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正論という名の暴力

「正論は時に武器になるから
 使いどころを考えなきゃ」

危機を訴えたとき
誰かがそう言った

まるでこちらが
誰かを傷つけるために
刃物を振りかざしたかのように

勘違いしないでほしい

こちらが突きつけているのは
議論のテクニックでも
相手を論破するための「正論」でもない

今そこにある
命や安全が脅かされているという
「現実」そのものだ

それなのに

冷笑的なギャラリーや
当事者意識のない人間は

問題をすぐ
「言葉のドッジボール」
にすり替える

「言い方がきつい」

「正論すぎると角が立つ」

「頭の回転が速いほうが勝ち」

そうやって現場の切迫した痛みを
「議論のゲーム」に落とし込み
高みの見物決め込んで審判を気取る

だが

どれだけ言葉の逃げ道がうまくても
どれだけ論点をずらす頭の回転が速くても

そこに転がっている
「危険」や「不正」という事実は
1ミリも消えない

言葉遊びで優位に立ち
守るべき命や人権から
目を背けること

「正論」という言葉を
レッスン用のラベルにして
現実の被害をうやむやにすること

それこそが
一番卑怯で
一番重い暴力だ

勝利なんていらない

論破のテクニックなんていらない

ゲームの盤面の上で
どれだけ鮮やかに言い逃れようと
現実を蔑ろにする愚かさを

私は絶対に賢いとは呼ばない

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