N高のこと、疑ってました。ごめんなさい。N高「成功の図式」と「地獄絵図」、現役生にとことん聞いてみたよ
こんにちは。
英語とキャリアの“分かれ道”案内人、ディーン千賀子です。
「教育移住って、本当に意味があるの?」
「バイリンガル教育、この選び方で合っているのかな?」
「インターナショナルスクールや通信制高校……情報が多すぎて、もう分からない」
こんな声を、ここ最近とてもよく耳にします。
教育・進路・お金が絡む選択は、
どれも“あと戻りができない気がして”、
親ほど不安になりやすいものですよね。
特に今は、
SNSやメディアで切り取られた
「うまくいった話」「成功した事例」が先に目に入りやすく、
気づけばメリットだけを見て判断しそうになる時代です。
でも私は、長く現場を見てきて思うんです。
教育に、本当の意味での「正解探し」はない、と。
だからNEXT2035では、
誰かの正解をなぞるのではなく、
自分たちの家庭にとっての判断軸を育てることを
いちばん大切にしています。
その実践の場として、月に一度開いているのが
オンライン参加型トークイベント
「教育しゃべり場 スナック道しるべ」
教育移住、バイリンガル教育、オルタナティブ教育、
国際バカロレア、インターナショナルスクール——
実際に選び、迷い、時にはやり直してきた立場だからこそ、
ウワサや評価軸ではなく、
「現場で何が起きているのか」
「どこで判断が分かれるのか」を、率直に語り合っています。
そして今回のテーマは、
今まさに検索数も注目度も高まっている
「N高等学校(通称:N高)」
現役N高生のゆめさんをゲストに迎え、
インタビュアーはYurikoママ。
リアルな声だからこそ見えてきたことが、たくさんありました。
当日の様子を、少しだけお伝えしますね。

ゲストのゆめさんについて
「現役N高生が語る「通信制No.1」のリアル。自由・孤独・可能性、そのすべて」
(ゲスト:現役N校生 うらのゆめ)

道しるべメンバー金融のプロ、うらのまいの長女であるうらのゆめさん
日本の公教育からインターナショナルスクールを経て、現在はN校で学ぶ高校生。
正直、なめてました。でも「誰にでも合う学校」ではない。現役N高生への取材から見えたリアル
N高については、ここ数年、教育界でも保護者界隈でも本当によく話題になっています。
「自由で、新しい学び」
「生徒主体の教育」
「不登校の受け皿」
「今の時代に合った学校」
あまりにもポジティブに語られることが多く、私はどこか距離を取って見ていました。
正直にいえば、「ポジショントークじゃないの?」「これって広報の息がかかってるやつ?」という疑いがあったのも事実です。
ですが今回。
現役N高生であるゆめさんに、制度の話から日常の実感までをかなり率直に語ってもらい、認識が変わりました。

結論から言うと、N高は「アリ」
先に結論から言うと、N高は正直「アリ」な選択肢です。
ただし、それはかなり限定された条件のもとで、です。
誰にでも勧められる学校ではありませんし、入学すれば何かが解決する場所でもありません。
この記事では、N高を過剰に持ち上げることも、逆に否定することもせず、「どんな子にとって現実的な選択肢になり得るのか」を整理していきます。
不登校やインターナショナルスクールでの不適合を経験した子どもを持つ親にとって、わが子の「代わりの道」としてアリかナシかを判断する材料として読んでいただけたらと思います。

なぜ今、N高を冷静に見直す必要があるのか
私たち「道しるべ」メンバーがN高に注目している理由は、決して話題性や新しさではありません。
私たちのように教育移住やインターナショナルスクールなどという「普通じゃない教育ルート」を選んでいると、
✅不登校(積極的不登校ふくむ)
✅学校不適応
✅海外・インターからの帰国後の進路難(入れる高校がない)
など、日本の既存の学校制度(特に高校卒業資格)からこぼれ落ちてしまった子どもをしばしばお見かけするのです。
そんな子たちの最後の砦ともいえる学校
✅ほぼどんな経歴の子でも入学できて、教育を継続できる手段
✅日本の高卒資格が取れる方法
として、現実的に進める進路としてN高を選ぶケースが増えているからです。

