【第2部】「泣いているのに、なぜ伝わらないのか?」、感情の『構造』が崩れる瞬間
みなさんこんにちは!
行動心理士の僕です。
第1部では、「違和感は最初の数秒で現れる」としました。
そしてその正体が、『ズレの方向』にあるというところまで見てきました。
ではここで、ひとつの疑問が残ります。
「なぜ『泣いているのに』違和感が消えないのでしょうか?」
声は震えている。
呼吸も荒い。
それなのに、なぜか伝わらない。
この違和感の正体は、『感情そのもの』ではなく『感情の構造』にありま
す。
⚠️注意⚠️
ここで紹介する仕草は「必ず嘘をついている証拠」ではなく、本音がにじみ出る可能性があるサインの一例です。
心理学者ポール・エクマンの研究では、怒り・喜び・悲しみ・恐怖・驚き・嫌悪といった基本的な表情は文化を超えて普遍的に認識されるとされています。
つまり、「表情や仕草は人類共通の手がかり」なのです。
象徴的にいえば、「真実はすべての人の顔に刻まれている」とも表現できます。
ただし目的は「相手を疑うこと」ではなく、相手を理解し、よりよいコミュニケーションにつなげる“おもてなし”であり、そして何より真心が大事であることを忘れないでください。
1. 感情は「セット」で出る
まず最初に重要な前提です。
本物の感情は『単体では出ない』ということです。
例えば「悲しみ」や「恐怖」は、必ずこういった要素とセットになります。
呼吸の乱れ
声の崩れ
表情の緊張
身体の硬直 or 崩れ
つまり、『全体として一つの状態』になるということです。
これを第1部の言葉で言い換えると、『方向が揃う』ということに当てはまります。
2. 今回起きていること
では今回のケースを見てみます。
一見すると、
声は震えている
呼吸も荒い
パニックに見える
しかし、細かく分解すると違います。
①呼吸
「荒いように見えるが、リズムが一定」
本来のパニックは、不規則で崩れる呼吸になります。
②声
言葉の発音がはっきりしている
本来は、言葉が崩れていく傾向にあるのが普通です。
③身体
力が抜けたような「演技的な柔らかさ」
本来は、硬直 or 崩壊(どちらかに振れる)のどちらかに傾くはずです。
なぜなら人間の脳の構造上、1つ以上の感情を同時に処理することが困難であり、悲しいと当時に嬉しいというのはあり得ないからです。
嬉し泣きというのもありますが、ここでもやはり涙は出ていても嬉しいの感情が先行するのが普通です。
つまりここで起きているのは、『パーツは揃っているが、構造が揃っていない』ということでしょう。
3. 「再現された感情」という考え方
ここで、第1部に戻ります。
みなさんは「固定化された反応」覚えていますか?
同じ言葉の繰り返し
変化しない反応
これは、『状態』ではなく『パターン』でした。
そして今回それがさらに明確になります。
「感情を感じている」のではなく「感情を再現している」というのは、非常に重要な違いです。
4. なぜ違和感になるのか
ではなぜ、「それっぽい」のに違和感が出るのか?
答えはシンプルです。
人は『整合性』を無意識に見ているからです。
つまり、
声
呼吸
表情
行動
これらが感情と『一致しているか』を見ています。
今回のように、部分的にしか一致していない場合、脳はこう判断します。
「何かがズレている」
これが、言語化できない違和感の正体です。
5. 「見せる感情」と「向かう感情」
さらにもう一つ重要なポイントです。
第1部で、「理解ではなく見せる方向」という話をしました。
今回それがよりはっきり出ています。
本来の感情は、外界(状況・相手)に向かうはずです。
しかし今回の反応は、自分の状態(見え方)に向かっているように思えます。
つまり、『感じている人』ではなく『見せている人』の動き、ここが決定的な違いです。
まとめ
今回のポイントはこれです。
感情は演じられても、構造は演じられないこと。
そして見るべきなのは、感情の強さではなく『整合性』。
呼吸
声
身体
行動
これらが一致しているかどうか。
ここを見ることで、違和感の正体が言語化できるようになります。
次回予告
ここまでくると、さらに一つの疑問が出てきます。
では、 「人は何を優先して語るのか?」
今回の語りでは、
どうでもいい部分はやたら具体的
一番重要な部分は曖昧
この「逆転」が起きています。
次回は、言語が暴く『優先順位』から
なぜ細かいところだけ詳しいのか
なぜ核心がぼやけるのか
ここを掘り下げていきます。
出典
Ekman, P. (2003)「Emotions Revealed」
Ekman, P., & Friesen, W. V. (1978)「FACS」
Navarro, J. (2008)「What Every BODY is Saying」
Ambady, N., & Rosenthal, R. (1992)「Thin slices of expressive behavior」
Mehrabian, A. (1967) 非言語コミュニケーション研究
最後に
ここまで読んでくださりありがとうございます!
皆さまの「スキ」やフォローが大きな励みになっています。
もし少しでも「役に立った」「面白かった」と思っていただけたら、ぜひ「スキ」やフォローをお願いします🙇♂️
メール相談もぜひご検討ください
もし
行動心理
仕草の読み取り
対人関係
コミュニケーション
などについて
「少し聞いてみたいことがある」
という方がいらっしゃいましたら、メールでのご相談もぜひご検討ください。
できる範囲にはなりますが、丁寧に対応させていただきます。
マガジン
参加させていただきましたマガジンがこちらです!
本当にありがたいですし、このご縁を今後とも!🙇
あと、こちらの記事を取り上げいただきましたので是非読んで見てください🙇
他にもこちら!
”I remember…”のやつは5部作となっているのでよければ最初から読んでいただければわかりやすいと思います。
こちらもおすすめです!
こちらも是非!
さらに詳しく、仕草の読み取りを深め、図解やケース別対応を学びたい方は有料記事をご覧ください👇
※仕草を正しく理解し、誤解を減らしながら“おもてなし”と“真心”を活かした対話をしたい方におすすめです。
また、みなさん、健康とお身体にはお気をつけてください。
それでは、またね!!!
いいなと思ったら応援しよう!
読んでくださりありがとうございます😊
役に立った!また読みたい!と思っていただけたら、ぜひチップで応援していただけると嬉しいです🙇