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【ショートショート昔話】鬼と欲深き少年

昔むかしあるところに少年がいました。
少年の家族は鬼に全員殺されました。
ですが、少年は別に鬼を恨みませんでした。
少年にとって家族は大切な存在でも何でもなく、ただ当たり前にあるだけの存在だったからです。
でも少年は困りました。
どうやって食っていけば良いのだろう?

少年はやむを得ず旅に出ました。
その辺に生えている草や果実を食べながら歩きました。
毒が入っているものもたくさんあったので度々体調不良になりました。
それでも少年は旅を続けました。

狩りの仕方をまだ習っていなかったので肉や魚にはありつけません。
植物だけでは力が出ません。
そんな時に鬼を見ました。
鬼は人を襲い、食べていました。

少年は鬼が去った後に食べられた人間を見ました。
試しに火にくべて食べてみました。
正直なところ美味しくありませんでした。
うーん。

少年は考えた末、鬼を食べてみたいと思いました。
ですが鬼は大きく力も強い。
少年は暗殺術を身につけることにしました。
周りの気配に全神経を集中させ、気配を読み取ることができるようになりました。
特に、鬼に関しての気配にはとりわけ注意したので鬼の気配は手に取るようにわかるようになりました。

また、気配を消すことも覚えました。
心を無にし、自然と同化するのです。
そうやって1人寝ている鬼に近づき、鬼が目を覚ます暇もなく脳天をかち割りました。

少年は鬼を焼いて食べました。
それはそれはゲロマズでした。
なので鬼など放っておくことにしました。

暗殺術のおかげで狩りができるようになった少年はやっと肉や魚にありつけました。
ですが、人肉や鬼肉の味を知っていたからか、物足りません。
自分は一体何が食べたいのだろうと思いました。
ひょっとしたら何も食べたくないのかもしれないと思いました。

少年は数日間断食をしてみました。
すると餓死しました。


いのちゃんの本音

教訓というのは人に考えさせるものだ、と思って流れに任せて適当に書きました。
人間の思考って道徳っていう面倒なものがいろいろとブレーキをかけてくるので、制約を多く受けます。
それをなるべく排除して、もしそうだったからどうなるかをシミュレーションしただけのお話です。

オチを期待させるところで敢えて残念なオチを提供しました。
すると不思議なことに人は勝手に教訓を考え出す。
そんな気がしたのでその通りな感じにしてみました。

意味なんてない話。
これは書いてみてなかなか勇気がいると思いました。
そういうのを受け付けない世の中だと思うし、自分は一体何を書いているんだろう、となってしまう。

でもそれこそがチャンスなのじゃないかと思います。
人があまりやっていないことをやり続けていると、それが何かの拍子で誰かに刺さって、的な。
無難なそれっぽいものを書いているよりも余っ程冒険をしているなと思いました。

これからもクレイジーだったり不気味だったりやっちゃいけないことにどんどん踏み込んで常識というものをぶち壊していけたらな、と思います。

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反逆のいのちゃん ニートにチップのお恵みを!!