一方で、学校説明会や公式情報、N高サイドに近い教育系インフルエンサーからの言葉では「自由」「多様」「可能性」といったきれいごとが前面に出がちで、実際の運用や日常が見えにくい。
だからこそ今回は、制度の中で実際に過ごしている一人の生徒の言葉を軸に、見えてきた現実を整理したいと考えました。
今回も、忖度ゼロでいきますよ!
N高、高卒資格は取りやすい。それ自体は事実
まず、多くの保護者が気にする「本当に(現実的に)高卒資格が取れるのか」という点について。

これは率直に言って、かなり取りやすい仕組みになっています。
ゆめさんは、学習の進め方についてこう話していました。

そう。
授業は「動画」なんです。
実際の学校施設に「通学」したり、オンラインで決まった時間に集まる「オンライン通学」などという選択肢もありますが、教科学習は、基本は動画授業で行います。

✅動画を「きちんと視聴」するかどうかは本人次第
✅レポート作成はAI使ってOK(制限なし。みんな使ってる)
✅テストは、点数が低ければ追試を受けられる
✅追試では教科書を見てOK
ここから分かるのは、N高は「高校教育としての基礎学力形成」を主目的に設計されているわけではない、という点です。

つまり、
高卒相当の資格を取るためのハードルは低い。
しかし、「自力でやったか」「理解したかどうか」を確認するものではないので、学力が身につくかどうかは別問題です。
N高は「学校が何かしてくれる場所」「環境が子どもを変えてくれる場所」ではない
N高について語られるとき、「自由な環境でいろいろな学びがある。だから、やりたいことが見つかる」という期待が語られることがあります。
しかし、ゆめさんの話を聞いていて印象的だったのは、そうした期待に対する温度差でした。
学習も生活も、基本的には自己管理が前提です。
毎日登校するわけではなく、クラスで常に顔を合わせる関係もありません。
待っていればだれかが声をかけてくれたり、仲間に入れてくれたり、刺激を与えたりしてくれるわけではない。
その仕組みについて、ゆめさんは淡々と語っていました。

この言葉をどう受け取るか。
N高は「環境が子どもを変えてくれる場所」ではありません。
何かに向かって動き出す力が、すでに本人の中にあるかどうかが、大きく影響します。
あ、レポートを期限内に提出しないと、メールと電話が鬼のように親にいくそうです。
子どもに自主性がないと、親が病む、という流れです。
N高も結局、積極的な子が得をする構造
N高は、オンライン中心で一見フラットな環境に見えますが、実際にはかなり「差がつきやすい」構造を持っています。
情報、イベント、コミュニティ、どれも自分から取りに行かなければ届きません。
そして、N高のユニークさや生徒が感じる価値は、高卒認定資格の要点である「教科学習」にあるのではなく、クラブ活動やサークル的な集まり、それを通して得られる他者との関わり、自ら求めることで得られる「新しい体験や発見、対人関係」です。
社交的な子、声を上げられる子、オンライン上でも関係を作れる子は、自然と人脈や情報が集まっていきます。
一方で、待ちの姿勢のままだと、そうした「N高のよさ」が得られないばかりか、最低限の単位取得(動画視聴や期限内のレポート提出など)も危ぶまれるありさまに。
何も起きないまま時間が過ぎていくことも珍しくありません。
これはN高に限らず、現代社会全体に共通する傾向ですが、N高はその構造がかなり分かりやすく、露骨に現れます。
N高にも高学歴ルートや指定校推薦は「ある。が、中心ではない」
教科学習にフォーカスしていない、という点でアカデミック面では弱いと思われがちなN高です。
しかし、有名大学への指定校推薦や、東京大学をはじめとする難関大学への進学実績が話題になることがあります。
これ自体は事実で、N高側も進学に関するセミナーや情報提供を行っています。ただし、ゆめさんの話を含め、全体像として見えてくるのは、それがN高の「主流」ではないという点です。
生徒数は非常に多く、いろいろな人がいます。
その中で、意欲が備わった受験ガチ勢が少数いて、N高をうまく活用している。
名門大学への進学実績があることと、それを自分が現実的に活かせるかどうかは別問題であり、そこでもやはり自己管理能力と情報リテラシーが問われます。
N高から東大合格、指定校推薦で有名大学進学、海外大学進学、などの話があっても「N高に行けばそのルートが自動的に開かれる」わけではありません。
あくまでも、東大に行ける子が一時期N高に籍を置いただけ、の話。
N高名物「投資部」に「起業部」。でも花形の活動は、誰でも参加できるわけではない
N高といったら有名なのは、村上ファンドの村上さんが直接指導し20万円とか50万円とかの軍資金がもらえるN高名物の「投資部」、実際にビジネスを行う「起業部」など。
外部から見ると非常に魅力的な部活動があるのもN高の特徴です。

