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映画『天使たち』感想

 昨日、『天使たち』を見に行ってきました。この映画を一言で要約すれば、歌舞伎町のガールズバーで働く2人の女子を切り取った物語、といえば分かりやすいでしょうか。"なる"と"マリア"の2人の主人公が、ガールズバーで金を稼ぐ中で、客に媚を売り、比較され、また男たちとの関係を通して、次第に消耗していく。歌舞伎町、水商売、希死念慮、自己肯定感、自殺、ジェンダー、男性性、シスターフッドなどきわめて現代的なテーマを扱った作品でした。どうやら2月12日までの新宿のK'sシネマでの公開のようなので、急がないと終わってしまいそうなのでぜひ!
 以下、ネタバレ込みの感想です!


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 すごく納得感があったのは、なるとマリアが付き合う男性像でしたね。ホストの方は「男性」になりきれていないから、結局、なるを欲しいのかどうかわからなくなる。一方で、マリアの客は「男性」に過剰適応していて、パワハラ・モラハラのオンパレード。この男性性の二面性は(というかそれが分裂しているということが)きわめて現代的な現象であると改めて思いました。
 またなるとマリアが髪を切り合って、2人で笑い合う。シスターフッド的なラストも、女優が本当にきれいなのもあって、すごく好きでした。
 あとタイトルや事前情報が示唆するよりかは、暴力的や過激性は無かったですね。クスリやケンカ、性行為の示唆はあるが、ほんとうに直接的な描写は排除されている。ひょっとしたら深夜のテレビドラマとして放送出来そうな気もするぐらい。
 あと冒頭のガールズバーの客を次々描いていく描写が、類型化(戯画化といってもいいかも)している。ある意味でエンタメドラマっぽいなと思いました。いや悪い意味ではなくて。1人の人間を描くよりかはこういう客っているんだろうな、をストレートに笑いどころとして伝えてくる感じ。だからシリアスなドラマになりきらないところがあって、でもこれはこの監督の他の作品観ないとなんとも言えないですね。
 ただ、あくまで僕の感想ですけど、「天使たち」というモチーフは少し浮いている気はしました。天使と堕天使は地続きで、この苦しみに満ちた世界は天使が生きていけるような場所ではない、そして音楽の宗教性、というようなことは分かるんですけども、個人的にはあんまりハマっているような気がしない。キリスト教とは?堕天とはいかなることか?自死と堕天は関係ある?とかもう少し深掘りが欲しかった。でもぼくよりもっと頭がいい人だと、すっと読み解けるかもしれないので、あくまで一意見ですが。
 全体的にはすごく見やすい。おすすめ映画でした。皆様も是非!
 どうやら僕が見に行った回の後にサイン会をやっていたらしいですが、チキって役者さんに声かけられずに帰ってしまったのが心残りでした。恥ずかしい。。。

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