見出し画像

だれスポ(スポット)基準― 合理的配慮の「義務化」には限界がある。だからこそ、もっと楽に、もっと低く ―


「合理的配慮の義務化」。
言葉としては正しい。理念としても間違っていない。
でも、現場に立つとどうだろう。

近年の物価上昇。
原材料費、光熱費、家賃、人件費。
どれも上がり続けている。
加えて、深刻な人手不足。
特に個人商店、小規模事業者、地方の店舗ほど余裕はない。

そんな中で
「これは義務です」
「できていないのは問題です」
と言われ続けたら、どうなるか。

多くの店は、黙ってシャッターを下ろす。
もしくは、最初から「関わらない」選択をする。

それは本当に、
誰のための合理的配慮なのだろうか。


■ 正しさが、やさしさを遠ざける瞬間

合理的配慮は、本来とてもやさしい考え方だ。
「すべて完璧じゃなくていい」
「できる範囲でいい」
「相手の立場を想像しよう」

でも、それが
制度
義務
評価
チェック
になった瞬間、空気が変わる。

・できていないと責められる
・ミスが許されない
・一度やると、ずっと求められる
・コストと手間だけが残る

結果、
「だったら最初から関わらない方がいい」
という防衛反応が生まれる。

これは、悪意ではない。
疲弊だ。


■ 100点を求める社会は、0点を量産する

多くの基準は、こうなりがちだ。

  • スロープがあるか

  • 多目的トイレがあるか

  • 表示は多言語対応か

  • スタッフ研修はできているか

もちろん、どれも大切だ。
でも、全部そろっていないと
「配慮していない」とされる空気がある。

これが一番の問題だ。

100%を求めると、
80%や60%を出してくれる人が消える。

「完璧じゃないから、名乗れない」
「中途半端なら、やらない方がいい」

その結果、
挑戦する店が減り、社会は動かなくなる。


■ だれスポ(スポット)基準が目指すもの

だれスポ(スポット)基準は、
合理的配慮を“義務”から解放するための基準だ。

完璧を求めない。
正しさで縛らない。
評価で裁かない。

大事なのは、たった一つ。

「少しでも、だれかのことを考えたか?」

それだけでいい。


■ だれスポ基準の考え方(超シンプル)

① 100%じゃなくていい

・車椅子は無理だけど、ベビーカーなら入れる
・段差はあるけど、声をかければ手伝える
・多言語は無理だけど、ジェスチャーは得意

それ、立派な配慮です。


② 「できないこと」を隠さなくていい

「当店はここまでしかできません」
「これは難しいです」

正直に言える空気の方が、
安心して利用できる。

無理して「できます」と言う社会より、
正直な「ここまでならできます」の方が、
ずっとやさしい。


③ 人を責めない

だれスポは、監査じゃない。
減点方式じゃない。
チェックリストで裁かない。

「やろうとした」
「考えた」
「声をかけた」

それを見える化するだけ。


■ マークと★(星)で、気楽に参加できる

だれスポは、
認証でも、許可でもない。

  • ★1:少し意識している

  • ★2:できることがいくつかある

  • ★3:積極的にサポートできる

このくらいの、ゆるさでいい。

「★1だから恥ずかしい」ではなく
「★1から始めてくれてありがとう」

そんな社会の空気をつくる。


■ 店の“できること”が、社会を変える

小さな店の
「声かけできます」
「椅子どかせます」
「ゆっくり待てます」

それは、
制度では絶対につくれない価値だ。

合理的配慮を
人のやさしさに戻す
それが、だれスポの役割。


■ 義務ではなく、文化へ

義務は疲れる。
文化は続く。

だれスポは、
「やらなきゃいけない」ではなく
「できたら、ちょっといいよね」
を積み重ねる仕組み。

・高齢者
・障害者
・子ども
・外国人
・ベビーカー
・一時的なケガ

誰もが、
いつか“配慮される側”になる。

だからこそ、
配慮は特別じゃなくていい。


■ 最後に

合理的配慮の義務化には、確かに意味がある。
でも、それだけでは社会は広がらない。

今、必要なのは
ハードルを下げること
楽に関われること
失敗しても続けられること

だれスポ(スポット)基準は、
そのための“入口”だ。

100点じゃなくていい。
0点より、1点。
1点が集まれば、社会は変わる。

やさしさは、
無理をしないところから始まる。



#だれスポ
#合理的配慮
#義務化の限界
#インクルーシブ社会
#やさしさの見える化
#小さな配慮
#誰のための社会
#完璧じゃなくていい

だれモビプロジェクト

奇天烈企画
代表 白川 薫
介護福祉士・コンサルタント・電子書籍・プランナー
名古屋市名東区亀の井1-18 101 908
お問い合わせ
daremobility@gmail.com


いいなと思ったら応援しよう!