著名人が関わる活動は特に注目されがちですが、ゆめさんの話からは、それらがかなり限定的な選抜制であることも見えてきました。
そうした特別で人気の部活は、3万人の生徒の中から20人ほどの定員だったりも。
(投資部についていえば、チャートをみることができるか、数学的な計算ができるか、これまでどんな活動をしてきたか、などの厳しい入部試験があったそう)

全体の生徒数を考えると、ごく一部の生徒しか関われない活動。
それをN高全体でできる活動のように捉えるのは危険です。
このあたりは、派手な情報にまどわされず、保護者側が冷静に見極める必要があります。
N高が「アリ」になる条件とは
ここまでの話を踏まえると、N高が現実的な選択肢になるのは、次のような条件を複数兼ね備えている場合だと感じます。
✅すでにやりたいことがある
✅学校以外に生活の軸がある
✅自己管理ができる
✅孤独な時間に耐えられる
✅情報を自分で探し、取捨選択できる
逆に、「とりあえず学校に入れたい」と親主導で行かせたり、「何か変わるきっかけになれば」という期待だけで選ぶと、思っていたのと違う結果になる可能性も低くないでしょう。

N高は万能ではないが、「高卒ツール」としては優秀
N高は、適性が合う子にとっては、非常に合理的で自由度の高い「高校卒業資格取得ツール」になります。
しかし一方で、N高保護者のオープンチャットでは、卒業要件の授業レポートが主体的にできない、朝起きられない、などの悩みが交わされたりもしているそう。
そのように、一部の親は疲弊している、という事実もあります。
え、じゃあ「インターで英語が追い付かなかった子」「不登校だった子」はN高いってもダメなの?→いいえ。そんなことはありません
と、ここまでの話だと。
なんだ、結局「リア充の子がたまたまN高に行ってる」ってだけじゃん。
インターの授業についていけなくてドロップアウトしたとか、元不登校とか、そういう子が入ってもダメなんでは?
という印象を持つ方もいらっしゃると思います。
が、それは半分YESで半分NOです。
だって、ゆめさん自身が「元(積極的)不登校」で、「インターで英語が身につけられなかった子」ですから。
不登校/ドロップアウトした子でもN高に行って人生をイキイキと活躍できる子、そうじゃない子。
N高が合う子、合わない子。
その違いは、ゆめさんの小学校からの成育歴をみると見えてきます。

