「楽しい英語」と「試験の英語」──子どもが自然に話すのはどちら?
こんにちは、ディーン千賀子です。
この記事は、「子どもには英語を楽しんでほしい」と願って英語教育を始めた親御さんに向けて書いています。
私はこれまで、英語教育に関わる現場で300家庭以上のサポートをしてきました。
「英語を好きになってほしい」と通い始めた親子が、気づけば英検や点数に追われて戸惑っている──そんな光景を、何度も目にしてきました。
英語って、本来は“人と人とをつなぐ言葉”。
なのに、日本では“テストで測るスキル”になりやすいんです。
でも私は、子どもが自然に英語を話し始めるのは「楽しい経験」からだと確信しています。
その“楽しい英語”を支えるのは、親の余裕と環境づくり。
そして、10年かけて育てる覚悟です。
「うちの子、もっと英語を話してくれたらいいのに」
そう思ったときこそ、この記事を読んでみてくださいね。

ママたちの願いと、現実とのギャップ
私が英語レッスンをして10年になります。
3年目くらいで多くのママたちが言うことに共通点があることに気づきました。
「とにかく英語を好きになってほしい」
「楽しく、自然に話せるようになってくれたら」
とおっしゃってレッスンを始められます。
楽しく英語を体験して、英語を好きになって欲しい!
その気持ち、よ〜くわかります。
でも数年経つと──
「そろそろ英検、受けさせようかな…」
「中学に入るまでに3級は絶対取りたい!」
「中間テストでは80点はないと」
と、急に“試験の英語モード”に切り替わるご家庭が少なくありません。
「楽しい英語」を続けるには、親の“余裕”が必要
最初は「英語を嫌いにならないでほしい」と願っていたのに、
気づけば親が焦って、英検や点数の話ばかり。
このギャップが激しすぎる、と感じています。
「小1から始めて、楽しくやってます」
「でももう小4だから…」
え? もう“楽しい英語”をやめる時期なの?
学校で英語を頑張ってほしい、良い成績を取って欲しい。
その先にはなにがあるのでしょうか?
きっと、海外でも英語で会話できる人になって欲しいとか、英語を使って仕事をしてほしい、など、「話す英語」が結局ゴールなのではありませんか?
(話せなくても読み書きだけできるようになって欲しいという親子さんには10年間で会ったことがないのです)
でもあまりに「試験の英語」を親御さんが子どもさんに押し付けすぎると、子どもさんが英語キライになったり、英語をしゃべること自体に興味を失ったりしてしまうんです。
私はそれを一番予防したいと思っています。
一番大切なことは「話したい!」という心なんです。
英語力を「英検だけ」で測っていませんか?
英語が上達しているかを、英検だけで判断してしまうのは危険です。
英検=試験の英語
英語=本来は“人との関係性の中で生まれる言葉”
なのに、英語に限って
「知らない外国人と毎日話させればいい」
「オンラインで毎日違う先生と会話!」
となってしまう家庭もあります。
でも、それって日本語では絶対しないことですよね?
子どもにとって、毎日知らない人と会話するって結構なストレスなんです。
(大人に例えてみればわかっていただけると思います)
子どもだけ“英語の世界”に送り出していませんか?
本当に英語を楽しく続けているご家庭って、
親自身が映画や洋楽を楽しんでいたり、外国人と話す機会を作っているんです。
親が英語の世界を“日常”として持っている。
だから、子どももそこに自然と入っていける。
でも、子どもだけ英語の世界に送り出そうとするご家庭は、試験英語に走りがち。
その差は、案外大きいです。
英語教師の子どもほど、英検を受けていない?
