だれスポ(スポット)基準
― 100%じゃなくていい。「少しできてる」が社会を変える ―
「この店、入りにくいな」
そう感じたことは、きっと誰にでもある。
段差が一段あるだけで、
入口が狭いだけで、
声をかけづらい雰囲気なだけで、
その場所は“行けない場所”になる。
だれスポ(スポット)は、
完璧なバリアフリーを求めるプロジェクトではない。
むしろ真逆だ。
100%じゃなくていい
少しでも配慮していれば、それは立派な「だれスポ」
この考え方を社会に広げるために、
だれスポ基準をつくる。
■ だれスポ基準の考え方
だれスポの基準は、とてもシンプルだ。
高齢者
障害者
子供
外国人
「だれか」にとって入りやすいか?
「だれか」を排除していないか?
これだけ。
重要なのは
「できているか/できていないか」ではなく
**「やろうとしているか」**だ。
■ 基準① 物理的に入れるか?
まずは一番わかりやすい部分。
車椅子で入れるか
ベビーカーで入れるか
段差がある場合、手助けできるか
扉が重すぎないか
通路が完全でなくても「通そうとする意思」があるか
ここで重要なのは
完全なスロープや改修がなくてもOKということ。
段差があっても
「声をかければ手伝う」
「スタッフがすぐ出てくる」
それだけで十分だれスポ基準に該当する。
■ 基準② 対応できる“人”がいるか?
設備よりも、実はここが一番大切だ。
困っている人に声をかけられる
車椅子・ベビーカーの扱いを怖がらない
筆談やジェスチャーで何とかしようとする
日本語が通じなくても笑顔で対応する
マニュアルは不要。
流暢な英語も不要。
「なんとかします」の姿勢
これこそが合理的配慮の本質だ。
■ 基準③ 情報が“閉じていないか?”
写真付きメニューがある
指差しで注文できる
難しい専門用語だらけではない
説明を省かず、ゆっくり話せる
外国人だけでなく、
子供・高齢者・認知特性のある人にも効いてくる。
情報の開放=入りやすさだ。
■ だれスポ・マークと星印の考え方
だれスポでは
合否判定はしない。
代わりに
**マーク+星印(★)**で「今できていること」を可視化する。
例:
★☆☆:声かけ・サポート意思あり
★★☆:車椅子・ベビーカー対応可
★★★:多様な人が自然に利用できる
重要なのは
星が少なくても“誇っていい”こと。
★1つは
「ここから社会が始まっている証」だ。
■ だれサポという思想
だれスポを支えるのが
だれサポという考え方。
それは特別な資格でも、
専門職でもない。
店主
スタッフ
常連客
たまたま居合わせた人
その場にいる「だれか」が
ちょっと手を貸すこと
それだけ。
だれサポが増えると、
合理的配慮は「制度」ではなく
日常の風景になる。
■ なぜ100%を求めないのか?
100%を求めた瞬間、
多くの店は参加できなくなる。
お金がない
建物が古い
人手が足りない
でも、
気持ちまで否定する必要はない。
できる範囲でやる。
少しずつやる。
今日より明日をよくする。
それでいい。
■ だれスポが増えた街の未来
車椅子が特別じゃなくなる
ベビーカーが邪魔者にならない
外国人が迷わず入ってくる
高齢者が遠慮せず外出する
それは「優しい街」ではない。
普通の街だ。
違和感がなくなる瞬間、
社会はちゃんと前に進んでいる。
■ 最後に
だれスポは
「立派な店」を探すプロジェクトじゃない。
「立派になろうとしている店」
「人を拒まない場所」
それを見つけ、つなぎ、広げる。
星は評価じゃない。
意思表示だ。
だれかのために、
少しだけ扉を開ける。
それができる店が増えれば、
社会は確実に変わる。
だれから始めるか?
それは、
今ここにいる“あなた”からだ。
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