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短絡的殺人犯と逃れられない嘘 【第2部】言葉は真実を避けたがる— 嘘の構造・沈黙・時間操作 —

みなさんこんばんは!
行動心理士の僕です。

第1部では、身体は嘘をつけない〜防御・Freeze・繭化〜

というテーマで、North Pridgen 事件の取調べ映像をもとに、
身体が発する防御サイン」を見てきました。

そして第2部となる今回は、身体ではなく「言葉」に注目します。

人は追い詰められると、言葉は「真実から遠ざかる形」に変形します。

  • 語られない時間

  • ぼやける説明

  • 不自然な沈黙

  • 必要以上の細部と、消える核心部

  • 「逃げ道」を前提にした言い回し

これらを、心理学・言語行動・犯罪面接の知見を踏まえて解説していきます。

⚠️注意⚠️

ここで扱う、

  • 沈黙

  • 曖昧化

  • 話題ジャンプ

  • 否定の仕方

これらは「=嘘」ではありません。

心理学的に、

  • 強いストレス

  • 恐怖

  • 自己保存本能

  • 罪悪感

  • 追及される不安

を感じたときに「生じやすい言語現象」の一例です。

この記事の目的は断罪ではなく、

「追い詰められた人間の言葉がどう変わるか」

として、人間理解のための視点、つまりおもてなし・真心(真理×心理)を持つことです。

1.言葉が「静かになる場所」

North Pridgen は、取調べで多くを語ります。

  • 友人の話

  • 日常の話

  • Drug の話

  • 周辺人物のこと

  • 重要とは言い難いディテール

これらは「饒舌」です。

しかし、

  • Teresa に最も近い時間

  • 決定的な出来事が起きたと思われる時間

ここだけ、彼の言葉は「急に静か」になります。

これが心理的に示唆するのは、

  • 触れたくない

  • 思い出したくない

  • 現実と向き合いたくない

という 回避の心理です。

2.Crime Window(犯罪ウィンドウ)

犯罪心理学・インタビュー分析において重要な考え方があります。

Crime Window(犯罪ウィンドウ)

「事件の『可能性が最も高い時間帯』」

North の話し方を整理すると:

  • 到着時刻 → 語る

  • どうでもいい日常 → 語る

  • Drug 周辺 → 詳しすぎるほど語る

しかし、

👉 『事件が起きた可能性の高い時間帯』
👉 『最後に二人で何があったのか』

ここだけが曖昧なんです。

これは偶然ではなく、心理的に「回避される時間帯」が Crime Window になりやすい。

3.Time Omission(時間の欠落)

Crime Window とセットで重要なのが

Time Omission(時間の抜け)

North の語りには、

  • 具体的な時間が消える

  • 重要地点だけ“ぼやける”

  • その部分を軽く流す

という特徴があります。

通常、重要な出来事ほど記憶は細かくなる のが人間です。

しかし彼の場合、

「そこは語られない」

ここに、心理的意味が生まれます。

4.Verbal Bridge(言葉のジャンプ)

さらに特徴的なのが、

  • 「それで」

  • 「そのあと」

  • 「まぁ、とにかく」

  • 「とりあえず」

  • 「そしたら」

といった 「橋渡しの言葉」。

これは心理分析で、

Verbal Bridge(言語ブリッジ)

と呼ばれる現象に近いものです。

本来:

重要な出来事 → 詳細化する

しかし、

重要な場所 → 「橋で飛ばされている」

👉 語られない部分に、心理的抵抗がある。

5.Fabrication Language(逃げ道フレーズ)

North は何度も、

  • 「だいたい」

  • 「正確ではないけど」

  • 「roughly」

  • 「around」

  • 「言葉通り受け取らないでほしい」

  • 「正確な表現じゃないけど」

といった「保険付きの言語」を使います。

これは言語心理学的には、

Fabrication Language(回避的防御言語)に分類される特徴を持ち、

後から逃げられるよう、あらかじめ「誤差」を宣言している言葉となります。

6.否定の仕方に現れる心理

彼はこう否定します。

I do not know, sir.

ここで重要なのは

  • 非短縮(do not)

  • 敬語(sir)

  • リズムが変わる

  • 声が弱くなる

  • 目線が固定する

否定「そのもの」より、

👉 否定に伴う「揺らぎ」が心理を映します。

言葉と身体が一致していないとき、そこには「認知負荷」や「心理抵抗」の可能性が生まれます。

7.応用

日常

  • 質問すると黙る

  • 重要な部分だけ消える

  • 話が 「遠回り」 になる

👉 その沈黙は、「嘘」ではなく「痛み」や「葛藤」かもしれません。

会社

  • トラブル説明で、どうでもいい情報はやたら詳しい

  • しかし一番重要な部分だけ飛ぶ

👉 その「飛び」は、責任の恐怖・自己防衛・心理回避 のサインかもしれません。

恋人

  • 感情の話になるほど言葉が減る

  • 大事な話題ほど「まぁいいや」で終わる

  • 時間の説明が「ぼやける」

👉 そこには、不安・罪悪感・自尊心の防衛 が隠れていることが多いです。

出典

Freeze反応と脅威の神経科学

👉 Roelofs, K.(2017)
『Freeze for action: neurobiological mechanisms in animal and human freezing』(Philosophical Transactions of the Royal Society B)

👉 Noordewier, M.K. et al.(2020)
『Freezing in response to social threat: physiological signs of freezing in humans』(Psychological Research)

👉 Hashemi, M. et al.(2021)
『Human defensive freezing…』(Biological Psychology)

非言語・情動・印象形成の基礎枠組み

👉 Paul Ekman 研究群(1960s–2000s)

👉 Birdwhistell, R.(1970)
『Kinesics and Context』

👉 Journal of Nonverbal Behavior(1976〜現在)

最後に

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。

もし少しでも、

  • 新しい視点だった

  • 言葉を見る目が変わった

  • 人間理解に役立った

そう感じていただけたら、スキやフォローをしていただけると本当に励みになります🙇‍♂️

このシリーズは、

第1部(公開済)

身体は嘘をつけない — 防御・Freeze・繭化

第2部(今回)

言葉は真実を避けたがる — 嘘の構造・沈黙・時間操作

第3部(次回)

人は自分だけを守ろうとする — 自己保存・罪悪感・人格操作

そして・・・

第4部(有料)事件分析を「使える技術」へ 完全理解フレームワーク

では、

  • ベースラインの見方

  • Crime Window の拾い方

  • 言語と非言語の統合理解

  • 日常・恋愛・ビジネスでの応用テンプレ

まで体系化してお届けします。

マガジン

参加させていただきましたマガジンがこちらです!
本当にありがたいですし、このご縁を今後とも!🙇

あと、こちらの記事を取り上げいただきましたので是非読んで見てください🙇

他にもこちら!

”I remember…”のやつは5部作となっているのでよければ最初から読んでいただければわかりやすいと思います。

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みなさん、健康とお身体にはお気をつけてください。

それでは、またね!!!

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