私の教室には、英語教師のお子さんも複数来てくださっています。
「コミュニケーション力こそが大切」とわかっている親ほど、
あえて英検に走らず、会話や表現力に力を入れている。
実力がつけば、英検なんて自然に受かる。
そんな考えの方も多いんです。
こういう余裕をもった考えをしてくださる親御さんのお子さんは、英検は各級でも一発で受かることが多いです。
「級に合格すること」が第一目的になっていないからです。
あくまで、第一目的は「英語でのコミュニケーション能力をつける」こと。
英検合格は目安に過ぎないという考えです。
英検の目的が“明確”ならいい
最初から「高校受験で英検〇級が必要なんです」と言ってくれるご家庭。
それはOKなんです。
目的がクリアだから、戦略が立てやすい。
でも一番困るのは、
「楽しくやらせたい」
と言いながら、
「小6で英検3級は欲しいです」
と、無意識に“結果”を求めてしまうケース。
言っていることと求めていることが食い違ってしまっているんですね。
けっこうこういうケースは多いのです。
「話す英語」は一番難しい。だから時間をかけて
「話せるようになってほしい」
多くの親御さんがそう言います。
でも、“話す”って一番難しいんです。
・心の安心
・関係性
・主体性
そういう土台があって初めて、言葉は外に出てくる。
この記事を読んでくださった方には、ぜひこの一番大切なポイントがお伝えできればいいなと思います。
だからこそ、10年プランで英語を育ててほしい
中学で英語に苦労してほしくない。
高校入試や、将来の留学を考えているなら、
小6までに英検3級レベルの実力はつけたい。
でも、それは資格を取るためじゃなくて「英語を使えるようにする」ため。
私はいつも、英語は“短期で成果が見えにくいスキル”だと思っています。
だからこそ、「できるようになる」までには、時間をかける覚悟が必要なんです。
特に小学生のうちに英語を始めるなら、「中学で英語に苦労しない土台づくり」という目線で見てあげてほしい。
たとえば、小6までに英検3級レベルの実力がついていると、中学の授業はとてもラクになります。
教科書の英語が「知ってることばかり」に感じられたら、英語の授業=“得意時間”になりますよね。
ここで「私、英語得意かも」と思えた子は、その後もグッと伸びていくんです。
でも、ここで大事なのは「資格をとること」ではありません。
“英語を自分の言葉として使える”実力を育てること。
それがあってこそ、試験にも自然と対応できるし、将来の留学や海外生活につながっていきます。
たまに「小6で英検3級をとらせたいんです」と相談されることもあります。
そのお気持ちはとてもよくわかります。
でも、そのときに私が聞き返すのは、「英検3級を取ったあと、どうしたいですか?」ということ。
目的が「試験に合格すること」だけになってしまうと、その先が続かないんです。
英検のリスニングが解けても、日常会話では返事ができない──そんな“ズレ”が生まれてしまう。
日本の大人を見れば、こういうことになってしまっている方は多いのがわかっていただけますよね。
だから、英語の学びを資格取得だけに閉じ込めないことが大切です。
英検は“結果”であって、“目的”ではない。
その結果をどう使うかは、家族全体のビジョン次第なんです。
たとえば、「高校で留学したい」「将来、英語を使った仕事がしたい」といった目標があるなら、
逆算して、「じゃあ小学生のうちにここまでは準備しておこう」と考える。
それが、「10年かけて育てる」ということ。
この“10年プラン”があると、焦らなくてすみます。
他の子と比べて、目に見える成果が出なくても、「今は種をまいている時期」と思える。
そして、芽が出るタイミングは子どもによって違うと信じて待つことができる。
「この子が20歳になったとき、どんなスキルを持っていたら、幸せな未来がひらけるだろう?」
そう考えてあげてほしいのです。
英語は、一生モノのスキル。
だからこそ、10年かける価値がある。
すぐに評価されなくても、試合や発表会がなくても、自分の中に“確実に積み上がっていく力”なんです。
私は、そんな「目に見えにくいけど、本物の力」を、英語教育を通じて届けたいと思っています。
英語を“話す力”を育てるには…
人はやったことないことをやるのが一番怖い。
だからまず、英語をしゃべる人と信頼関係を作る。
私の教室では、
夫のPat先生(アメリカ人)と子どもたちが信頼関係を築いています。
「外国人に受け入れてもらえた」「通じた!」という安心感が、
「もっとしゃべってみたい!」という気持ちを引き出すんです。
英語を“楽しい”にするために、親にできること
英語をしゃべる人との関係性をつくる環境をつくる
親自身も英語を「楽しいもの」として関わる
英検だけに頼らない判断軸を持つ
「外国語を話し受け入れられた」という経験を子どもにプレゼントする
10年単位で“英語力”を育てる意識を持つ
子どもたちが自然に話し始めるのは、
「試験の英語」ではなく、信頼の中で生まれる「楽しい会話」としての英語です。
「楽しく英語を学ばせたい」
そう願うなら、その楽しさを続けられる環境づくりは親にしかできません。
英語を「結果」じゃなく「経験」で評価する目を、
私たち大人が持てたらいいな、と思っています。
フォローやスキ♡が励みになります!
一緒に、お子さんの未来を広げる教育を考えていきましょうね。
