日間で1周し、その後苦手な問題だけ2周します。文章題ドリルは、高校の「文章から数式を作る」作業の練習台として使います。
【第4期:5〜6ヶ月目】弱点補強と「高校数学」への橋渡し
最後の2ヶ月は、これまでに使った全参考書の「間違えた問題」だけを総復習します。
進め方: もし余力があれば、この期間に高校の教科書の「例題」だけを解き始めてください。中学数学が完璧になっていれば、驚くほどスラスラ理解できるはずです。
高校生の場合、入試対策用の問題集に深入りする必要はありません。
それよりも、「基礎を絶対に忘れないこと」に全エネルギーを注ぎましょう。
4.プロが教える「効果を10倍にする」勉強の鉄則
参考書をただ解くだけでは、すぐに忘れてしまいます。以下の3つのルールを必ず守ってください。
1. 「なぜ?」を3回繰り返す
公式を覚える時、「なぜこの式になるのか?」を自分に問いかけてください。説明できない場合は、理解できていない証拠です。
2. 解答をすぐに写さない
5分考えて分からなければ解答を見て構いません。しかし、「解答を見たあと、何も見ずに白紙の状態から最後まで解き切る」こと。これをやらない限り、自分の力にはなりません。
3. 計算過程を省略しない
数学が苦手な人ほど、ノートの隅にちょこちょこと計算を書きます。ノートは贅沢に使い、イコール(=)を縦に揃えて書きましょう。計算ミスは、思考の乱れから生まれます。
数学は「過去の自分」への手紙
数学が苦手なことは、決して恥ずかしいことではありません。それは単に、過去のどこかでボタンを掛け違えただけなのです。
今回紹介した参考書とスケジュールは、その掛け違えたボタンを、一番下から一つずつ丁寧に留め直していくための作業です。
地味で、時に退屈かもしれません。でも、一番下のボタンが正しく留まった瞬間、今まで見えなかった高校数学の世界が、驚くほどクリアに見えてくるはずです。
「分からない」を「分かった!」に変える喜びを、あなたにも知ってほしい。
まずは、自分のレベルに合った一冊を手に取るところから始めてみませんか?
次にあなたができるステップ
まずは、自分が一番不安を感じている単元がどこか(算数なのか、中1数学なのか)を特定しましょう。
もし判断に迷うなら、『小学校6年間の算数が1冊でしっかりわかる本』をパラパラと眺めてみてください。
少しでも「あれ、これどうやるんだっけ?」と思う箇所があれば、そこがあなたのスタートラインです。