「N校に入ってよかった」「普通の高校では得られなかったものが得られた」
「N高でよかった」と語るゆめさん。

と聞きますと、こんな答えが返ってきました。

その他、好きなことを好きな場所で学べること、
興味のあること(投資・起業・政治)を好きな場所で学べること。
そんな言葉がでてきました。
N高を「正解」の進路にできる子の「成育歴」と「思考回路」
N高を「正解」にすることができる子には、ある「成育歴」があるように感じました。
親との関係性。
本人の気質。
小学校時代からの「性格」や「考え」、その「移り変わり」。
「道しるべ」の本編では、そんなゆめさんの小学校(公立)時代から、フィリピン留学、沖縄のインターナショナルスクール(2校。実名でしゃべってます)、不登校を経て、N高にたどり着いた軌跡をじっくりインタビュー。
✅公立小学校時代
✅フィリピン留学でのアクシデント
✅インターナショナルスクールに不登校!?親子バトルの日々
✅N高の子はどんな子?「リア充」?「陽キャ」?「陰キャ」?
✅高校生で起業してる子って?
✅文化祭とか投資部とか、キラキラ面はどうなの?
✅N高の闇とリアル(カネや黒いウワサなどオフレコトーク)
✅肝心の「勉強」はしてるの?してないの??
✅将来設計ストラテジー(出口戦略)。
✅どんな大学に進学できるの?
その流れを聞くと、「なるほど、こういう子がN高向きなのか」というのがものすごくクッキリと浮かび上がってきます。
N高に興味のある方、
インターナショナルスクールで英語力と成績が追い付かなくてヤバい、とお感じの方、
どこの高校にも入れなさそうで絶望しかけている方、
ぜひ、アーカイブからゆめさんのお話を聞いてみてください。
教育のことって、「情報はある」けど「相談できない」よね……
月イチ開催のオンライントークイベント「教育しゃべり場 スナック道しるべ」。
前回(2026年1月16日)開催回のテーマは上記の通りN高のリアルだったわけですが、今後も興味深い内容を予定しています。
次回(第8回 道しるべ)の開催は、2026年2月20日(金)。
毎月第三金曜日です。
聞きたかったな……という方のアーカイブのお申し込みはこちらからどうぞ。
【次回は 2/20夜!】次回の「道しるべ」は、「不登校」からの進路の考え方
さて次回2/20日開催の「教育しゃべり場 スナック道しるべ」は、「不登校」からの進路の考え方を大特集!
お時間があったら、ぜひどうぞ。
耳だけ参加も大歓迎!
開催日時:
2026年2月20日(金) 日本時間 22時~23時
テーマ: 「“不登校”は終わりじゃない。現役生と親が語る、選択的不登校から始まる進路の物語」
気になる方は、ぜひこちらからお申し込みくださいね。
※リアルタイム参加が難しい方は、その旨を備考欄にお書きくだされば、開催後にアーカイブをご覧いただけるリンクをお送りします。
また、開催前でしたらご質問も承ります。開催時にお答えしていきますよ!
お得情報。「道しるべ」は2人で参加すると2人とも無料です(期間限定)
「教育について話せる人が身近にいたらいいよね」という思いから、期間限定の無料企画を実施中。
お友達を誘って2人でお申し込みの場合、おふたりとも参加費2,800円が無料になります。
(※過去回のアーカイブは対象外)
こちらのお申し込みリンクから。
お2人の参加者の方が、備考欄にお互いのお名前を書くだけでOKです。
有料にすることでクローズドな空間を作り、忖度ゼロで爆弾トークを繰り広げるのが「道しるべ」の真骨頂。
そんなナイショのヤバい話を、ぜひ無料で味わっちゃってください!
過去放送のアーカイブも聞いていただけますよ
アーカイブはこちらからお申込みいただけます。
(※お友達とご一緒参加の無料対象外)
ちょっとだけ聞きたい方はダイジェスト版のポッドキャスト/無料回のYouTubeをどうぞ🌸
文字で読みたい方は、Kindle本もありますよ。アンリミ無料対象!

「道しるべ」についての記事をまとめたマガジンはこちらです
過去回のテーマ、次回予告、概要はこちらでチェキラウ!
ゆめさんと、ゆめさんのママの本が出ました!
現役N高生、ゆめさん著『N高革命』
学校に行かない選択をした17歳が、自分で「学び方」を選んだ。
「教科書を見ればわかること」をやるために学校に行く意味を見いだせず、
「このまま続けるほうがつらい」と積極的不登校を始めてから、
自分の決断として通信制高校N高を選ぶまで。
10代で働くということ。
アルバイト、そして個人事業主の動画編集者としての責任と社会性。
大人もまた、迷いながら生きているという現実への直面。
・学校に違和感を感じている中高生
・通信制高校(N高)を検討している方
・不登校の子どもを持つ保護者の方
・「普通の進路」に迷いを感じている大人
そんな人に、学校に行くかどうかではなく「どう生きるか」を考えるために読んでほしいです。

ゆめさんのママ、うらのまい著『現役N高生・ 元積極的不登校の子を持つ 母が語る 新しい教育観』
ゆめさんのママは金融のプロ。
自らは「普通に」大学まで卒業して新卒で大企業に勤めた経験しかないのに、娘が不登校になっちゃった。
戸惑い・苛立ち・落胆?
「積極的」不登校って?
わが子を信じて、心から「これでよかった」と確信できるまでの軌跡とは。

今回のnoteが少しでもためになったらスキをいただけるとうれしいです🌸
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そして、次回の教育しゃべり場「道しるべ」でお会いしましょう!
(毎月第3金曜の夜に開催していますよ!)
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