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あれもこれもと不安が募る創業者に、銀行に25年いた私が伝えたいこと 創業前に不安がなくなる日は来ません。それでも一歩踏み出せる人には共通点があります。

創業相談を受けていると、こんな言葉をよく耳にします。
「本当にお客様は来てくれるでしょうか。」
「融資は通るでしょうか。」
「失敗したらどうしよう。」
「生活していけるでしょうか。」
「このタイミングで創業して大丈夫でしょうか。」

そして最後には、「もう少し準備してからにします。」そう話される方も少なくありません。

その気持ちは、とてもよく分かります。

銀行員として25年間、多くの創業者を見てきました。銀行を辞めた今も、創業を目指す方から日々相談を受けています。

その経験から、今日は一つだけお伝えしたいことがあります。

創業前の不安は、ゼロにはなりません。

だからこそ、不安との向き合い方が大切なのです。

創業する人ほど真面目です

創業する人は、無計画な人ではありません。むしろ逆です。
真面目だから、何度も計画を見直します。資金計画を作る。市場を調べる。競合を分析する。設備を比較する。何度もシミュレーションをします。

だから、考えれば考えるほど、新しい不安が見つかります。
「あれも準備しなければ。」「これも考えなければ。」
終わりがありません。

私が銀行員時代に感じていたこと

銀行員として25年間、本当にたくさんの創業者とお会いしました。
その中で気付いたことがあります。創業して成功した人は、最初から自信満々だった人ではありません。

不安がなかった人でもありません。皆さん、不安を抱えていました。
融資は通るのか。売上は上がるのか。お客様は来てくれるのか。社員は採用できるのか。家族を養えるのか。
誰もが悩んでいました。

でも、成功した方には共通点がありました。

不安がなくなってから動いたのではなく、不安を抱えたまま動いていた。ということです。

銀行も「不安があること」は理解しています

創業融資の面談では、「不安はありませんか。」と聞くことがあります。
そこで、「全くありません。」と言われると、逆に少し心配になります。

創業にはリスクがあります。それを理解している経営者の方が、現実を見ています。
銀行が知りたいのは、不安があるかどうかではありません。その不安に対して、どう準備しているか。そこを見ています。

全部の不安を解決してから創業することはできません

例えば、売上。資金。採用。広告。税金。銀行。価格設定。競合。集客。SNS。

考え始めれば、次から次へと課題が出てきます。もし、全部解決してから創業しようと思えば、いつまで経っても始められません。
もちろん準備は必要です。

でも、経営とは、走りながら改善していくものでもあります。

一人で抱え込まないでください

創業者は、何でも一人で決めようとします。
でも、銀行員時代に感じたのは、相談できる人がいる創業者ほど強いということです。

税理士。社会保険労務士。行政書士。先輩経営者。そして銀行。
一人で考えると、不安はどんどん大きくなります。

でも、誰かに話すと、整理されます。「そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。」ではなく、「こう準備すれば大丈夫ですね。」という答えが見えてきます。

融資も「完璧な人」が受けるものではありません

創業融資についても、誤解している方がいます。「完璧な事業計画書を作らなければ。」「失敗しない計画でなければ。」そう思っている方もいます。

でも、銀行は未来を予言できません。銀行が見ているのは、計画どおりになるかではなく、計画を理解しているか。修正できる人か。ということです。

だから、分からないことがあれば、素直に相談する姿勢も大切です。

私も創業した時は不安でした

銀行を辞める時、私も不安でした。25年間勤めた銀行を辞める。本当に相談が来るのか。生活は大丈夫なのか。経営者としてやっていけるのか。
銀行員だった私も、創業者になれば同じです。

だから、創業者の不安はよく分かります。
でも今振り返ると、あの時、不安がなくなるのを待っていたら、今の私はありません。

銀行員時代、私は一生懸命頑張る経営者をたくさん見てきました。
皆さん、本当に真面目でした。

でも、銀行が何を見ているのか分からない。
銀行は、なぜ説明が伝わらないのか分からない。
その間には、大きな溝がありました。

私は、その溝を埋めたいと思いました。だから銀行を辞めました。銀行の見方を経営者へ翻訳したい。その想いで今も仕事をしています。

創業者に一番伝えたいこと

創業前は、不安があって当たり前です。その不安は、あなたが真剣だからです。
会社を大切に考えている証拠です。

でも、不安だけを見ていると、挑戦する理由まで見えなくなります。なぜ創業したいのか。誰の役に立ちたいのか。どんな会社を作りたいのか。
その初心を忘れないでください。

不安は、行動することで少しずつ小さくなります。経験は、行動した人だけが積み重ねられます。

創業に必要なのは「不安がない勇気」ではなく「不安があっても進む勇気」

銀行員として25年間、多くの創業者を見てきました。そして銀行を辞め、自分自身も創業しました。

だから今、心から言えることがあります。創業前に不安がなくなる日は、おそらく来ません。

売上のこと、お金のこと、家族のこと、将来のこと。
経営者である限り、新しい課題は次々と現れます。

でも、不安があることと、創業してはいけないことは同じではありません。
大切なのは、不安を一人で抱え込まず、準備を重ね、相談しながら前へ進むことです。

私は銀行員として25年間、多くの経営者を見てきました。
長く事業を続けている経営者に共通しているのは、「不安がなかった人」ではありません。

不安と向き合いながら、一歩ずつ前へ進み続けた人です。

私はこれからも、銀行員として25年間培った経験をもとに、銀行の見方を経営者へ分かりやすく翻訳し、創業を目指す方が安心して最初の一歩を踏み出せるよう、伴走していきたいと思っています。

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