1979年のiPhone!?ロマンしかないステキ謎機械
PLAYBOY日本版 集英社 1979/1/1発行号

まったく記憶にない謎機械の広告
47年前のPLAYBOY日本版を眺めていたら、謎の機械の広告が。
それがこちら↓。

SONYのラテカセ、Mr. JACKALとは
理不尽に蹴り飛ばされてる広告
屋外の車から彼女に蹴り飛ばされる男性。
何を言わんとしてるのか、一瞬ではわからず右下の商品情報を見てみると。
なるほど。
テレビとラジオ、カセットがセットになっているポータブルマシンということらしい。
ラテカセという名称の商品カテゴリに属している当時のマシン。
1979年、私は生まれてはいるものの、この機械はまったくの初見。
外に持ち出せるから、屋外の写真なんですね。
よく見たら、彼女の脇に抱えられているのがMr.ジャッカルか。
結構な大きさ。
でも、デザイン的には一周回って結構格好良く私には感じられたが、いかがだろう。

貧弱な性能に溢れる夢
スペック見て驚いたが、テレビは画面が4インチという小ささの上に、なんと白黒。
現行のiPhone17と比べると小ささがよく分かる。

小さい上にブラウン管。
まともに視聴できるんでしょうか。
たとえば、野球中継を見る時に、カウントや得点が見られるのか非常に心もとない。
しかも、録画できるのは良いね、と思ったら。
カセットは録音のみ。
テレビやラジオの録音はできるっぽい。
ううっ!そう言えば、幼少期にラジカセをテレビのスピーカーに近づけて歌番組を録音しようとしてた記憶が、、、。
ダイレクト録音できるから、家族に声と音を出さないようにお願いする必要がなくてMr.ジャッカル、この点では良さそうだ。
実はウォークマンより古い
ウォークマンがSONYから発売されるのが1979年。
調べたらラテカセは1976年発売だそうなので、先行しているんですね。
家電を外に持ち出したい欲求は50年前近くから変わらないようだ。
3つの機能のせいでサイズが大きくて、今となってはとても外に持ち出す気にはならないだろうが。
当時のユーザーが、この小さな画面で深夜放送やナイターを見ながら、ラジオを聴いたりカセットをいじったりしていた姿は、想像するだけでワクワク感がある。
生まれた時からタブレットで動画を見ている今の子どもには理解されないだろうが。
第二のラテカセ、日立の見聞録
カラーに進化!広告の意味はちょっとよくわからない
実はこの号には日立のラテカセの広告も。
それがこちら↓。

「マルコに語りかけたほほ笑みではなかったか」というキャッチは意味不明。
商品名の「見聞録」と「マルコ・ポーロ」を掛けているのだろう。
この商品を持って旅に出てね、ということが言いたいのかも知れないが、失敗してスベってるとしか思えない。
しかも、「時を超えた旅に出かけてみないか。21世紀のマルコたちよ。そこで何を見、聞き、録るのだろうか」というサブキャッチからは外出してもテレビから目を離せない旅行中ニートのような姿が想像されて、ちっとも魅力を感じられない。
そんな旅イヤだよ、、、。
テレビがカラーの商品もあり、ステレオ録音再生が可能な機種もあり、(恐らく)後発の強みを生かして機能的にはこちらの方が優れていそう。
第三の男、ビクターのカラカセ50
5インチカラー大画面が売り
実はこの号にはビクターのラテカセの広告も。
それがこれ↓。

広告写真の画面が夕日で真っ赤なように、こちらもカラー画面が売り。
しかも、5インチの大型画面(相対的に)。
その分、価格はソニーのMr.ジャッカルの約6万円のほぼ倍となる11万円。
大学初任給がそれくらいの金額だったらしい。
そこまでしてテレビを外に持ち出したかったのだろうか。
別れと再合流
重いけど夢とロマンがある
ラテカセは80年代頭には相当下火になっていたらしい。
音楽再生機能はこの年、1979年発売のウォークマンなどに、テレビ機能は液晶ポータブルテレビに、ラジオは携帯ラジオに、とそれぞれの機能ごとに別の機械に分かれることに。
そりゃそうだ。
一番重い「カラカセ50」は7.4kg。
そこに持ち運ぶために電源の単一電池を8本入れたら驚異の8kg超え。
SONYは一番軽くて本体3.3kg、電池込みで3.9kg。
いずれにしても、ポータブルと言って良い重さではない。
しかも電池持ちが、テレビを視聴すると2時間程度というのだから、外出のお供には現実的にならない。
2007年に発売された初代iPhoneのプレゼンで、ジョブスはiPod、Phone、Internetの3つの機能を、1つの機械に統合したと誇らしげでした。
ちなみに音楽再生、動画再生にラテカセにはないインターネット、電話機能まで統合して、初代iPhoneの重さは、約135g。
でもだ。
重い機械にしか持ち得ないロマンもあると思うんだよなー。
松本零士の描く宇宙船のコックピットの謎のメーターの数々に通ずるような(違う)。
