マッチングアプリ婚は3割時代——離婚率は職場婚より高いのか
割引あり
「マッチングアプリで結婚した夫婦は、離婚しやすい」——この通説への最短の答えはこうだ。英国の調査は「結婚3年以内に限りリスクが高い」を示し、米国の1万9,131人調査は「むしろアプリ発のほうが続く」を示した。そして日本には、出会い方別の離婚率を測った公的統計がそもそも存在しない。つまり、どちらかに断定している記事は何かを省略している。この記事では英米の原著研究と日本の政府統計・民間調査を原典から1つずつたどり、どこまでが事実で、どこからが誇張かを判定する。読み終える頃には「アプリ婚だから」という不安の正体が、別の変数に置き換わっているはずだ。
1. 結婚の3割がアプリ発——「出会いの主役交代」は数字で確認できる
最初に、この記事の主役であるマッチングアプリ婚がどれくらい一般的なのかを確定させる。マッチングアプリとは、スマートフォン上でプロフィールを見て恋愛・結婚相手を探すオンラインサービスのことだ。英語圏でいうdating appにあたる。
明治安田生命が2025年11月に発表した「いい夫婦の日」に関するアンケート調査(全国の20〜79歳既婚男女1,620人、2025年10月実施のインターネット調査)によると、結婚1年以内の夫婦の出会いのきっかけは「マッチングアプリ」が30.4%で3年連続の首位となり、過去最高を更新した。2位の「友人・知人の紹介」(19.2%)に11ポイント以上の差をつけている。
┌───────────────────────────────────┬───────────┐
│ 出会いのきっかけ(2025年) │ 割合 │
├───────────────────────────────────┼───────────┤
│ マッチングアプリ │ 30.4% │
│ 友人・知人の紹介 │ 19.2% │
│ 職場の同僚・先輩・後輩 │ 17.6% │
│ 学校の同級生・先輩・後輩 │ 12.0% │
│ インターネット・SNS │ 8.0% │
│ 婚活パーティー・イベント │ 2.4% │
│ 結婚相談所 │ 2.4% │
│ ナンパ │ 2.4% │
│ お見合い │ 1.6% │
│ 趣味・習い事 │ 1.6% │
│ 合コン │ 0.8% │
└─────────────────────────────────────┴──────────┘
※結婚1年以内の夫婦が回答(その他1.6%を除く)
出典: 明治安田生命「『いい夫婦の日』に関するアンケート調査」(2025年11月)ここから先は
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